アナログちゃんのこっそり映画鑑賞記

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【エイリアンアース】総評|ピーターパンとの繋がりをネタバレ考察

ドラマ『エイリアン:アース』の考察を試験的に他でやっていたのですが、こちらに移しました(一部加筆&修正)。去年の秋の記事ですね。呑気なもんです(´◡`) 

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こんにちは。短い秋を堪能中です。ちょっと遅いですがアンドロイドつながりで、今回はドラマ『エイリアン:アース』の考察をしてみました。『エイリアン:アース』を視聴された方や、まだ!と言う方も途中まででもよいので、ぜひお読みいただけると嬉しいです。

本記事はドラマ『エイリアン:アース』の完全ネタバレ記事となります。ドラマの結末、ネタバレ部分にも容赦なく触れておりますので、未見の方はご注意ください!

 

『エイリアンアース』考察記事のタイトルを入れたTOP画像

ドラマ【エイリアンアース】の基本情報・あらすじ

youtu.be

作品名:エイリアン:アース/原題:Alien: Earth/製作年:2025年配信

エピソード:全8話

企画・ショーランナー:ノア・ホーリー

監督:ノア・ホーリー(第1話、第5話)、ダナ・ゴンザレス(第2話、第3話、第7話、第8話)、ウグラ・ハウクスドッティル(第4話、第6話)
出演:シドニー・チャンドラー、アレックス・ローサー、ティモシー・オリファント、サミュエル・ブレンキン、リリー・ニューマークほか

『エイリアン アース』の簡単なあらすじ

エイリアン アースの時代設定は、2120年なので、1作目『エイリアン』の2年前の物語ということになります。


2120年の地球は、5つの企業が世界を統治している状態。プロディジー社、スレッショルド社、リンチ社、ダイナミック社、そしてウェイランド・ユタニ社が世界を支配していました。

 

人体の一部を機械化した「サイボーグ」や、人間そっくりのAI搭載型アンドロイド「シンセティック」も、人々と共生しています。そしてついに、プロディジー社のCEOカヴァリエは、難病に罹った子供の意識をシンセに移行し、人間の心を持つシンセである「ハイブリッド」を誕生させました

 

ハイブリッドの第1号となったのはウェンディ。ウェンディ以外にも、5人の子供がハイブリッド化されました。ロスト・ボーイズとよばれる彼らは、子供の心を持っていますが、シンセのボディは成人。見た目は大人なんです。

 

一方でウェイランド・ユタニ社の宇宙船マジノ号が、プロディジー・シティの市街地に墜落。マジノ号には、宇宙で捕獲したエイリアンなど5種類の異星生物の検体が積まれていました

 

墜落現場へは市民の救助のためプロディジー社の兵士が派遣され、その中にはウェンディの兄ジョーもいます。ウェンディは兄を助けるため、ロスト・ボーイズを率いて墜落現場に向かいますが...。

 

『エイリアンアース』の総評

ここからは『エイリアン:アース』だけでなく、過去のエイリアン・シリーズに触れることがあります。ネタバレにはご注意ください!

もっと、もっとでゼノモーフが大人気!

SNSでは「ゼノモーフがもっと観たかった」や「ゼノモーフの出番が少ない」などゼノモーフ、ゼノモーフの大合唱となり、あらためてゼノの人気の高さを、認識させられました。筆者は『エイリアン』シリーズの中でも、アッシュ・ビショップ派なので、ハイブリッドやシンセが活躍する本作に、大いに満足した次第です。

 

そんな筆者でも「もう少しゼノモーフが暴れてもよかったな」と思うほどなので、ちょうどプレデター2のような感じで、街中でのエイリアンの暴れっぷりを期待した方々のショックは計りしれません。

 

監督はポッドキャストのコメンタリーで『エイリアン』とは別のものを作らなければ意味がない、というような内容を語っています。とはいえ、ジュラシック・シリーズで言うところの「毎回ティラノを見せてくれれば、ファンはもうそれでいいんよ」、みたいなムードは否めませんでした。

過去作へのオマージュシーンが嬉しい!

第5話「宇宙では誰にも…」は、第1話を詳細に綿密に描いたエピソードです。タイトルからして、映画シリーズの1作目『エイリアン』へのリスペクトが充分に感じられました。このエピソードはショーランナーのノア・ホーリーが監督しています。
マジノ号の船内のデザインが、ノストロモ号とよく似ていて「なるほど同じウェイランド・ユタニ社のシップだからか」と納得させられました。この船内のセットは、ノストロモ号の設計図を参考にわざわざ作られたそう。以下はノア・ホーリー監督のインタビューです。

 

1作目の設計図を参考にした。リドリー・スコットも驚いてたよ。マジノ号はノストロモ号の美学を継承したからね。だがあの工業的な空間とは思えない、真っ白な船内が好きなんだ。あれこそ「エイリアン」だ。あの指令室を造り、足を踏み入れた時、興奮したよ。僕の中の少年が現れ、時間軸が崩壊した。「エイリアン」の世界にどっぷりつかれるので、クルー全員がすっかり舞い上がっていたよ。

引用元:ディズニープラス公式サイト特典映像 

 

第2話でハイブリッドのロスト・ボーイズたちがマジノ号の墜落現場へ向かうシーンは、キャメロン監督の『エイリアン2』を思い出します。輸送機の内部の雰囲気が、映画『エイリアン2』の輸送機となんか似ているなと。ハーミットのお仲間の女性兵士サイベリアンも、エイリアン2の2等兵バスケスを想起させられます。

第3話でモローが飛び降りるシーンは、『エイリアン3』のラストでのリプリーを思い出しました。

 

『ストレンジ・ブルー』を9秒だけ使ったオープニングが最高!

オープニング・タイトルが出るときの曲(和音みたいなの)が自分好み過ぎて、しびれました。クリームの楽曲『ストレンジ・ブルー』を使おうと言いだしたのは、ノア・ホーリーらしいです。ジェフ・ルッソがあれこれ試行錯誤していたら、ノアがスタジオに来て、歌い出したから、それを使ったようですね。あれは、ノアが歌っているんです。

 

続編作る気満々のオチについて…

シーズン1最終話である第8話では、カヴァリエをはじめとする、本作における悪党たちが檻の中に入ったまま、幕を閉じました。中途半端なラストで、なんか気持ちが落ち着かない気分です。

またユタニ社の軍用機がネバーランドへ到着し、何が起こるんだろうかと先が気になりますね。


「カーシュは何者か?」や「ウェンディにだけエイリアンの声が聞こえる理由」などの伏線も回収されていないので、謎が謎のままで終わってしまっています。

まぁ続きはシーズン2で!ということなんでしょうが、もう少しちゃんとしたシーズン1としてのオチをつけてほしかったように思いました。続編期待できて嬉しいのですが、あまりにも中途半端なので、納得ができないという方もおられるでしょう。

 

ブレードランナーとの繋がりを感じる

『エイリアンアース』の製作総指揮には、1作目『エイリアン』の監督であり、シリーズの生みの親であるリドリー・スコットの名前がクレジットされています。またリドスコといえば、映画『ブレードランナー』の監督としても有名です。ファンの間ではエイリアン・シリーズとブレランの世界線が繋がっているのではないか?という考察やリドリー・スコット・ユニバースも期待されていますが、こちらは権利の関係上、なかなか難しいようです。

 

『エイリアン:アース』では、プロディジー・シティの描写が、明らかにブレランっぽいと話題になりました。

 

筆者の感想としては、まずシンセのカーシュが、映画『ブレードランナー』のロイ・バッティにしか見えませんでした。カーシュは何を考えているかわからず、感情があるかないかわからないシンセなんですよね。

 

そして羊の登場。映画『ブレードランナー』の原作は、フィリップ・K・ディックのSF小説である『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』なので、テンションが爆上がりでした。そしてこの羊の目玉があんなことになるなんて!という驚きと、それを正面から捉えたカメラワークがシュールで気に入っています。

 

ちなみにこのシーンは実物の羊とアニマトロニクス、CGと計3匹の羊が使用されました。実物の羊は「ヴィクトリア」という美しい羊で、撮影現場では皆から愛されていたようです。

 

ピーターパンに関連する登場人物が続々と登場!

ウェンディをはじめとするハイブリッドは、ロスト・ボーイズとよばれますが、これは『ピーターパン』のネバーランドにいた子供グループと同じ名前です。それぞれの名前も、ほとんどがピーター・パンのロスト・ボーイズのメンバーの名前と同じです。

 

この章では『ピーター・パン』との関連をふまえながら、関係のある『エイリアン:アース』の登場人物について、ご紹介します。

ウェンディ

『エイリアン:アース』の登場人物ウェンディの画像

画像引用:エイリアン アース : フォトギャラリー画像 (5) 海外ドラマ・国内ドラマ - 映画.com

ピーターパンに登場する女の子として、その名はあまりにも有名。原作ピーター・パンのウェンディは、ピーターに誘われ弟2人と、ネバーランドへいきます。
一方エイリアンアースでのウェンディ(演:シドニー・チャンドラー)は、一番最初に永遠の命(と言われていた)を手に入れたハイブリッドです。しっかり者でお姉さんっぽいウェンディは、以後ロスト・ボーイズのリーダー的存在になります。

 

ボーイ・カヴァリエ

『エイリアン:アース』の登場人物ボーイ・カヴァリエの画像

画像引用:エイリアン アース : フォトギャラリー画像 (14) 海外ドラマ・国内ドラマ - 映画.com

ボーイ・カヴァリエ(演:サミュエル・ブレンキン)プロディジー社の超天才CEO。わずか6歳で、プロディジー社を起立しました。彼はハイブリッドではなく人間なのですが、ふるまいが子供っぽく実にピーターパン的です。設定上ハイブリッドの仕草が子供らしい理由はわかりますが、カヴァリエについては何の説明もありません。

 

しかしカヴァリエの愛読書は『ピーター・パン』なので、ピーターに憧れている人物とも言えるでしょう。ピーターパン自体がちょっとアレなキャラですが、カヴァリエはそのピーターに自分を重ね合わせてみるような歪んだ人物。カヴァリエがいつも裸足なのは、足を守る靴を履く必要がないかららしいです。

ただしカヴァリエを演じたサミュエル・ブレンキンは以下のように語っています。

ノアに勧められてトワイライト・ゾーンにある1話を見た。主人公は博識で念力が使える少年だ。現実から町を引っこ抜き、自分だけの世界に移動する。人の心も読める。誰かが悪い考えを抱くとすぐ気づくんだ。その人は煉獄みたいなトウモロコシ畑に送られ二度と戻れない。今回の役作りに必要なことがすべて詰まっていた。

引用元:ディズニープラス公式サイト特典映像

よって、トワイライト・ゾーンに出ていた少年も、カヴァリエという役作りの元ネタになっているわけです。おそらくこれは、トワイライト・ゾーンの第3シーズンにある『こどもの世界』というエピソードでしょう。映画『トワイライトゾーン/超次元の体験』の第3話でジョー・ダンテ監督 の「こどもの世界」という話がありますが、その元ネタと言われているエピソードですね。

 

エイリアン:アースでも、子供のようなボーイ・カヴァリエに周囲の大人は歯向かうことができませんでした。

モロー

『エイリアン:アース』の登場人物モローの画像

画像引用:エイリアン アース : フォトギャラリー画像 (13) 海外ドラマ・国内ドラマ - 映画.com

モロー(演:バボー・シーセイ)はドラマ『エイリアン:アース』におけるアンチ・ヒーロー。役柄はウェイランドユタニ社のサイボーグです。左手が機械であるサイボーグのモローは、『ピーターパン』におけるフック船長を想起させられます。カヴァリエ(ピーター)と敵対関係にあること、悲しい過去を持っていることも、フックと共通する部分です。

 

原作ではフック船長の右手が鉤爪になっていますが、1953年のアニメ映画『ピーター・パン』では、フック船長の左手が鉤爪になっています。

 

原作でのフックは、昔名門校に通っていたらしく、えらく行儀にこだわる男として描かれています。残酷でありながら「自分は今日、行儀が良かったか?」を自分自身に毎晩問うような、品のある男なのです。

 

エイリアンアースでも、第5話のマジノ号の脱出シーンでモローに共感する人が増えました。モローは、自身の経験上、独自のモラルを持ち合わせている悪党。スライトリーには「マシンはマシンのままか?」という、哲学的な問いかけをします。

スライトリー

『エイリアン:アース』の登場人物スライトリーとスミーの画像

画像引用:エイリアン アース : フォトギャラリー画像 (16) 海外ドラマ・国内ドラマ - 映画.com

ロスト・ボーイズのメンバーの1人。上の画像の左側にいるのがスライトリーです。アニメ映画『ピーターパン』でのスライトリーは、狐の着ぐるみを着ていました。エイリアンアースでのスライトリー(演:アダーシュ・ゴーラヴ)は、モローに脅されて仲間を騙してしまうというハラハラさせられるキャラ。

 

スミー

ロスト・ボーイズのうちの1人で、スライトリーと仲良しです。『ピーターパン』の世界では、スミーはフック船長の手下。ですから、なぜロスト・ボーイズのメンバーにスミーの名がついているのかは謎ですね。ピーター・パンでのスミーは、こども達に優しくやや間抜けな海賊です。エイリアンアースでのスミー(演:ジョナサン・アジャイ)は、優しく安心できる癒しキャラクターでした。

 

