アナログちゃんのこっそり映画鑑賞記

自宅でこっそり鑑賞した映画についてぽそぽそつぶやきます。

【ドラマ】オビ=ワン・ケノービ(パート1)の感想&おさらい【完全ネタバレ】

オビ=ワン・ケノービ(パート1)やさぐれたオビ=ワン

原題:Obi-Wan Kenobi/配信時間:56分/配信開始日:2022年5月27日

画像引用元: https://starwars.disney.co.jp/

監督:デボラ・チョウ

脚本:ジョビー・ハロルド、スチュアート・ビーティーホセイン・アミニ

出演:ユアン・マクレガージョエル・エドガートン、ヴィヴィアン・ライラ・ブレア、ジミー・スミッツ、ルパート・フレンド、サン・カン、モーゼス・イングラム、グラント・フィーリー他

 

観るだけでどうもすいません。「お前は受信機か!」と自分で思います。という訳で今回はドラマ『オビ=ワン・ケノービ(パート1)』の感想です。

 

※他のスター・ウォーズ作品についてもネタバレする場合がございます。ご了承ください。

 

時代設定は『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』から10年後。とりあえず『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』と『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』ぐらいを観ておけば、まぁ問題ないでしょう。

 

細かく見ていけば『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の後。アニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち』やアンソロジー・シリーズである映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』よりもちょっと前の時代です。オーダー66以降の辛い時期のオビ・ワンやジェダイサイドの人々が描かれています。

オビ=ワン・ケノービ(パート1)の主なキャスト

生き残りのジェダイ騎士。師はクワイ=ガン・ジン。幼きルークを遠くから見守るため、ルークの住むタトゥイーンで日雇い労働者みたいな暮らしをしている。ジェダイであることは完全に隠し、一般市民に紛れ暮らしているせいか、やさぐれ感が凄い。職場で盗む魚肉の量も中途半端な上、ちょいワル親父感もあり。

 

レイア・オーガナ(演:ヴィヴィアン・ライラ・ブレア)

出生後すぐにオーガナ夫妻の養女となった。小さなドロイド「ローラ」を肌身離さず持っている。このドラマでの彼女の年齢は10歳。意地悪な従妹に対して毅然とした態度で厳しいことを言ったりする。

 

※演じているヴィヴィアン・ライラ・ブレアちゃんは、前回当ブログにてご紹介したロドリゲス監督の映画『ヒーローキッズ』で、シャークボーイとマグマガールの子供を演じた女の子です。偶然ですが。ヒーローキッズのレビューはこちら ↓ ↓ ↓

analogchan.hatenablog.jp

 

ベイル・オーガナ(演:ジミー・スミッツ)

レイアの良き父。レイアが誘拐されたことで、オビ=ワンに助けを求める。演じたのは 『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』からベイル役のジミー・スミッツ。

 

ブレア・オーガナ(演:シモーヌ・ケッセル)

オルデラン女王。ベイル・オーガナの妻でありレイアの育ての母。

 

ルークの育ての父親。ルークの叔父にあたるが血縁関係はない。職業は水分農家。『エピソード2 /クローンの攻撃』、『スター・ウォーズ エピソード3/ シスの復讐』でオーウェン役を演じた、ジョエル・エドガートンが今回も好演。

 

ベルー・ラーズ

オーウェンの妻であり、ルークの育ての母親。ルークの叔母にあたるが血縁関係はない。オーウェンと共に水分農業に励む。演じるのはボニー・ピエス

 

ルーク・スカイウォーカー(演:グラント・フィーリー)

レイアの双子の兄。登場シーンは、オビワンが遠くから見ている場面でチラッと映るぐらい。ちょっと幼い印象で、レイアと同い年とはとても思えない。

 

ナリ(演:ベニー・サフディ

ジェダイの生き残り。序盤のシーンから登場しその後オビ=ワンに助けを求めるが、取りあってもらえず。心ある人物であるが、悲しい結末を迎える。

 