ニブス

ロスト・ボーイズのうちの1人。墜落したマジノ号内でT.オセルスに遭遇したトラウマが原因で、急に「赤ちゃんができた」と言い出したあのニブスです。アニメ映画『ピーターパン』では女の子ではなく男の子で、ウサギの着ぐるみを着ていました。ニブスは第3話で「なぜ『ピーター・パン』の登場人物の名を?」と、自分たちの名前に疑問を持っています。また「物語とは性別も違う」と性別の違いについても言及しています。

 

ニブスを演じたリリー・ニューマークは、ニブスが自身の存在意義を見失い困惑していると語りました。

 

ニブスはかなり複雑なキャラクター。機械の体を受け入れることができないので、他のハイブリッドみたいに陽気に毎日を楽しむことができないんです。ドラマ内ではニブスの目が、いつも強調されているように感じました。目が飛び出していて、何かに脅えているような印象です。研究所の大人たちが自分の味方ではない、何もしてくれない、と早い段階で気づいていたハイブリッドでもあります。

 

カーリー

『ピーターパン』の原作ではカーリー、アニメ映画(1953年)ではカビーという名で登場する男の子です。エイリアン:アースの中のカーリーは女の子。カーリーは、ルーム委員とかやりそうな優等生タイプで、いつもカヴァリエに認められたいと思っています。カヴァリエから評価されているウェンディに嫉妬するカーリーは、まるでティンカーベルのようなキャラクターですね。

 

カーリーの人間時代の名前はジェーン。ドラマ内でも言及されますが、「ジェーン」というのはピーター・パンの物語では大人になったウェンディの娘の名前なんです。つまりは二番手ということですね。

 

トゥートルズ

トゥートルズも、ピーター・パンのロストボーイズのメンバーの名前からつけられています。
エイリアン:アースでは永遠の命を手に入れたといわれていたハイブリッドの子供たち。しかし残念ながら、トゥートルズは6話目の終盤に命を落としました。

研究に目覚めたトゥートルズはアイザック・ニュートン卿にちなみ「アイザック」に改名を望んでいたので、カヴァリエに間引かれたのでは?という考察もできます。

 

【エイリアンアース】と案外怖いピーターパンとの類似点やつながり

エイリアンアースのショーランナーであるノア・ホーリーは、「ピーターパン」の原作は闇が深い、ピーターは子供の成長を嫌うとコメンタリーで語っています。ここからは、エイリアンアースとピーター・パンの類似点について考えていきます。

 

考察にあたり、以下のピーター・パン関連作品を参考にしました。ネタバレには、くれぐれもご注意ください!

 

・アニメ映画『ピーター・パン(1953)』と『ピーター・パン2 ネバーランドの秘密』

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・原作の著者はJ.M.バリ。私が読んだのは、厨川圭子訳の岩波版『ピーター・パン』です。

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舞台はネバーランド研究島!

ドラマ『エイリアンアース』で、ピーターパンの話が寓話的に取り入れられているのは、作品を観た方ならすでにご存知でしょう。物語の中心となるプロディジー社の研究施設が、ネバーランド研究島なので一目瞭然です。

 

病気の少女マーシーが被験者となり、ハイブリッド第1号として生まれ変わった際に名乗った名前はウェンディで、ピーターパンに登場する女の子と同じ名前ですね。研究中、実験室の天井には、1953年製作のアニメ映画『ピーターパン』の各場面が映し出されました。

忘れっぽいピーターパンと気まぐれなカヴァリエ

そもそも1953年のディズニーアニメ映画『ピーター・パン』は、ピーターを輝かしい存在として描いています。でも原作のピーターというキャラクターには、違和感を感じました。ピーターは移り気で落ち着きがなく、ウェンディのことをほとんど見ていません。

 

そして原作でのピーターパンは、とにかくピーターの忘れっぽさが強調されています。
フック船長を殺したピーターですが、月日が経つと「フック船長ってだれ?」と訊ね、ウェンディを驚かせました。

 

「殺しちまったやつのことなんか、忘れちまうさ」

 

ピーターパンは目の前のことに夢中で、過去に出会った人物については恐ろしいほど無関心。また原作では、ピーターがネバーランドの権力者であることが強調されています。

 

エイリアン:アースでもカヴァリエは、マジノ号が墜落した際に(ウェンディの要望があったにしても)、ハイブリッドを気まぐれ・面白半分で救助に向かわせています。またカヴァリエは、途中でミッションを変更し、ハイブリッドたちにエイリアンの捕獲を命じました。このような気まぐれなカヴァリエの手本になっているのが、ピーターなのです。

 

ご飯が食べれるかどうかはピーター次第!実はおそろしい権力者

『ピーター・パン』の原作では、ネバーランドは子供だけが住める島。原作では、ピーターとロストボーイズとウェンディたちは、同じ地下の家に住んでいました。ベッドが1つしかないので、寝るときはギュウギュウ詰め。

 

食事に関してもピーターは遊び半分で「うそっこ」の食事と「ほんもの」の食事を混ぜています

 

よってロストボーイズたちは、うそっこの食事の日には、食事を食べるふりをするだけでご飯を食べることができませんでした。つまりご飯を食べれるかどうかは、ピーターの気分しだいで決まったのです。

 

ごっこ遊びのノリですが、異論を唱えると体罰が与えられたと書かれており、いよいよピーターが怖くなりました。


原作ではウェンディが両親に頼んで、ロストボーイズたちはウェンディの家の養子になり一件落着。ピーターだけが、養子になることを拒みネバーランドへ帰っていくという着地になっています。

 

ドラマ『エイリアン アース』のカヴァリエには、この原作のピーター・パンをデフォルメした怖さが感じられます。

 

『エイリアンアース』でのネバーランドも、幼稚なカヴァリエが子供たちを島に隔離していました。ノア・ホーリーは「子供のまま大人の体に閉じ込めるのは、無力な状態にしておくためだ」と語っています。

 

研究施設でのボーイ・カヴァリエ

画像引用:エイリアン アース : フォトギャラリー画像 (7) 海外ドラマ・国内ドラマ - 映画.com

 

カヴァリエはトゥートルズの死を確認したときも、それほど悲しんでいるように見えませんでした。それどころか、羊に寄生したT.オセルスが高度な知能を持つ生命体だと気付き大興奮。もしT.オセルスが人間に寄生したらどうなるかを想像しながらワクワクし、次は誰に寄生させるかを考える残酷な人物です。

 

カヴァリエはハイブリッドたちを、自分の所有物であるかのように扱います。アトムはウェンディについて、プロディジー社の所有物だと主張していましたね。人間であるウェンディの兄ハーミットすらも、人工肺にしてやったからという理由で、アトムから永久雇用を言い渡されました。

 

原作ではロストボーイズの靴下の修繕に明け暮れるウェンディ

1953年のアニメ映画版『ピーター・パン』で、ウェンディと弟たちがネバーランドに滞在したのは短期間でした。


ですが、原作の方ではウェンディらのネバーランドへの滞在期間が長く、ウェンディの両親が子供たちを心配するほどでした。ウェンディの父は犬のナナを鎖で繋いだことを反省し、自身に犬小屋の中で暮らすという罰を与えます。こうやって責任ある大人の男性としての態度が描かれているわけです。

 

『ピーター・パン』の原作のネバーランドでは、ウェンディはほとんどお母さん代わり。ロストボーイズや弟、ピーターの身の回りの世話に明け暮れ疲弊します。夜には、子供たちの靴下の修繕をしなければなりませんでした。ひそかにお母さんごっこを楽しんでいたウェンディですが、それはピーターを愛していたから。

 

しかしピーターが妻ではなく、お母さんを必要としていたことに気づくとショックで固まります。まともな大人がいない世界で、ずっと母親の役割を押し付けられていたウェンディ。母の大変さを知ると同時に、両親に心配をかけているのだと気付いたんだと思います。そして、突然「帰る」と言い出しました。

 

このように『ピーターパン』は、ウェンディが大人になっていくという話です。

 

一方でエイリアンアースでのウェンディも、精神的には12歳でありながら、リーダーなのでお姉さん的な役目を押し付けられていました。ウェンディは周囲の人の「こうあってほしい」という要求に応えなければならず、疲れてしまいます。

 

ウェンディらハイブリッドを所有物扱いするカヴァリエと、心配性で過保護な兄ジョー。ハイブリッドのボディを手に入れたことで、ウェンディにはもう違う世界が見えているのに、兄はそんなウェンディを認めようとしません。兄は、人間時代のマーシーを求めてくるのです。

 

ニブスの異変に真っ先に気づくのもウェンディです。長女の人には、ウェンディの気持ちが理解できるかもしれません。ウェンディは、最初のハイブリッドということもあり、ハイブリッド全員の出来事について責任を感じています。

 

カヴァリエという子供に振り回されるお世話係のデイムは、信用できない大人。カーシュも何を考えているのかわからず、不気味です。

 

こんな信用ならない大人に囲まれる中、ウェンディは急激な精神的成長を強いられるのです。その結果、エイリアンという共謀者を見つけてしまいました。

 

間引きを連想させられるトゥートルズの死!あれは事故か?

第6話ではトゥートルズが悲惨な死をとげます。ハイブリッドたちの未熟さを思いしらされるシーン。大人ぶっていたけど、中身はまだほんの子供だったんよ、と大勢の視聴者が悲しみました。そして物語では、ハイブリッドが永遠の命を持っているわけではない、とわかります。

 

このシーンについて一部では、トゥートルズの死が、ボーイ・カヴァリエの計らいによるものではないか?と考えられています。筆者はこのアクシデント自体が、ピーター・パンの間引きから着想を得ているのではないかと考えました。

 

ボーイ・カヴァリエは、ハイブリッドたちの自我の目覚めや進化を恐れています。カーリーがフランス語を話せるようになったと知ったとき、カヴァリエの表情は固まりました。つまり、大人になってほしくないんです。

 

ピーターパンの原作には、ネバーランドは子供だけが住める島なので、大きくなるとピーターに間引かれてしまう、という内容がさらりと書かれています。

 

以前から研究熱心だったトゥートルズは、「科学者になりたい」という夢を持っていました。そしてある日自分の名を「アイザック」に改名したい旨をカーシュに伝えます。その時のカーシュの複雑な表情。トゥートルズには自我が芽生えているんです。

 

カーシュは出先から研究室でアーサーがフェイスハガーに襲われたのを、モニターで眺めていました。もしかしたら、一連のアクシデントを把握していたかもしれません。しかし…

 

カヴァリエ「順調か?」
カーシュ「はい」

 

と、スルー。カヴァリエに状況を知らせませんでした。もしもカヴァリエがカーシュに間引きを命じていたなら、「順調か?」と聞かれ「はい」と答えたカーシュの言動の辻褄が合います。


また、確かにあのアクシデント自体は、T.オセルスが予想に反して高度な知能を持っていたがゆえの結果だったかもしれません。しかしトゥートルズは、いずれ間引かれる予定だった可能性があります。

 

島の子供の数は変わる
殺されることもあるし...。
大人になってしまったら--
島にはいられない

 

これは、トゥートルズ(アイザック)が殺されたシーンに入るナレーションです。

 

筆者の個人的感想としては「カーシュはとにかくあやしいぞ!」ということです。何を企んでいるかわかりません。でも、このキャラが本作を面白くしてると思いましたね。

何を考えているかわからないカーシュの画像

画像引用:エイリアン アース : フォトギャラリー画像 (9) 海外ドラマ・国内ドラマ - 映画.com

 

また突然「妊娠した」と言い出したニブスの記憶も、アトムの指示で消されてしまいました。妊娠できる=大人ということですから、ハイブリッドたちが子供を産むと言いだすのは好ましくありません。実際にはニブスの身体は妊娠していないので、記憶を消さなくても対処できたはず。

 

ニブスの件でわかったことは、ハイブリッドたちの心が企業の所有物でしかないという現状。「こうあってほしい」と常に求められ、気に入らないと手を加えられる無力な存在ということになります。

 

エイリアンは『ピーター・パン』におけるワニの象徴か?

第3話でハーミットを助けようとしたウェンディが、エイリアンと戦う時に使った武器は、フックの鉤爪と同じ形状の針金です。これはエイリアン=ワニを暗示しているように思えました。

 

また第4話では、ウェンディにだけエイリアンの鳴き声が聞こえる問題について、カヴァリエが


「エイリアンと戦ってる時、海賊と戦ってる気がした?『ピーター・パン』だ。そうだ、ワニだ!ワニと戦ったから、時計の音が聞こえるんだ!」
と推測しています。

 

原作の『ピーター・パン』や劇場版では、どういうわけか、ワニが時計を飲み込んでしまっているんです。よってワニが近づいてくると、フックは時計の「チック・タック」という音で気づき、脅えます。時計の音がするワニなんです。

よってエイリアンをワニに見立てているのだと考えられます。

 

エイリアン:アースのテーマその①母性とフェミニズム

これまで映画『エイリアン』シリーズでは、母性やフェミニズムがテーマとして描かれてきました。本作でもこのテーマは引き継がれています。

 

1作目同様戦う女性が主人公

1作目『エイリアン』のリプリーは、男性に媚びません。男性に守ってもらわず、1人で冷静に行動できるタイプの女性が、エイリアンと戦い最後まで生き延びる話です。

 

ノストロモ号内の会話のやり取りを見れば、リプリーが父権制社会での生きづらさを感じているとわかります。男性クルーらのリプリーへの態度は、威圧的だったりどこか見下していたりと腹立たしいです。そんな中で毅然とし、任務を遂行するリプリーはヒーロー。

 

リプリーが戦う相手はエイリアン。奴らはフェイスハガーで、体内に勝手に生き物を植え付けてきます。

 

よって彼女はエイリアン=女を出産のための道具としか見ない男性からの攻撃と戦っているのではないか?だから、エイリアンはフェミニストからも好評という考察もなされています。まあこれについては様々な意見があると思いますが、この筋でエイリアン:アースを考えてみると面白いなと思いました。

 

エイリアン:アースではウェンディがゼノを手懐けてしまいました。戦うのではなく、操り利用するのです。これについては「ゼノモーフは人類の敵であってほしい」や「なんか違う」などの感想が溢れました。実際、根本的な何かを覆された気分にさせられます。

 

しかし、家父長制を信じる有害な男らしさを手懐けコントロールできるなら、巨大企業の権力者であるテックオリガルヒに立ち向かうことができるかも、という希望を感じました。現に物語では、エイリアンを操ったウェンディがボーイ・カヴァリエを脅かします。

 

過去作で描かれてきた出産を求められることへの嫌悪感

ゼノモーフに襲われる人物を女性に見立てると、勇敢に戦うリプリーから感じられるのは女性は子供を産むための道具ではない、という主張です。このようにエイリアン・シリーズは、女を出産のための道具として見る風潮への嫌悪感を描いてきたように思えます。

 

ゼノモーフの形状はモロに男性のそれですし、襲う時は、口から涎をたらします。よって意地悪な見方をすればですが、エイリアンに対して感じる恐怖や嫌悪感は、むやみやたらと自分のコピーを作りたがる男性へのそれとなるわけです。

 

女性を出産マシンのように考える男性は、全体からするとほんの一部です。筆者が過去に出会った男性も特に女性を見下しておらず、大抵、皆親切で良識があったように思います。アッシュのような高圧的な人物も、職場でたまに見かける程度でした。


しかし、この間TWITTER(あえて)で、ある男性が「毎年作れば最低10人つくれる」という内容の投稿をし、炎上しているのを見かけました。みると「人間は家畜じゃない」や「頭悪い」や「出産は命がけ」など怒りに満ちた引用ツイがたくさんついています。少子化問題は深刻ですが、この男性ように考える人がいるという事実を知りちょっと驚きましたね。

 

エイリアン:アースでは、ニブスが想像妊娠しますが、勝手に記憶を消されてしまいます。妊娠に関しての話が、本人の意志ではなく、巨大企業に委ねられてしまったというね。状況は異なりますが、出産にまつわることなのに、本人の意志が尊重されていないという点については同じです。

 

過去シリーズでたびたび描かれる女性軽視とその代償

1作目『エイリアン』では、顔にフェイスハガーが付着したケインを船内に入れるかどうかであれこれ揉めます。冷静なリプリーは規則に従い「入れない」という意見を主張しますが、男性クルーらはそれを無視。

 

結果ケインを迎え入れたことで、船内にフェイスハガーが侵入しとんでもない事態になっていくわけです。

 

エイリアン:アースでは、宇宙船内が舞台の第5話がそんな感じでした。船長代理のサヴェリ(女性)が、ミーティングしている間もガヤガヤして話を聞かない船員。エンジニアのマラカイトは舐めきった態度で、失礼にも食事を始めました。

 

ブチ切れたモローがテーブルを叩くと、皆黙り、その場はシーンと静まり返ります。マラカイトは食事の際喉を詰まらせ、咄嗟にあの水筒に手を伸ばしてしまったため、大惨事へと発展していきました。あのシーンは本当にすごかった。

 

デイムとニブスの自己防衛的母性

デイムの画像

画像引用:エイリアン アース : フォトギャラリー画像 (3) 海外ドラマ・国内ドラマ - 映画.com

デイムは母性を盾に自分の罪悪感から、逃れようとしています。アーサーの「最悪の場合殺人」というセリフにあるように、ロストボーイズたちの人間時代の亡骸は、墓の中にあります。デイムは、内心後ろめたく思っているのでしょう。だからこそ、ニブスをはじめとするハイブリッドの子供たちをケアし、彼らの笑顔を見ることで、自分は正しいことをしたと思いたい。そのような理由で母性を武器にします。

 

奇妙な大人たちの支配下にあるニブスは、状況を支配するために妊娠という幻想の世界に身を置いた可能性も考えられます。以下はニブスの想像妊娠についての、ニブス役リリー・ニューマークのコメンタリーです。

ストレスを減らすために幻想の世界に身を置いた。現実逃避なの。子供がよくやること。心の底では信じてないの。トラウマ反応よ。(中略)それに大人は知らないけど、心の力は身体的な可能性も広げる。

引用元:ディズニープラス公式サイト特典映像

妊娠は絶対ありえない。人間の体ではないもの。でも心の力が腹部にエネルギーを送ってるのかも。妊娠の目的はニブスが状況を支配するため。新しい人生に対して、自立性を高めようとしている。

引用元:ディズニープラス公式サイト特典映像

「母は強し」という言葉があるように、ニブスは母親になることで、その場をコントロールできると思ったのかもしれません。また彼女が母代りのデイムから支配されていると感じたため、自分も母親的存在になりたいと思った可能性もあります。

 

エイリアン:アースのテーマその②自立

ウェンディ

アニメ版ピーター・パンのウェンディは、ネバーランドへ行くまでは、個室で寝ることを拒んでいましたが、ネバーランドから帰ってくると1人で眠れるようになります。

いわば原作もアニメ版も、ウェンディの成長する姿が描かれています。

 

エイリアンアースでのウェンディも、序盤は兄ハーミットにべったり。監視カメラをハッキングして、ストーカーのように兄を眺めていました。

 

ハーミットがネバーランドに来てからも、気持ち的に頼れるのは兄のみ。ただし、ハイブリッドになったウェンディは兄よりも身体が強くなってしまい複雑な心境です。またウェンディには、エイリアンの声が聞こえるなど、兄とは違う世界が見えてしまいました

 

ウェンディは、自分だけにエイリアンの鳴き声が聞こえることで「自分がエイリアンから選ばれた」という責任を感じています。

 

兄ハーミットは、人間なのでハイブリッドの気持ちは理解できません。兄はもう自分の悩みを解決してくれない。それを悟ったウェンディは、人間のエゴのせいで捕獲されたエイリアンに同情し、友達になろうとします。

 

エイリアンもハイブリッドも、プロディジー社の研究対象という意味では同じ境遇だからです。そのような意味では、プロディジー社のカヴァリエは敵。己の真の敵が誰であるかを知ることは、自立への第一歩につながるのではないかと思います。

 

ニブス

ニブスを演じたリリー・ニューマークは、ニブスが前の人生で(人間の子供だった頃)深く傷ついているから、注意しないと症状を誘発してしまうと話しています。ショーランナーのノアとも、初めて会った時にこれについて話したそう。

 

リリーは、ニブスは過去に身体的な虐待を受けているかもしれない、と考えたようです。妊娠の騒動についても、考えたくはないがレイプを連想させられるけど、目を背けられなかったと語りました。そのような意味で、ニブスは非常に難しい苦悩を抱えたキャラクターです。

 

ニブスがこれまで母親代わりだったデイムに反抗するシーンは、怖くて度肝を抜かれました。母として慕っていたデイムにこんなことをするのは辛いはず。しかし皮肉なことに、ニブスはあのシーンで、自分の身体が人間より優れた攻撃性を持っていると気づいたのかもしれません。

 

その後、大人たちの嘘に気づき覚醒です。

胡散臭いデイムとカーシュの画像

画像引用:エイリアン アース : フォトギャラリー画像 (4) 海外ドラマ・国内ドラマ - 映画.com

嘘とは…

まずトゥートルズの死によってハイブリッドが不老不死ではないと判明しました。


次に自分の記憶が断りもなく勝手に消去されたと、知ります。


さらに第7話では、自分たちの墓地を見つけてしまいました。

 

最初から状況を両手放しに喜べなかったニブスは、カヴァリエをはじめとする変な大人のコントロールに、薄々気づいていました。嘘がわかると怒り炸裂!ボート上で、お気に入りのぬいぐるみを捨てた兵士を、むごたらしく攻撃しました。

 

こうしてニブスは、大人への第一歩を歩みはじめたのだと思います。

スライトリー

スライトリーは、ルールを破ることでプロディジー社への忠誠心を放棄。スライトリーにとって家族を守る=正しいことをするために、自分が信じた道を突き進みます。

 

スライトリーがまだほんの子供だと気づき、彼を上手く利用したモロー。モローのモデルと思われるフックも、人の望みを把握し、巧みに利用しました。

 

フックはアニメ版『ピーター・パン』ではティンカーベルの嫉妬心を役立て、続編のアニメ版『ピーター・パン2 ネバーランドの秘密』では、家に帰りたがっているジェーンへ交渉を持ちかけます。

 

スライトリーの弱点は家族。そこに気づいたモローは彼の母親を脅すことで、スライトリーを手玉に取りました。また父親の愛に飢えているスライトリーは、モローに対し父性のようなものを感じていたのかもしれません。

 

その結果皮肉にも、アーサーという唯一親代わりになりそうなまともな人間を陥れてしまいます。ロストボーイズを注意深く観察していたアーサーは、スライトリーが自分を騙していると気づき「一度嘘をついたら、後戻りできなくなる」と警告。この人が正しいことを教えてくれる人だった…と自身の失敗に気づいた時はもう遅く、スライトリーは途方もない悔恨の念に駆られます。この大失敗が、スライトリーという子供を、大きく成長させるのでした。

 

5種の地球外生命体とは

以下がマジノ号によって運ばれてきた、5種類の生命体になります。

エイリアン(ゼノモーフ)

『エイリアン』シリーズでおなじみのアイツ。エイリアンの成体。大人になったエイリアンが、通常ゼノモーフとよばれます。

卵から飛び出し人の顔に貼り付く形態のヤツは、フェイスハガー。人間の胸部を突き破って出てくるヤツは、チェストバスターですね。

 

Unnamed Fly Species

第6話に登場する巨大なハエ型のエイリアンですが名前は、決まっていないようです。

第6話で、閉じ込められたトゥートルズの顔面に液体を吹きかけて襲いました。この地球外生命体は、体外で食物を消化します。金属や合金を捕食するため、ハイブリッドで機械のボディを持つトゥートルズは、この巨大ハエの餌にされてしまいました。

 

T.オセルス

眼球のような寄生体で、別名はオクトパス・アイ。海外では、アイミッジと呼ばれていたりもします。

 

眼球からタコの足のようなものが生えていて、素早く移動できるうえ、高度な知能も持ち合わせた恐ろしいヤツ。羊の左目として寄生し、間接的ですがトゥートルズを殺しました。その後の円周率テストで知能があると判明。

 

T.オセルスが登場すると、必ず何かトラブルが起こる。最高にキャッチ―なカオス・メーカーです。

 

Species 19

第5話に登場した、マダニのような生命体です。チブゾーの水筒の中に、幼虫を産みつけました。そして、その水筒の水を飲んだマラカイトの体内で繁殖っていう最悪な状況に。

 

マダニという身近な生き物が存在するせいか、恐怖や嫌悪感が凄かったです。幼虫を産みつけるくだりから、ハラハラ・ドキドキのスリリングな展開が続きました。

 

D. Plumbicare

D. Plumbicareプランビケアは、球根型の食虫植物のような生命体です。墜落したマジノ号で、カーシュやトゥートルズによって捕獲され、ネバーランドの研究施設に運ばれました。

 

最終話である第8話では、天井からぶら下がった状態のまま女性兵士サイベリアン(演:ディエム・カミラ)を飲み込んで体内に取り入れ、殺害これまでじっとしていたのに!実に恐ろしい生き物です。

 

まとめ

この記事ではドラマ『エイリアン:アース』について、ピーター・パンとのつながりを中心に、作品のテーマなどを考察してまいりました。

 

エイリアン:アースは、ここで挙げた以外にも、人間とは何か、ポストヒューマニズム、企業国家の危惧性、永遠の命をめぐる問題、など深いテーマがてんこ盛りでしたね。機会があれば、また考察してみたいと思います。

 

長々と書きましたが『エイリアン』シリーズは、ゼノが暴れてギャーってなって、血がピューって飛んだらもうそれでいいんよ、派の皆さまここまでお読みくださりありがとうございます。それ以外の読者様も最後までお読みくださり、誠にありがとうございます!今後もSFに関する記事を、頑張ってアップしていく予定です。

屈するか、それとも抗うか【囚われた国家】映画感想

この映画、昨年やっと観ました(※2021年頃の記事に加筆・修正を加えたものです)。ちょっと気になったのは、「宇宙へ追放される人達の乗る宇宙船」が真横に飛び過ぎじゃないか?ってことぐらいですかね?あの角度じゃ、いつまでたっても宇宙に行かないと思いますよ!あとは概ね、最高です。

囚われた国家

原題:Captive State/上映時間:109分/製作年:2019年

囚われた国家(字幕版)

監督:ルパート・ワイアット

脚本:ルパート・ワイアット、エリカ・ビーネイ

出演:ジョン・グッドマン、ヴェラ・ファーミガ、アシュトン・サンダースほか

 

 

※以下完全ネタバレ記事となります。未見の方はご注意ください。

 囚われた国家の主な登場人物(ネタバレあり)

 ウィリアム・マリガン(演:ジョン・グッドマン)

マリガン役ジョン・グッドマンの画像

画像引用元:https://www.facebook.com/captivestatemovie

元シカゴ警察官。ピルゼン特捜班の指令官で、近い内にエイリアンに対するゲリラ的な抵抗が起こるだろうと予想していた人物。エイリアンに襲われ死亡したガブリエルの父とは同僚で、親しい仲だった。案外地元愛に溢れたおっさん。ジェーンは元教師だったとか、ガブリエルの子供の頃を知っているとか、そういう思い出を心に秘めている人物だったとラストで分かります。

 

マリガンを演じたジョン・グッドマンは「本作品を観て、(観客に)何を考えてもらいたいか?」というインタビューの質問に対して「”自分ならどうするだろう”と想像しながら観て欲しい、観ている間登場人物と自分を重ねて欲しいんだ」と答えています。

 

ジョン・グッドマンのインタビュー ↓ ↓ ↓

映画『囚われた国家』|ジョン・グッドマン(マリガン特捜司令官役)インタビュー - YouTube

 ガブリエル・ドラモンド(演:アシュトン・サンダース)

ガブリエル役アシュトン・サンダースの画像

画像引用元:https://www.facebook.com/captivestatemovie

データ回収センターで働く青年。データを盗み、それを友人ユルギスに流し、金に換えている。でも基本的には恋人ルーラを愛しており、兄のように過激な活動は極力避けたい主義。以前のような監視されない生活を夢見ています。

 

 ラファエル・ドラモンド(演:ジョナサン・メジャース)

ガブリエルの兄。ウィッカーパークで破壊工作を起こし死んだと思われていたが、実は生きていた。本作の山場となるスタジアムでのゲリラ戦で、重要な役割を果たす。

 

 ジェーン・ドゥー(演:ヴェラ・ファーミガ)

娼館を営む娼婦。マリガンと親しい関係にあった。ストーリー終盤に差し掛かった時、この女性がフェニックスの総指揮者、「ナンバー1」であったと分かる。エイリアンから襲撃される前は、歴史の教師をしていた。

囚われた国家のあらすじ(ネタバレあり)

舞台は2027年のアメリカ、シカゴ。地球外生命体の侵略から、9年も経過してしまっています。アメリカ政府は「統治者」とよばれるエイリアンの言いなり。エイリアンの手下になれば、エリートでいられるような、そんな世界です。街はめちゃくちゃで、貧富の差も相当に出ています。貧しくなった市民の中は、大人しくエイリアンの言うことを聞くグループと、抵抗するグループに分裂。エイリアンから奪われた自由を取り戻そうと密かに結成されたレジスタンスのグループは、近々市内スタジアムで開催される統治者たちの団結集会のため、大掛かりな破壊工作を企てますが...。

 

 ちょこっと用語解説(完全ネタバレ)

この映画の中でしか使われない言葉があって、ちょっともう忘れられてる方もいらっしゃると思うので、ここにざっくりまとめておきます。

 統治者

この映画の中の人達はエイリアンたちのことをこう呼びます。

 閉鎖区域

シカゴ市内の中心部の地下にある、エイリアン居住区。アメリカ政府がエイリアンからイヤイヤながら建設させられた。パリや北京にもある。

 ザ・ローチ

レジスタンスを弾圧したり、怪しい動きをする人物を見つけ出し取り締まる組織。エイリアンの手下となった警察みたいなもの。基本人間。

 ウィッカーパーク事件

ラファエルらが過去に反撃を起こした場所、ウィッカーパークの名を取りそう呼ぶ。人間側の抵抗運動などが起こるとエイリアンはその地を焼き払うので、ウィッカーパークは廃虚と化した。

 フェニックス(不死鳥)

ナンバー1の率いるレジスタンス・グループの名。ガブリエルの兄であるラファエルも、その一員だった。ウィッカーパーク事件以降消滅したと考えられていたが、残党たちが新聞広告で連絡を取りあっているのをマリガンに見つかる。

 

 囚われた国家の感想(完全ネタバレ)

地球が統治者に支配されている様子

画像引用元:https://www.facebook.com/captivestatemovie

 

侵略後、9年という舞台設定がミソですね。もはやエイリアン侵略中ではないので、『宇宙戦争』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』みたいなパニックは、もうとっくに終わってる訳です。よってこの映画は宇宙人侵略の恐怖をド派手なアクション、グロテスクなクリーチャーで見せる、といった部類の作品ではありません。本作品を単に”映像表現が地味な作品”として捉えるかどうかは、その時の気分や好みの問題もあるでしょう。

 

個人的には、むしろ非常にスリルのあるSFサスペンスだと思いました。エイリアンは平常時、監視を人間に任せじっと地下に潜伏しているのですが、人々は常に見えない何かに脅かされることとなる。またエイリアンが全く出てこないわけでもありませんから、姿を現した時には「やっぱりいるんだ!」的な絶望感を味わうことになります。

 

 統治者に媚びるチームと反発するチーム

とんでもない者の支配下に置かれた人類がエイリアンのご機嫌をとりながら、何とか日々の暮らしを営んでいる。貧富の差は相当に拡大してますが、ベッドで恋人と抱き合う程度のことは出来る毎日のようです。

 

さて、このように地球の環境が変化した時、

1.エイリアンに媚びるチームの人々

権力側=例えば本部長、ザ・ローチの一員、裕福層の人々


2.権力に対抗しようとする人々

レジスタンス=例えばラファエルをはじめとするレジスタンスのチーム、貧困層の中の反乱分子、ガブリエルやその友人ユルギスなど。


3.どちらでもない人々

「いやぁね、統治者ってウニで...」などと心の中では思いながら、日々の暮らしを重視する人たち。貧困層。ガブリエルの恋人ルーラなども。エイリアンに地球の資源を搾取されながらでも、大人しくしておく方が無難と考える人達。

 

と大きく分けて、3パターンの集団に分かれたと思うのです。貧富の差が開き二分化とありますが、細かいことを申し上げれば、私は3つに分かれているなと思いました。

で、立場的には1であるマリガンがどこの人か?その立ち位置がストーリー序盤では明かされてない、という仕掛けですかね。ただ本部長が閉鎖区域へ向かう時それをじっと眺める目つきは、明らかに何かやらかしそうな雰囲気でしたけどね(正直、笑)

 

で、こうして見ているとまんま、現代社会の縮図じゃないか!って気付かされたりします。これは宇宙人の話ではないのだな、と。また、ルパート・ワイアット監督は、この映画を撮るにあたって、『アルジェの戦い』(1966年)、『影の軍隊』(1969年)から大きな影響を受けているとインタビューで話されています。未見ですが、ぜひ観てみたいです。

 

また『パラサイト・イヴ』の作家瀬名秀明さんのコメントも興味深いので、以下リンクを貼っておきます。

一方で、スタジアムにエイリアンを招くシーンで歌手が「グローリー・ハレルヤ」を歌って、まるでスーパーボウル(※2)のように盛り上げたりするのは「幼年期の終わり」への見事な返答だと思いましたし、敵の造形はむしろあえて「プレデター」「エイリアン」などのアイコンに似せて、私たちの過去の記憶を掘り起こしているかのようであり、その点も興味深いところです。

傑作だと思います。

「囚われた国家」特集 - 映画ナタリー 特集・インタビュー

 

 スタジアムでの革命シーン

大きな見せ場は、スタジアムのシーンですね。またここにいたるまでの、レジスタンスの段取りが凄い。

 

デジタルデータではすぐに見つかってしまうので、タバコの巻き紙に手書きの番号を書き込んだりして、やっぱこういう場ではアナログが強いなぁと。新聞の広告欄にさりげなくメッセージを載せ、特定の人に合図を送る手口は、羊たちの沈黙の前日譚『レッド・ドラゴン』でも観たような気がします。このやり方だと、確かにデータの監視から逃れることができるかも知れません。

 

タバコ→伝書鳩→公衆電話→レコードで特定の音楽をかける→etc...

みたいな、誰か1人でもヘマをしたら全てが台無しになってしまうので、もうみんなチョー真剣なわけです。しかも遊びでやる伝言ゲームなどではなく、こんなやり方でゲリラ戦を起こすわけですから。そして遂に、スタジアムへ向かい、団結集会を台無しにしてやろうと。

 

またこのシーンのサントラがスタイリッシュですね~。いやぁ、素晴らしいです。そしてダニエルを演じたベン・ダニエルズもメチャ渋い。

 

 終盤に静かなどんでん返しあり

統治者に会いに行くマリガンの画像

画像引用元:映画『囚われた国家』公式 (@CaptiveState_jp) | Twitter

どんでん返しと言っても、娼婦のジェーンは非業の死を遂げているし、他の革命チームメンバーも次々と〇殺。もの悲しさが漂います。マリガンがガブリエルに言った「敵を信じるな」という言葉は、元々歴史を教えるジェーンの言葉だった。だから、陽気に1本取られたな!などとは思えない感じです。データを消去するガブリエル、クラゲのような爆弾を貼り付けたマリガン、何ともやりきれない気持ちになりました。

 

ことマリガンに関しては「あいつは体制側に着きやがって!」というのは簡単ですが、その立場に身を置いた人間側の心理は相当に複雑だと思うのです。いつかリベンジしてやる!と思いながら、格好としては従順な態度を取らなければならない。従順な態度を取れば、相手はさほど酷いことをしてこないので、ほんの少し気を許してしまう。

 

権力者側と反体制側の境界に立つ人物、それがマリガンで、そのような意味ではアンダーカバー作品としての魅力もありますね。SFですがスパイものっぽい。

 

抵抗する限りチャンスはある。そう思わせてくれる作品ですが、登場人物らが皆辛そうなんですよね。こうなる前になんとかしなければいけない、と考えさせられる作品でした。

 

 地味ながらにもこだわりの感じられるクリーチャーやオブジェクトの造形

ウニの殻のようなトゲトゲのエイリアンの造形は、アントニー・ゴームリーというイギリスの彫刻家の作品からインスピレーションを得ているそうです。殻を壊すと中にはアワビみたいなのがいて、案外弱い。現実でも、恐れられていた人物が、攻撃されると案外弱かったみたいなことはありますね(笑)

 

また本作品は、全体的に海洋生物をモチーフにしたようなエイリアンが多くて面白いです。ガブリエルが廃墟と化した地下の売店に潜り込んだ時に襲ってきたのは、タコみたいな吸盤の付いたエイリアンだったし、あと透明な爆弾はクラゲとかナマコとかを連想させられます。物静かですが、凄いディストピア世界の表現だなと...。

 

また全体的にディック原作映画に似た暗~い感じが漂ってて、メチャ面白いなと思いました。最高!最後までお読みくださり、ありがとうございます!

 

囚われた国家(字幕版)

囚われた国家(字幕版)

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バレット【映画感想】ネタバレ有り

バレット

バレット(吹替版)

原題:Bullet to the Head/上映時間:92分/製作年:2012年

監督:ウォルター・ヒル

脚本:アレッサンドロ・ケイモン

出演:シルヴェスター・スタローン、サン・カン、サラ・シャヒ、アドウェール・アキノエ=アグバエ、クリスチャン・スレイター、ジェイソン・モモア

 

【あらすじ】

海兵隊員から闇の世界に身を落とし、殺し屋を生業としてきたジミー・ボノモ(シルヴェスター・スタローン)。逮捕されること26回、有罪となること2回。力を頼りに生きてきた彼が唯一心を許していた相棒の復讐をするために、まだ若く頑なに己の正義を貫く刑事のテイラー(サン・カン)とタッグを組むことにする。殺し屋と刑事という異色な組み合わせの前に、警察やマフィアといった街のありとあらゆる組織が立ちはだかり、さらには怪物的な凶暴性を持つヒットマン、キーガン(ジェイソン・モモア)が待ち構えていた……。

バレット | 映画-Movie Walker

【感想】

 なぜ今このタイミングでバレットなのかは、説明すると長くなるので割愛させて頂きます。

 

出演はシルヴェスター・スタローンと、ワイルド・スピードシリーズのサン・カン。この作品は映画の始まり方が、スタイリッシュで良いと思いました。刑事と犯罪者がコンビを組み凶悪な組織に立ち向かうストーリーは元々好みですが、スタローン+サン・カンというキャスティングが更に魅力です。

 

作品自体は全体的に、80年代のアクション映画風。しかし圧倒的にタフな犯罪者であるジミーに対し、刑事のテイラーは携帯でちまちまと何でも調べる今時の若者みたいな所が良いですね。下の画像の左にいるのが、テイラー刑事です。

 

ジミー役スタローンとテイラー役のサン・カン

画像引用:バレット : フォトギャラリー 画像(2) - 映画.com

80年代の映画を決して肯定する訳ではないのに、この様なアクション映画を見つけるとほぼ本能的に反応してしまうのが、多感な時期に『48時間』や『ダイ・ハード』を摂取してきた事実が反映する悲しい性でもあります。

 

しかしストーリーが始まってすぐに、スタローン演じるこのジミーという男には感情移入出来ないなと思ったので、サン・カンの演じるテイラーという警察官の方に感情を移入することにしました。

 

本作は1時間半という短い尺の中に、仮装パーティー派手な爆破シーン、斧を用いた格闘アクションなどもあり最高です。しかし仮装パーティーの時にジミーが付けている仮面に関して言えば、もうちょっと良いデザインのものが無かったのかなと思いました(笑)。もしくは、あの仮面に何か意味があるのですかね。

 

個人的にはサン・カンのアクションがもっと観たかった気もしますが、ド派手なシーンが多く最後まで退屈せずに鑑賞する事が出来ました。悪役ですが、ジェイソン・モモアが出ているのもポイント高いです。

悪役で登場するジェイソン・モモアの画像

画像引用:Bullet to The Head

 

ジミーはテイラーに俺のルールと、お前のルールは違うと言います。しかしやり過ぎジミーには、半ば呆れ気味になりました。ジミー宅で、悪い弁護士マーカスに拷問をかけるシーンにはドン引き。ちなみにマーカス役はクリスチャン・スレイターですが、彼がこの様な役で登場するとは!テイラーがジミーに「簡単に人を殺すな!」と忠告しますが、全くこの意見に賛成です。

 

その上自宅を襲撃されたら水中に潜ってテイラーと共に逃げ、リモコンであっさりと自宅を爆破。この大味さにどこか懐かしさを感じ、良いなと思いました。いつ準備をしたのかと言いたくなりますが、ジミーの家が燃えるのを呆然として、見ているテイラーの姿がカッコ良かったです。

リモコンで家を爆破するジミーとテイラー刑事の画像

画像引用:Bullet to The Head

 

物語の終盤ではテイラーにもう一撃くらわす事で、話の辻褄を合わせようとするジミー。人様を撃っておいて「礼はいい」と得意げに言うジミー。バーで「おととい来やがれ」と、ほとんど死語の台詞を吐き捨てるジミー。最終的には、完全にジミーのペースに呑まれてしまい、やっぱりスタローンはカッコイイ!となってしまうストーリーには脱帽です。

【Backrooms】Youtube短編シリーズの時系列を整理★見る順番や隠しエピソード,公開順も解説

前回はケイン・パーソンズ監督の『Backrooms』劇場版の公開に備え、YOUTUBE版の簡単なレビューやリミナル・スペースの考察を行いました。以下の記事でお読みいただけます。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓

analogchan.hatenablog.jp

映画『Backrooms』のイメージ画像

画像引用:バックルームズ(原題) : フォトギャラリー 画像(2) - 映画.com

でもyoutube版って、時系列がごちゃごちゃしてて案外ややこしいんですよね。あと、25エピソードもあることに気づいてない方もいらっしゃいます。そもそも、公開順ですらわかりづらいんです。そこでこの記事では、youtube版『Backrooms』の概要や観る順番、各エピソードの解説などをしていきたいと思います。

 

当然のことながら、一応念のため申し上げておきますと、youtube版・劇場版共に『Backrooms』は実話じゃないですよ。モキュメンタリー作品です。

 

本記事はyoutubeシリーズ『Backrooms』の完全ネタバレ記事となります。シリーズの結末や、重要なネタバレ部分にも触れておりますので、未見の方はご注意ください!

 

 

youtubeシリーズ【Backrooms】のタイトル数・構成

前回の記事でもお伝えしておりますが、youtubeシリーズの『Backrooms』には、現時点で25個のエピソードがあります。時系列はバラバラ。

最初のエピソード「Found Footage」が有名です。タイトルに「Found Footage」と付いたものは3エピソードあり、

 

Found Footage
Found Footage #2
Found Footage #3

 

これらはバックルームで迷いに迷った挙げ句、行方不明になってしまった人の記録映像です。都市伝説からインスピレーションを得ているので、このビデオテープが発見されたかのような設定になっています。

 

そしてそれ以外の22エピソードは、バックルームとの門を開いてしまったAsync研究所についての話。各エピソードを後に詳しく説明していきますが、これらの22エピソードのほとんどは時系列で言えば、「Found Footage」がつくタイトルの3作品よりも前の時間軸ということになります。

 

youtube版【Backrooms】の見る順番

以下で【公開順】、【時系列順】、【おすすめ順】の3パターンの表を作ってみました。

【公開順】ちゃんと視聴したい方に

1つめのエピソードである「Found Footage」は観たものの、次にどれを観ればいいの?という方は、以下の表を参考にしてみてください。1エピソードを除き、全てケイン・ピクセルズ(ケイン・パーソンズ)のアカウントで観ることができます。ただ直接このアカウントに行ってもなかなか次のURLが見つけられず、順番がややこしいのでね...。

※赤い文字は「Found Footage」シリーズ

※緑色の文字は非公開エピソード(隠しエピソード)

公開順 時系列番号 タイトル URL 時間

時系列

1 21 Found Footage

https://youtu.be/H4dGpz6cnHo?si=_5YEP8je-wUuHEyN

9分14秒 1991年7月4日に撮影
2 12 Mar11_90_ARCHIVE.tar

https://youtu.be/y2ap2OPvLZg?si=F5UT7VYlSfT_3cRG

2分48秒 1990年3月11日
3 3 The Third Test

https://youtu.be/tvmEc7JhR0E?si=8ZOlUVzDeEiM893p

1分46秒

1988年

7月2日

4 4 First Contact

https://youtu.be/eXdIDjzy6KY?si=oo29RsII6KbTWopg

1分57秒 1989年10月17日
5 5 faultline.mov

https://youtu.be/mWFMDnMDI2o?si=HkhhWu1o4nIgc3lp

2分58秒 1989年10月17日
6 8 Missing Persons

https://youtu.be/py6c5NaHeB8?si=XPFJa68Wrj8qK2qp

2分36秒

1990年

2月3日

7 10 Informational Video

https://youtu.be/ZIFhglHn3W0?si=Zcfw4C_DB-hMGjJN

8分1秒 1990年2月29日(架空の日)
8 9 Autopsy Report

https://youtu.be/2AN6j7JYc1g?si=OLu9Up26F9v7UHFN

2分36秒

1990年

2月5日

9 11 Motion Detected

https://youtu.be/4FDotUHfpWk?si=xhMrrXS5gYHd7unE

4分7秒 1990年3月5日/3月6日
10 2 Prototype

https://youtu.be/9_UN1dsZ9Vg?si=dtQKKL5U050NhiNr

1分33秒 1982年 10月5日
11 13 Pitfalls

https://youtu.be/0XwlWXtpaCM?si=NERvF13dekR-_3-G

14分4秒

1990年

5月6日

12 14 Report

https://youtu.be/ywVxpZ4XUBM?si=sdi2xhPBKEcCzF0p

6分20秒

1990年

5月6日

13 6 9780415263573

https://youtu.be/a7ckzgIgx_o?si=Rzk8pWPkoH8ScaRa

33秒 1989年の後半の可能性が高い
14 15 Presentation

https://youtu.be/ITuGdHxHi0A?si=eN1KFWn3KWo9BVm6

8分26秒

1990年

5月8日

15 20 Simpsons

https://youtu.be/5akGUmdjxv4?si=jziilvglC1XnKH_S

1分7秒

1991年

1月10日から2000年

16 23 Found Footage #2

https://youtu.be/sA5PxGHqpTo?si=V4J80aK2MpAz6JJV

13分22秒

1995年

8月19日

17 24 home_27647.mov

https://youtu.be/Kq6l9yCO9rI?si=usXP5u699Mcrtzgv

3分26秒 推定2000年代

18

I Remember

https://youtu.be/c-H59GkA-I4?si=r_UNsiP92z7QcK3B

1分29秒 時系列不明
19 17 Reunion

https://youtu.be/ye6YpxFE9jk?si=C8tw8418YLcbVhK3

13分12秒 1990年5月25日
20 16 _recording014

https://youtu.be/cjUqCsDmx-I?si=4n_rN5ZoCSEF7Qcq

2分32秒 1990年5月8日
21 1 Overflow

https://youtu.be/8TYopkSmKyA?si=-QyK7G6iiNuLFkMg

1分38秒 1972年8月2日から8月11日の間のいずれかの時期
22 18 Damage Control

https://youtu.be/j6klSI8GlXI?si=A1umUqPo_snldyXd

14分3秒 1990年5月25日
(ナレーション開始は1990年5月26日)
23 22 Found Footage #3

https://youtu.be/acdYs9tPLko?si=V-RFYsB2srjawk8G

45分1秒 1995年4月19日頃かそれ以降
24 7 Lighting and Tile Survey

https://youtu.be/DSWUEmJDglw?si=m-UtZWT07Vy9bCLz

8分44秒 1989年11月14日~11月15日
25 19 Static Dead End

https://youtu.be/ZbPaWvqAEq4?si=YOQS0sPnZ7SoReRk

4分2秒

1990年

5月29日

 

緑色のタイトルは、隠しエピソード(限定公開)となります。上の表のURLから飛んでいただくか、前エピソードの概要欄のリンク先から見ることができます。

 

【時系列順】2度目以降にもおすすめ!

2度目以降、もしくは時系列を把握しながら観たいという方におすすめの順番です。

時系列番号 公開順 タイトル URL 時間 時系列
1 21 Overflow

https://youtu.be/8TYopkSmKyA?si=-QyK7G6iiNuLFkMg

1分38秒 1972年8月2日から8月11日の間のいずれかの時期
2 10 Prototype

https://youtu.be/9_UN1dsZ9Vg?si=dtQKKL5U050NhiNr

1分33秒

1982年

10月5日

3 3 The Third Test

https://youtu.be/tvmEc7JhR0E?si=8ZOlUVzDeEiM893p

1分46秒

1988年

7月2日

4 4 First Contact

https://youtu.be/eXdIDjzy6KY?si=oo29RsII6KbTWopg

1分57秒

1989年

10月17日

5 5 faultline.mov

https://youtu.be/mWFMDnMDI2o?si=HkhhWu1o4nIgc3lp

2分58秒

1989年

10月17日

6 13 9780415263573

https://youtu.be/a7ckzgIgx_o?si=Rzk8pWPkoH8ScaRa

33秒 1989年の後半の可能性が高い
7 24 Lighting and Tile Survey

https://youtu.be/DSWUEmJDglw?si=m-UtZWT07Vy9bCLz

8分44秒 1989年11月14日~11月15日
8 6 Missing Persons

https://youtu.be/py6c5NaHeB8?si=XPFJa68Wrj8qK2qp

2分36秒

1990年

2月3日

9 8 Autopsy Report

https://youtu.be/2AN6j7JYc1g?si=OLu9Up26F9v7UHFN

2分36秒

1990年

2月5日

10 7 Informational Video

https://youtu.be/ZIFhglHn3W0?si=Zcfw4C_DB-hMGjJN

8分1秒 1990年2月29日(架空の日)
11 9 Motion Detected

https://youtu.be/4FDotUHfpWk?si=xhMrrXS5gYHd7unE

4分7秒 1990年3月5日/3月6日
12 2 Mar11_90_ARCHIVE.tar

https://youtu.be/k0L8SM32ENI?si=mpEuxCfnSzG7qBtE

2分48秒 1990年3月11日
13 11 Pitfalls

https://youtu.be/0XwlWXtpaCM?si=NERvF13dekR-_3-G

14分4秒

1990年

5月6日

14 12 Report

https://youtu.be/ywVxpZ4XUBM?si=sdi2xhPBKEcCzF0p

6分20秒

1990年

5月6日

15 14 Presentation

https://youtu.be/ITuGdHxHi0A?si=eN1KFWn3KWo9BVm6

8分26秒

1990年

5月8日

16 20 recording014

https://youtu.be/cjUqCsDmx-I?si=4n_rN5ZoCSEF7Qcq

2分32秒 1990年5月8日
17 19 Reunion

https://youtu.be/ye6YpxFE9jk?si=C8tw8418YLcbVhK3

13分12秒 1990年5月25日
18 22 Damage Control

https://youtu.be/j6klSI8GlXI?si=A1umUqPo_snldyXd

14分3秒 1990年5月25日
(ナレーション開始は1990年5月26日)
19 25 Static Dead End

https://youtu.be/ZbPaWvqAEq4?si=YOQS0sPnZ7SoReRk

4分2秒

1990年

5月29日

20 15 Simpsons

https://youtu.be/5akGUmdjxv4?si=jziilvglC1XnKH_S

1分7秒

1991年

1月10日から2000年

21 1 Found Footage

https://youtu.be/H4dGpz6cnHo?si=_5YEP8je-wUuHEyN

9分14秒 1991年7月4日に撮影
22 23 Found Footage #3

https://youtu.be/acdYs9tPLko?si=V-RFYsB2srjawk8G

45分1秒 1995年4月19日頃かそれ以降
23 16 Found Footage #2

https://youtu.be/sA5PxGHqpTo?si=V4J80aK2MpAz6JJV

13分22秒 1995年8月19日
24 17 home_27647.mov

https://youtu.be/Kq6l9yCO9rI?si=usXP5u699Mcrtzgv

3分26秒 推定2000年代
18 I Remember

https://youtu.be/c-H59GkA-I4?si=r_UNsiP92z7QcK3B

1分29秒 時系列不明

 

【おすすめ順】時間がない方

おすすめの見る順番は、ファウンドフッテージの3本からまず先に観て、その後にAsync社にまつわる話を観ていくというやり方です。Async社のエピソードも重要性が低いエピソードを独断で省き、抜粋しております。以下の表がその順番です。

おすすめ順 時系列順 公開順 タイトル     URL 時間 時系列
1 21 1 Found Footage

https://youtu.be/H4dGpz6cnHo?si=_5YEP8je-wUuHEyN

9分14秒 1991年7月4日に撮影
2 23 16 Found Footage #2

https://youtu.be/sA5PxGHqpTo?si=V4J80aK2MpAz6JJV

13分22秒 1995年8月19日
3 22 23 Found Footage #3

https://youtu.be/acdYs9tPLko?si=V-RFYsB2srjawk8G

45分1秒 1995年4月19日頃かそれ以降
4 1 21 Overflow

https://youtu.be/8TYopkSmKyA?si=-QyK7G6iiNuLFkMg

1分38秒 1972年8月2日から8月11日の間のいずれかの時期
5 2 10 Prototype

https://youtu.be/9_UN1dsZ9Vg?si=dtQKKL5U050NhiNr

1分33秒

1982年

10月5日

6 4 4 First Contact

https://youtu.be/eXdIDjzy6KY?si=oo29RsII6KbTWopg

1分57秒

1989年

10月17日

7 5 5 faultline.mov

https://youtu.be/mWFMDnMDI2o?si=HkhhWu1o4nIgc3lp

2分58秒

1989年

10月17日

8 7 24 Lighting and Tile Survey

https://youtu.be/DSWUEmJDglw?si=m-UtZWT07Vy9bCLz

8分44秒 1989年11月14日~11月15日
9 8 6 Missing Persons

https://youtu.be/py6c5NaHeB8?si=XPFJa68Wrj8qK2qp

2分36秒

1990年

2月3日

10 9 8 Autopsy Report

https://youtu.be/2AN6j7JYc1g?si=OLu9Up26F9v7UHFN

2分36秒

1990年

2月5日

11 10 17 Informational Video

https://youtu.be/ZIFhglHn3W0?si=Zcfw4C_DB-hMGjJN

8分

1秒

1990年2月29日(架空の日)
12 11 9 Motion Detected

https://youtu.be/4FDotUHfpWk?si=xhMrrXS5gYHd7unE

4分7秒 1990年3月5日/3月6日
13 13 11 Pitfalls

https://youtu.be/0XwlWXtpaCM?si=NERvF13dekR-_3-G

14分4秒

1990年

5月6日

14 14 12 Report

https://youtu.be/ywVxpZ4XUBM?si=sdi2xhPBKEcCzF0p

6分20秒

1990年

5月6日

15 15 14 Presentation

https://youtu.be/ITuGdHxHi0A?si=eN1KFWn3KWo9BVm6

8分26秒

1990年

5月8日

16 16 20 _recording014

https://youtu.be/cjUqCsDmx-I?si=4n_rN5ZoCSEF7Qcq

2分32秒 1990年5月8日
17 17 19 Reunion

https://youtu.be/ye6YpxFE9jk?si=C8tw8418YLcbVhK3

13分12秒 1990年5月25日
18 18 22 Damage Control

https://youtu.be/j6klSI8GlXI?si=A1umUqPo_snldyXd

14分3秒 1990年5月25日
(ナレーション開始は1990年5月26日)
19 19 25 Static Dead End

https://youtu.be/ZbPaWvqAEq4?si=YOQS0sPnZ7SoReRk

4分2秒  1990年

5月29日

6話程度しか省けませんでしたが、混乱したりモヤるエピソードを削っております。本当は、全部観た方がいいんですけどね。

 

Youtube短編シリーズ『Backrooms』の各エピソードを時系列にご紹介

ここからは各エピソードのあらすじや概要を時系列を追って、ご紹介します。

1.Overflow(21番目に公開されたエピソード)

youtu.be

21番目に公開されたこのエピソードですが、時系列順で見ると一番古いものになります。動画内に1972年8月2日付けで、Ivan Beckのサインが映っているので、この付近の出来事ではないかと考えられます。

 

米ソの交渉の報道か何かの様子が音声で流れますが、これは実際に起こった出来事のようです。レンドリース協定に関する返済協定で、ピーター・G・ピーターソン商務長官の名も出てきていますこれもおそらく1972年の出来事

 

そして気になるのは、Ivan Beckのサイン。Ivan BeckはのちにAsync社の副所長になった人物で、何らかの研究にアドバイザーとして関与していたと考えられます。サインした用紙が緑色の光に包まれている。あの光はなんなの?って思いました。

短くて断片的にしか情報が得られないエピソードですが、なかなか興味深い内容です。

 

2.Prototype(10番目に公開されたエピソード)

youtu.be

 

時系列は1982年5月10日で、シリーズの中でもかなり古いエピソード。1982年にテネシー州のオークリッジ国立研究所で行われたプロトタイプ実験の様子を撮影したものです。

 

これは、Null zone(ヌルゾーン)を人工的に再現させよう、または大きくしようとして行われた実験だと考えられます。実験は失敗に終わりますが、何らかの手応えが感じられたため、同類の実験が継続されました。

 

3.The Third Test(3番目に公開されたエピソード)

youtu.be

 

時系列は1988年の7月2日。Async研究施設が行った、低近接歪みシステムの3回目のテストの様子です。

 

真ん中にドアがあって、それを通じてバックルームに繋がろうという試み。このドアは、Threshold(スレッショルド)といって、Async開発のBackroomsへ通じる門のような役目を果たします。高電圧か何かでタイムマシンのときみたいにビカビカってやるんですが、何も起こらず。すなわちまた失敗したテストの記録となります。

 

4.First Contact(4番目に公開されたエピソード)

youtu.be

「First Contact」は公開順では、4つめのエピソードとなります。時系列は「The Third Test」の1年3ヶ月後である1989年10月17日。


前エピソード「The Third Test」と同じ場所で同じ構図です。前回同様ビカビカビカってやると今度は成功。ドアの向こうに、あの黄色い部屋の空間が見えました。まあこれで、バックルームへの扉が開いてしまったわけですね。

 

5.faultline.mov(5番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時間軸は1989年10月17日。「First Contact」と同じ日です。1989年のロマ・プリータ地震を捉えた、ABCニュースの 実際の映像。「faultline.mov」も非公開の動画です。前回の動画「First Contact」の概要欄のリンクから観ることができます。

 

「First Contact」のテストが行われたちょうど同じ頃に、ロマ・プリータ地震があったという話。時刻もほぼ同じ。その時のニュース映像の動画です。

 

現実に起こった地震なので、物議を醸しているようです。ニュース映像を引っ張りだすことで、Async研究施設が異次元空間との扉を開いたことと、この地震が関係しているように示唆されているのでね。現実に起こったこの地震は犠牲者も出ているので、フィクションと絡めるのはやや不謹慎な印象ではありますね。

 

6.9780415263573(13番目に公開されたエピソード)

youtu.be

「9780415263573」も隠しエピソードで、前回公開された「Report」の概要欄にリンクが貼ってあります。時系列は1989年の可能性が高く、おそらく1989年後半のある時期ではないかと考察されています。

 

高速道路を走っている車のうちの1台が、スッと消えたという話。よく見ると車が左側通行。だからアメリカではないです。タイトルになっている9780415263573というのは、書籍のISBN番号らしい。

 

まぁ、この頃から既に謎現象が起こってるよ、ってことでしょう。そしてこの消えた車が「Found Footage #2」に登場する壁にブッ刺さった車じゃないか、と考察されているんです。

 

7.Lighting and Tile Survey(24番目に公開されたエピソード)

youtu.be

エピソードは「照明とタイル調査に関する予備的メモ、1989年11月15日、ジュリア・マイスナー博士」という文字が表示された画面から始まります。ビデオには「NOV.14 1985 」と表記されており、「今日は11月14日 火曜日です」というナレーションから始まるので1985年の11月14日にした調査を15日にメモしたという感じでしょうか。

 

タイトルどおり、天井タイルや照明の調査。ラベルを見るとバラストは、UNIVERSALバラスト、タイプAで1975年製造のもの。トロファー本体には「3X432」という刻印があり、これは1973年にペンシルベニア州レディングで製造されたものであることを示しているらしい。

 

がこれらの製品のサイズは、現実の規格にないものだったというね要は現実世界の製品そっくりに作られた模倣品ではないか?という話です。しかもこれらの蛍光灯は外部の電気を遮断しても、延々と光っているようでした。

調査したのは、ジュリア・マイスナー博士。地味ながら、なかなか不気味なエピソードです。

 

8.Missing Persons(6番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時系列は1990年2月3日。1989年10月17日に異次元空間であるバックルームへの扉が開いてからというもの、方不明者が相次いでいるよ!という内容の動画。

 

ともかくバックルームの開通後、行方不明者数が急増。そこら辺を歩いていた一般市民が次々と壁抜けして、異次元空間へ迷い込んでいくのです。

 

そこでAsync社の研究員たちが調査を開始。バックルームに住めるかどうか、迷い込んだ人はいないかなどを調べているのでしょう。撮影しながら何人かで入っていくと、ニコラス・ボルトンと思われる人物の死体を発見します。

 

やっぱりここに、人が迷い込んできていたというわけです。

 

9.Autopsy Report(8番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時系列は1990年2月5日で、前回の2日後。タイトルになっている「Autopsy Report」は、検死報告書という意味です。見つかった遺体を医師が解剖し、結果を報告します。

 

前回バックルームで見つかったニコラス・ボルトンと思われる人物の死因は、たぶん栄養失調症ということでした。特定の部位のみ機能しており、これは謎の菌が変異しているかららしい

 

謎の菌とは、エンティティの一種であるバクテリアの可能性があります。ニコラス・ボルトンと思われる人物の遺体が発見されたとき、周囲の壁に黒いなにかが、付着していました。

医師は驚いて、被験者がどこから来たのかと訊ねる、というような内容の動画です。

 

10.Informational Video(7番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時系列は1990年2月29日。が1990年には2月29日が存在しません。でもビデオの日付はそうなっています。「Damage Control」のエピソードでこの日を3月1日だと報告しているので、おそらくそうではないか?と思っています。

 

黄色い防護服を着た4人の研究者がスレッショルドとかいうあのドア枠からヒョコヒョコ入っていって、ウロウロしているうちに、カメラを持った男が迷子になるというエピソード。研究者たちの1人が赤いロープを持ってバックルームズ内を徘徊するので、入り口に戻れるはずだったのですが、カメラマンはうっかり脇の通路に行ってしまったんです。

 

焦って仲間を探すんですが見つからず、そのうちに「非常口」のような標識を見つけ、そこに入って行くと、Async施設の観測室へ繋がりました。なんだ、出れたんじゃんって思ったら、いきなり警報が鳴り出して、部屋が赤く点滅。ってところで、このエピソードは終了です。

 

前半にProject KV31という研究開発の研修ビデオみたいなのが流れて、1人で入るな、3人以上で行けみたいな指示が出されてたんですが。どうすんの、これと思いました。バックルームズ内の地図を作ろうとしていたようです。迷子になったPeter Tenchという名のカメラマンは、後々のエピソードにも絡んでくる重要人物なので要チェックです。

 

11.Motion Detected(9番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時系列は1990年3月5日。冒頭にそう表示されます。バックルームには、7台のモーションセンサー付きカメラが設置されます。その後カメラが捉えた複数の異なる時間の映像が流れました。で翌日16日の深夜4時頃、バックルーム内に設置したカメラが、黒い触手のようなものをとらえました

 

これが時系列順で言えば、バックルームの初エンティティ登場回。遠くてはっきり確認できませんが、バクテリアというヤツではないかという話です。なんかこちらを覗き込んで、様子を覗っているようで不気味でした。

 

12.Mar11_90_ARCHIVE.tar(2番目に公開されたエピソード)

youtu.be

公開順では2つ目のエピソードである『Mar11_90_ARCHIVE.tar』は、基本的には非公開の動画(隠しエピソード)です。エピソード1『Found Footage』の概要欄にリンクが貼ってあり、そのリンクから観ることができます

 

でほんの2、3分ぐらいの超短い動画なんですが、非常に内容の濃い情報が詰まっています。一言で言えば、この動画は、Backroomsを研究し記録に残している架空の組織Asyncがあることを伝えているという感じです。最初のエピソードでKaneが迷い込んだあの空間を、もっと前から研究していた人がいることを示唆しています。研究者の顔が、黒い四角で隠されていて、なんかヤバい感じがしました。

 

公開順でいけば2つめのエピソードになるので、1つめの『Found Footage』を見た人が、得体の知れないあの空間を調べている組織があるんだ!と驚く流れになっています。

 

エピソードのタイトルからして、時系列は1990年3月11日ということになりますが概要欄には「Compiled on Jun 1991」とあり、1991年の6月に編集されたことがわかります。撮影&記録は1990年3月11日、編集したのは1991年の6月ということでしょう。

 

13.Pitfalls(11番目に公開されたエピソード)

youtu.be

冒頭に「ASYNC RESEARCH INSTITUTE」(ASYNC研究機関という意味)というロゴがデカデカと入ります。そして1990年5月6日、マーヴィン・E・リー(Marvin E Leigh)によって記録された、と出ます。

 

4人の研究員たちが黄色い防護服を着て、またバックルームに入ります。迷子にならないように赤いロープを持って。すると四角い穴がいっぱい空いた部屋に辿りつきました。穴の大きさはこたつ台ぐらい。5×7で35個の穴が空いています。

 

カメラを持ったマーヴィンが、なんとこの穴に落ちてしまうというエピソードです。マーヴィンが落ちたフロアは、壁紙の色が違い薄いグリーンのような色になってます。どこからか人の声が聞こえて、マーヴィンはそっちに向かって歩いていっちゃうんですよ。そしたら道路みたいなのが見える。道路に出るとそこは住宅街になっていました。

 

マーヴィンは、助けを求める声がする部屋に入っていきます。すると遠方にエンティティを目撃。うわぁ、なんだアイツは!

 

ヤツはBacteria(バクテリア)という名のエンティティで、以前聞いた人の声を模倣していたという。マーヴィンは焦って一目散に逃げ、引き返すというエピソードです。仲間から垂らしてもらった命綱で引き上げられていくのですが、結構咳き込んでいる感じでした。何かに感染しちゃったのかな?と心配になる結末です。

 

14.Report(12番目に公開されたエピソード)

youtu.be

冒頭、施設外観として使われたのは、ゲティ研究所の写真。時系列は「Pitfalls」と同じ日の1990年5月6日「Pitfalls」直後のエピソードとなります。穴に落ちたマーヴィンを含め4名の研究員がバックルームから帰還。Asyncの施設内部の人物が、難しい表情でマーヴィンの持ち帰った動画を見ていました。エンティティもしっかり映っています。なんだコイツは!という恐怖の表情で固まっていました。

 

もう1人、白衣を着た黒人男性が、深刻な顔をしてどこかに電話をかけている。事情を報告しているのでしょう。白衣の男はおそらくDr. Kirk Maxwell。

 

先ほど研究員たちが探索した穴のある区域への入り口が、封鎖されます。まぁね、あそこは危険だということになったのでしょう。

 

15.Presentation(14番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時系列は1990年5月8日。前半はAsync社による、複合施設の商業化の可能性を示すようなプレゼンテーション動画でした。政府のエネルギー省に対してのプレゼン動画です。主には工場やオフィスを、バックルームに移転できるよ、なんなら人も住めるし、みたいな動画でした。安全性も確かめず、ロクなことせんな。

 

その後終盤には、「Informational Video」で迷子になったPeter Tenchも登場します。観測室にいきなり飛び込んでくるシーンがあるんです。赤い光が点灯し警報が鳴る「Informational Video」のあのシーンを、別のカメラアングルで捉えたものでした。

 

彼は過去からここへタイムトラベルして来たのか?という考察がなされています。1990年2月29日から、5月8日までタイムトラベルしたんじゃないか?という。

 

ただ1990年2月29日自体が存在しない日なので、そこもややこしいです。Peterがバックルーム内で行方不明になったことを隠蔽するために、この日付が使われた可能性もあるし、バックルームの方には2月29日が存在するのかもしれない。もしもバックルームがこの世界を模倣した世界なら、うるう年のことまでは気づけなかった可能性もあると思いました。

 

Peterが消えたエピソードは「Informational Video」です。海外のサイトでは、この「Informational Video」の時系列に1990年2月28日~5月8日って書いている方もいらっしゃるんですよね。時系列がはっきりしないエピソードなんです。

 

この後のエピソードでPeterとMarvinが再会したとき「もう何ヵ月も経った」と話しているので、そう考えると「Informational Video」の時系列は2月か3月であるように思います。また個人的には3月1日じゃないかな?と思っています。理由は「Damage Control」でピーターの失踪事件について、3月1日と報告されているからです。

 

いずれにしても、「Informational Video」で消えたピーターが突如現れた、という衝撃的なエピソードでした。

 

16._recording014(20番目に公開されたエピソード)

youtu.be

またも非公開エピソードで、前回公開された「Reunion」の概要欄にリンクが貼ってあります。

1990年5月8日の出来事なので、時系列順では「Presentation」の直後のエピソードとなります。新聞の静止画像に延々と電話で会話

 

電話の会話内容は、職員が上司のIvan Beckに、防護服を着た人物が複合施設のセンサーを作動させてしまったと報告していますその人物は自分をPeter Tenchだと名乗っていると。電話の向こうの上司の声は聞こえませんが、混乱し色々質問してる様子。職員は「そう言っているけど彼じゃないですよね」みたいに上司に確認します。

 

動画の背景になっているのは、新聞の静止画像。新聞の見出しは反転すると「ブドウ園のそばで発生した火災事故で1名死亡」と読めます。おそらくPeterの偽装死を表しているのでしょう。Peterは亡くなったことにされちゃってる、という話ですね。

    

17.Reunion(19番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時系列は年5月25日。穴を埋め14D号室へ行き再び調査。MarvinとRandallとMarkが、この間の35個の四角い穴が開いた部屋へ行き、床を仮設して向こう側へ渡りました。

 

するとそこで、壁に書かれた簡単な地図(図面)を発見します。無線信号が届かなくなったため、マービン、マーク、ランドールの3人は引き返そうとしました。

 

がその時Peter Tenchと再会。ピーターは奪った銃で3人を脅しながら「彼らはオレの葬儀をやったのか?」「妻子は自分が死んだと思っている」などを、いろいろ言ってきました。マークがチームAに武装援護を要請すると、ピーターはなんとマークを撃ってしまいました。

 

18.Damage Control(22番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時系列は1990年5月25日、ナレーション開始日は1990年5月26日です。主には「Reunion」の続きの話で、ピーターに起こったことについてのエピソードとなります。PeterがMarkを撃った後の行動が、記録されています

 

Peterは、バックルームからAsync社の研究施設へ入り、職員を銃で脅しながら逃走しました。様々な監視カメラの、Peterの逃走の様子が移しだされます。複数の人々がPeterを追いますが、結局誰も彼を捕まえることはできませんでした。

 

次は匿名の研究者によるPeterに関する出来事の説明。研究者の説明で、調査中にPeterが消えた日が3月1日だと判明。彼の失踪から2週間後、Async社は遺族に納得してもらえるような死因でPeterの死をでっち上げました。

 

ところが5月8日に、警報音と共に突然Peterが現れます。Async社はピーターを拘束し、2か月間何をしていたのかを調べてみました。そして彼の持っていたカメラの映像から、彼が3月1日から5月8日にタイムスリップしたのであろうと、推定されます。

 

しかし彼はすでに死んだことにされていました。Peterは事情を飲んで理解してくれているように見えましたが、長期間の拘束により精神状態が悪化。拘束後2週間の時点で、妄想型統合失調症の患者と似たような行動を取るようになります。

 

22日の夜、Peterは地上の仮住居に移る予定でしたが、逃走し盗んだ身分証明書でバックルームに潜入。そして5月25日、MarvinとRandallとMarkと再会し、Markを撃ってしまったのです。逃走したPeterは、丘の中腹で亡くなっているのが発見された、と報告されました。しかし、その画像だけは映されないんです。

 

だからもしかしたら、Peterはまだ生きているんじゃないか?という考察がされています。

 

19.Static Dead End(25番目に公開されたエピソード)

youtu.be

時系列は1990年5月29日。

動画の前半はマーヴィンとジョージが、Peterの事件について話している音声です。マーヴィンは怒った口調で、エネルギー省がPeterを殺したと言います。Peterは元気だったと。ジョージは、マーヴィンにもっともらしいことを言ってなだめます。

 

映像が切り替わり、穴だらけだった14D号室が映しだされます。奥の扉へ入っていくと、壁紙に皺がよっているなどの異変がありました。さらに奥に入っていくと、そこには奇妙な部屋がありました。壁には机が突き刺さり、ソファーも傾いたまま床に埋もれています。床の一部が砂山のように盛り上がり、てっぺんには椅子が置かれていました。

 

この埋まった家具は、たしか映画版の予告編でもあったように思いました。そして劇場版の時系列はこのエピソード「Static Dead End」の後ぐらいになると思います。

 

20.Simpsons(15番目に公開されたエピソード)

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時系列は1991年1月10日から2000年まで。

隠しエピソードなんですが、この動画だけは、ケインの公式アカウントでは見ることができません。でもケインの『Presentation』の概要欄にリンクが貼ってあります。一般人であるローラ・ハリスという人が投稿した動画です。

 

内容は『ザ・シンプソンズ』を視聴していたら、いきなり咳止め薬のスペイン語のCMが紛れ込んできた!という記録動画。このCMはなんと2000年に放送されたものらしく、現象としては、未来の映像が逆流してきたバグと解釈することができます。

 

21.Found Footage(1番目に公開されたエピソード)

youtu.be

ついにきました!Found Footage。公開順では『backrooms』動画シリーズの1エピソード目になります。

 

時系列は、動画が撮影された1991年7月4日。撮影したカメラが発見されたのは、1996年9月23日となります。

 

このエピソードは、ケイン・ピクセルズが主人公です。アマチュア映画をカメラで撮影していたケインは、突然地面をすり抜けてバックルームに落下。

落ちた場所には延々と続く黄色い壁の部屋。不安になったケインは「ハロー」とか言って、誰か人がいないか探すのですが、誰にも会えないんです。

ある場所まで行くと誰かが描いた落書きがあって、ケインがそれを見ていると、突然長身のエンティティ(バクテリア)が現れます。うわぁ、なにコイツ!そう思ったケインは全速力で逃げますが、バクテリアとよばれるそのエンティティは奇妙な声を上げながら追ってきました。長身で黒くて細い針金のような見た目で、特徴があります。藻のようにも見えますね。

 

空間も十字型の柱が連続して立ってたりして、けっこう怖い。さらには、そこがまるで屋外の庭であるかのように設計された部屋まである。ラストでケインは、バクテリアにビビって四角い穴に落ちたか捕らえられたかのどちらかです。そこは地上の上空にあったようで、カメラだけが地面に落下しました。そのカメラの映像がこの動画、というわけです。

 

22.Found Footage #3(23番目に公開されたエピソード)

youtu.be

「Found Footage #3」の時系列は、1995年4月19日頃かそれ以降という説が有力。冒頭にカーラジオから「オクラホマシティ爆撃が...」のような音声が聞こえるので、1995年4月19日頃かそれ以降ではないかと考えられています。

 

主人公は、ラヴィという若者。彼は最初、動画撮影をしながらなにかしゃべっていました。

 

その後、彼の自宅の場面に切り替わります。階下で物音がするので、地下室に入っていっちゃうんですね。するとそこからバックルームに迷い込んでしまったというような、ざっくり言えばそんな話です。

 

「Found Footage #3」は「Found Footage」以上に、いろんな部屋が出てきます。渡り廊下から見える景色も、かなり奇妙で美しい。ここはLevel 11.3で赤光の都市領域(The Red Light District)っていう名前らしいんです。いや、もうすごい数のレベルがあるんでね。付き合ってらんねぇよってぐらい。よほど好きか暇人じゃない限り、こんなの毎日見てられるわけがないです。

 

でようやく、壁の向こう側で男性の声がしたので助けを求めるのですが、不審者扱いされてしまいます。「私の私有地から出ていけ、警察を呼ぶぞ」とか言われても、ラヴィはもう限界なので「ああ、呼んでくれ」って逆ギレ。男性は「君は壁の中にいるのか?」とようやく異変に気づき助けようとしてくれるのですが…という話です。

 

23.Found Footage #2(16番目に公開されたエピソード)

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「Found Footage #2」の時系列は、「Found Footage #3」のおよそ4か月後にあたる1995年8月19日。このエピソードは、若い女性が主人公です。彼女が自宅のガレージみたいな場所にブルーのテープを囲って、四角く囲まれた小さなスペースについて、なにか話しています。

 

そこに木屑を落とすと、スッと消えるんです。さらに野球ボールで試すと、ボールもスッと消えました。それをね「見て見て~これ」みたいな感じで、動画に撮っています。

 

そして今度は、よせばいいのにそこにメジャーを突き刺して、長さを測ろうとするんです。すると壁抜けならぬ床抜けして、バックルームに迷い込んでしまいます。

 

女性はカメラを持ってバックルームの中を徘徊。「Hello!」って呼びかけるんですが、誰もいません。

このエピソードで印象的なのは、壁に衝突した車ですね。古い年代のものに見えます。なかなかホラーテイストなエピソードでした。

 

24.home_27647.mov(17番目に公開されたエピソード)

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こちらの動画もなかなか見つからず、前回公開されたエピソード「Found Footage #2」の概要欄に、リンクを見つけました。隠しエピソードです。Found Footage #2と同じような部屋があり、絵画も同様のものと思われます。日常生活を記録したような何気ない感じの動画

 

ただ海外のコミュニティでは「27647」で検索したらどうだったとか、陰謀論者顔負けの深読みぶりで、様々な考察がなされています。

 

25.I Remember(25番目に公開されたエピソード)

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「I Remember」の時系列は不明。ナレーションの声が低くて怪物のようでした。バクテリアがしゃべってるのかも、しれないです。

 

「私は覚えている」と、男は語ります。彼はAsyncの居住空間を持っていたらしい。そして起こったことを嘆いているような、そんな話しぶりでした。

 

以前は人間だったのに、Asyncのバックルームに移住し、バクテリアに変わりつつあるため、人間として意識があるうちに、音声で記録を残そうとしたものだと考えられます。

まとめ

謎の黄色い部屋についてあれこれ語るのって、どうかしてますよね。いや、私はこのコミュニティに入りたかったですよ。

 

アメリカではハリウッド版の映画『Backrooms』が大ヒット中。日本では今年2026年9月4日に公開が予定されています。邦題はまんまで『バックルームズ』。

 

『バックルームズ』をより楽しむために、YOUTUBE版が必要かどうかは個人の好みの問題でもありますが、皆さまがYOUTUBE版をスムーズに視聴できるようにと思い、この記事を書きました。

最後までお読みくださり、ありがとうございます!

 

【A24で要注目の大ヒット新作】映画『Backrooms(バックルーム)』の鑑賞前に観るべきか?伝説のYouTube短編レビューとリミナルスペースの考察

A24の新作映画『Backrooms』の日本公開が決定しました。公開日など具体的な詳細は、まだわかっていません。全米では大ヒットしているようです。

 

わずか20歳の監督ケイン・パーソンズは、以前に『Backrooms(バックルーム)』というyoutubeシリーズを手掛けています。これ、結構前に観たんですよね。面白い作品だなぁって思っていて…。とにかくオシャレなんです。あの動画を観て、ピンとこない人がいるだろうか、という感じでした。

 

今回の記事は、youtube版『Backrooms』の概要やバックルームを語る上で欠かせないリミナルスペースについて、そしてyoutube版&最新映画『Backrooms』の監督を務めたケイン・パーソンズについて書いていきたいと思います。

 

映画『Backrooms』の画像

画像引用:バックルームズ(原題) : フォトギャラリー 画像 - 映画.com

 

この記事は、ケイン・パーソンズのyoutubeシリーズ『Backrooms』に深く触れています。これから日本でも公開されるであろう新作『Backrooms』のネタバレになる可能性もありますので、まっさらな状態で新作映画を楽しみたい方はネタバレにご注意ください!またリミナルスペースの関連作品として、『シャイニング』、『ビバリウム』、『8番出口』、『ランゴリアーズ』の内容に触れる場合もございます。未見の方はご注意ください!

 

【Backrooms】の最初の元ネタはネットの都市伝説

きっかけになったのは、4chanに投稿された1枚の画像。2019年に匿名のユーザーがこの部屋を「The Backrooms」だと後述する投稿したことが、他のユーザーのインスピレーションとなって二次創作が生まれたようです。画像には、ぼんやりとした黄色い壁紙の部屋が写し出されていて、これが現実世界の境界の外にあるバックルームだという都市伝説となります。

 

この話を動画にしたのがケイン・パーソンズのyoutubeシリーズ『Backrooms(バックルーム)』。ケインは元々あった都市伝説をインスピレーションに動画を作り、バズらせたという感じでしょうか。

 

後に元ネタになった最初の画像が、たぶん家具屋であったということが判明。劇場版『Backrooms』の舞台となるのも、家具屋の地下らしいです。さらに物語の主人公は、家具屋のオーナーなんです。元々あったネット文化への、リスペクトが感じられます。

 

YouTubeシリーズ『Backrooms』のレビュー:なぜ世界は熱狂したのか?

まず本作ですが、こちらのyoutubeで観れます。1エピソード目の『Found Footage』が有名ですが、全部で24エピソードまであるんです。

追記:全部で25エピソードありました。すみません。

youtu.be

9分ぐらいの動画。短編映画を撮影していた男性が、バックルームに迷い込む話です。ファウンド・フッテージの手法で撮影されているため、本当にバックルームなる謎の空間があるんじゃないか?と思わせてくるような感じでした。ふとした瞬間に、自分もここに入って出られなくなったらどうしよう、みたいな恐怖に襲われる。1エピソードづつ見続けると、じわりじわりくる感じです。

 

24エピソードのうち、3エピソードが迷い込んでおそらく行方不明になった被害者の記録映像。タイトルに「Found Footage」と入っているので、すぐにわかります

 

Found Footage
Found Footage #2
Found Footage #3

 

動画を撮影している主人公は、歩いても歩いても人が見当たらないので「Hallo!」とか一生懸命呼び掛けて、仲間を探しているんです。で、ようやく壁の落書きを見て、なんだ人いるじゃん!って安心した矢先に...。という話です。

 

そして残りのエピソードは、このバックルームとの境界を貫通させてしまったAsync研究所にまつわる話です。ざっくり言ってしまえば、この『Found Footage』以前に研究員たちが数名で、ここに入っていたというね…。あの空間へ通じる門は、Async研究所に作られたものだったということがわかります。黄色い防護服とかを着た人が入っていって、迷子にならないように赤い紐(ライン)を引いていくんです。そういうエピソードが、時系列バラバラで、入っています。

 

私にとっては『Found Footage』よりも、この研究員たちのエピソードが面白く感じられました。なんというか、プライマーとかそういうノリですかね。現場感が凄い。ピカピカした輝かしいところがないのに、惹き付けられるような。ただ『Backrooms』はリミナルスペースなど、美的空間を意識した作りだと思います。

 

この「Found Footage」以外の21エピソードには、隠しエピソード(非公開動画)もあって、なかなかの凝った作りになっています。隠しエピソードは、1つ前の動画の概要欄にリンクが貼ってあり、そこから観ることができます。

 

YOUTUBEシリーズ『Backrooms』の時系列や、見る順番、各エピソードの概要につきましては、以下の記事からお読みいただけます。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓

analogchan.hatenablog.jp

 

無人の黄色い部屋の怖さ|現代ホラーを揺るがすリミナルスペースの美学

ここからは、誰もいな~いのになぜか気になる、あの空間について考えてみます。

建築分野でのリミナルスペース

「リミナルスペース」
この聞いただけでワクワクするような言葉は、なんでしょうか?元々建築分野では廊下、階段、エレベーター、待合室、ロビー、空港、駐車場、高速道路の休憩所など通過が本来の目的である場所を、こう呼んでいるようです。

 

皮肉にも、というか奇遇にも、学校の廊下や駅や空港、高速道路の休憩所というのは、通過するだけの場所のはずですが、人々が積極的に行きたがるある種のコミュニティ形成のきっかけとなる場所でもあってそこが不思議だなと思いました。

 

学校の廊下や駅のホームに、特別な思い出を持っている人は少なくないはずです。私はエレベーター前のちょっとした休憩スペースとか、空港やホテルのロビーとか、単なる通路とかが昔から異常に好きなんで、こういう話には敏感なんです。あの場所に何かがある、ってずっと思っていました。またこの話に共感できる人も、案外多いんじゃないかと思います。ただ飲食店やショップ、書店など目的を持って行く場所じゃないんで、いそいそとそこへ行くのは恥ずかしいような感じなんですよね。

 

シネコンで言えば、チケットをスキャンしてから各スクリーンに入る前の、あの通路の部分です。私はあの場所にいる時間が、いつもちょっと短い気がしてるんですよね。もっといたいけど、ずっと長くはいられないような。

 

まぁ本来はこういう場所を、リミナル・スペースと呼んでいたという話です。そして昨今のネットミームとしてのリミナルスペースは、これらの空間から一気に人が引いたような不気味な場所を指していることが多いです。

 

ネットミームとしてのリミナルスペース

昨今では、誰もいない廊下やホテル、ガソリンスタンドなど、不気味でありながら心を惹き付けられるような場所などがリミナルスペースと言われます。ごくごく日常的な場所が、非日常的に見える瞬間を捉えた画像なんかです。これらは以前からちょくちょく一部の人々から注目されていたんですね。

 

そしてちょうど4chan発祥で「The Backrooms」のミームが都市伝説として二次創作が流行った後、2020年3月にリミナルスペース的な画像の人気も上昇。新型コロナウイルスによるロックダウンが開始された時期です。インターネット上では既に人気を得ていたようですね。

 

そしてこの話を大きくしたのがケイン・パーソンズのyoutubeシリーズ『 Backrooms』。だからケインがはじめたわけではないってことらしい。ただより多くの人に拡散したのは、ケインだったという感じです。

 

Twitter上の「Liminal Space」というアカウントでは、誰もいない廊下やガソリンスタンド、駐車場などの不気味ながら美しい景色を見ることができます。

 

等間隔・同じ形・同じパターンが続く傾向

同じ形のイスだけが大量にずらりと並んでいたり、向き合わせた配置だったりするのですが、人が不在。こういう不気味な画像が、よくあります。

 

あと個人的に好きなのは、無機質な事務用品棚が、ダダダダダって並んでいるヤツ。色もグレーとかで地味めのものなんですけど。ケイン・パーソンズのyoutube『Backrooms』でもありました。こういうのを見るときの気分は、エイリアン・シリーズやSWとかのコンテナのデザインを見る時のワクワク感に近いです。

 

『Backrooms』では、だだっ広い部屋に柱だけが等間隔に配置されていたりします。廊下も、やたらと長い。この廊下の側面のドアが等間隔に並んでいて、ちょっと気持ちがいいんです。でも不気味だし、人間不在で虚しいという印象。

 

そして誰もいない廊下と言えば『シャイニング』です。

三輪車を走らせるダニーの画像

画像引用:スタンリー・キューブリック公式facebook

 

シャイニングは、リミナルスペースの関連作品として挙げられることも多いです。三輪車に乗ったダニーが廊下を徘徊するシーンには、不気味さと美しさが共存しています。このシーンが、ほんと好き。同じパターンのカーペットが印象的ですね。

 

8番出口やビバリウムなどリミナルスペースの関連作品

 8番出口

8番出口

リミナルスペースの関連作品と言えば、昨年話題になったばかりの映画『8番出口』です。

 

日本ではこっちのほうが人気かもしれない。元ネタのゲームが映画化されたものですが、これもネット都市伝説や「リミナルスペース」の影響を受けていることでしょう。映画『8番出口』はエンドロールも印象的です。

 

 ビバリウム

ビバリウム(字幕版)

『ビバリウム』は、あるカップルが同じ形の家が並ぶ住宅街から抜け出せなくなるという話です。

 

どこまで行っても延々と同じ家が並んでいて、そこ(ヨンダー)から出ることができない、という恐怖があります。一見パステルグリーンの家はきれいなんですが、規則的な配置がいき過ぎていて、ここまでくると気持ち悪いというレベルでした。

 

 ランゴリアーズ

スティーブン・キングのランゴリアーズ [DVD]

スティーブン・キングの小説が映画化された『ランゴリアーズ』は、飛行機の乗客が突発的に、数分前の過去の世界へ行ってしまったというもの。

 

生き残った10名は、誰もいない機内・空港で右往左往しながら脱出を試みるという内容。この10名の登場人物のキャラが、みんなそれぞれ濃いんですよ。この世界では、過去が次々消去されるという観念で描かれているのが面白いです。それにしても、ガランとした空港は観ていても本当に虚しい。そこに、突如ヤツが現れるのでね(笑)

 

誰もいない場所から抜け出せないという怖さ

youtubeシリーズ『Backrooms』には、エンティティも出現しますが、別にアイツがいなくても充分怖いと思います。どの方角に歩いても、延々と続く部屋、部屋、部屋。廊下もありますが、やたらと長くて気が遠くなります。合わせ鏡を見た時の、ゾッとする感覚に近い。

 

ようやく出口の標識を見つけ、扉を開けるとまたそこに部屋があって、途方に暮れるというね。いつまでたっても屋外に出ることができませんから。

 

こういうのをずっと見ていると、だんだん「もしも迷い込んだらどうしよう…」みたいな、本当にこういう空間がどこかにあるんじゃないか?って怖くなってしまいます。トイレから手が出る怪談物を見た後、トイレに行けないのと同じ心理が働くような。だからそこはやっぱりホラー。『8番出口』なんかもそうなんですが、もしも本当に起こったらどうしよう、という恐怖はこっちのほうが強い気がします。

 

まだ屋内...。まだ屋内...。そんな状況が続けば、インドア派の私だってさすがに息が詰まる。ケイン・パーソンズはバックルームに閉じ込められない方法について「どんな建物にも入らないで、ずっと外にいればいい」と言っているようですが、そんなの無理すぎるでしょ。

 

【Backrooms(バックルーム)】わずか20歳の映画監督!天才ケイン・パーソンズとは?

この人はお父さんがビデオゲームの開発者なんですよね。だからかはわかりませんが、ゲームっぽい絵作りの作品が多いです。

 

まぁわずか20歳で、映画監督デビューできたというのは凄い。どんだけ若いのよ。この方が生まれたのが2005年ということで、あの頃かーと既に社会人だった自分を遠い目で思い出すのでした。

 

ケインがこれまでに作ってきた短編映画やWebシリーズはいろいろありますが、大抵はyoutubeで観ることができます。ケイン・ピクセルズ(kane pixels)という別名でアカウントがあるので、そちらを検索してみてください。以下のリンクがケイン・ピクセルズのアカウントです。

 

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そして、私のお気に入りの短編映画

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この猿がね。キューブリックを意識してるんじゃないかな?と思う部分がありました。棒をもっていたりして『2001年宇宙の旅』っぽいです。『Backrooms』でAsync研究所の職員が着る装備も、防護服にヘルメット姿で、宇宙服を想起させられるんですよね。ホラーというよりは、SFですね。

他にもSFのショート作品がありました。

 

長編映画【Backrooms(バックルーム)】の予告編から期待できること

予告編を観る限り、Webシリーズとの繋がりを感じました。

公式予告はこちらです ↓ ↓ ↓

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特に黄色い防護服を着た人と黄緑色の防護服を着た人が、揉めてるシーンが気になります。映るのはほんの一瞬ですが。黄色い防護服を着た人はAsync研究所の人なんじゃないかな、とか思ったり。ということは、研究施設のエピソードも、絡んでくるということ?とか、ついつい想像してしまいます。

 

黄緑の防護服を着た人は、Webシリーズのピーターという研究員じゃないか?という噂もありまして。ピーターはWebシリーズで、とんでもない目に合ってる人なんです(笑)。そうすると、謎解き要素も入ってくるんじゃないかと、勝手に期待しています。

 

まとめ

この記事では今後日本でも公開予定の最新映画『Backrooms(バックルーム)』の予習として、同監督が手掛けたyoutubeのWebシリーズ『Backrooms』をご紹介しました。また『Backrooms』のああいう空間は何?って疑問に思われた方のために「リミナルスペース」についても、言及しています。

 

『Backrooms』は単なる都市伝説から生まれたホラー(まぁそれでも充分面白い)ではなく、案外SF的な楽しみ方もできる作品ではあるまいか?というのが私の予想です。最新映画を観るのが楽しみですね。最後までお読みくださり、ありがとうございます!