尋問官(Inquisitor)たち

ジェダイ狩りをする集団。通称ジェダイ・ハンター。オーダー66以降、生き残ったジェダイを捜し出しては抹殺するという恐ろしい組織。また若いフォース感知者を見つけ、ダークサイドに引きずり込んだりもした。ダース・シディアスダース・ベイダーの指揮下にある。ベイダーから特別な訓練を受けた、言わば帝国側のエリートのようなもの。通常、回転式のダブル=ブレード・ライトセーバーを使用。使わない時は、背中に背負っているようだ。

大尋問官(演:ルパート・フレンド

パウアンという種族。長身で細身、顔には赤いタトゥが入っている。歩く時真ん中にいる人。本名は分からず。大尋問官(Grand Inquisitor)という高位の称号が与えられており、尋問官の中のリーダー的存在。元々はジェダイ・テンプル・ガードだったことが、アニメ『反乱者たち』のシーズン2にて明かされる。

 

フィフス・ブラザー(演:サン・カン)

ヒューマノイド種族で本名不明。ヘルメットがデカく木枯し紋次郎のようで驚いた。キャッチ―な見た目。またアニメ『反乱者たち』のフィフス・ブラザーよりも、物静かで知的な印象を受ける。一説によると、ジェダイテンプルの記録を研究していたらしい。う~ん、実写のフィフス・ブラザーの方がかなり好み。ワイスピのハンの時と全然違う、サン・カンの低い声が、新鮮だった。

 

サード・シスター【リーヴァ】(演:モーゼス・イングラム

ストーリー序盤からやらかし放題。ちょっとだけ刃向った一般市民の手を切り落とすなどして、フィフス・ブラザーから後で注意される。もう、たいがい悪い奴だなと思った。ジェダイやオビ=ワンに相当な恨みを持っているように見えるが、実際のところはよく分からない。スター・ウォーズシリーズのキャラとしても新登場で、要注目のキャラクター。

 

カメオ出演

ヴェクト・ネール(演:レッチリのフリー)

リーヴァに雇われた賞金稼ぎの男。何となくコミカルな動きが、やけに目立つ。何とかレイアを誘拐する。

 

ドラマ【オビ=ワン・ケノービ(パート1)】の超ざっくりあらすじ

舞台はタトゥイーン。住民らが集うバーにジェダイ狩りをする尋問官らが現れる。どうやらこのバーに、ジェダイの生き残りがいるらしいと嗅ぎつけてやってきたのだ。バーにはジェダイの生き残り、ナリがいた。大尋問官は店主に話しかけ、じわりじわりジェダイのことを探ろうとするが、せっかちなリーヴァがナイフを投げつけたことで状況は一転。ナリがフォースを使い店主を庇ったことで、その場は騒動となった。大尋問官は衝動的な行動に走るリーヴァに警告する。

 

一方オビ=ワンは、屋外の仮設労働所で働いていた。ジェダイであることを隠し、遠くからルークを見守り続ける日々。オビ=ワンはルークにそっとT-16スカイホッパーの玩具を贈るが、オーウェンに「こんなこと、されちゃ困るよ」と突き返されてしまう。そんな折、オルデランに住むレイアが誘拐された。父親のベイルはオビ=ワンにレイアの救助を依頼する。「オレにはルークの護衛がある」という心境からか、始めの内は渋っていたオビ=ワンだが、ナリが殺されたことに責任を感じ、砂漠の中に埋めたライトセーバーを掘り起こす。

 

オビ=ワン・ケノービ(パート1)の見どころや感想など

レイア姫登場

ルークの話になるのかと思いきや、レイアが出てきたのでびっくりしました。

このレイアが何ともまぁ、あのSWEP4のレイア姫をそのまま幼くした感じで、メチャクチャ可愛い。弁が立つ、おてんば、生意気、そしてしっかり者で優しい。もう本当にレイアだなぁと感じさせられて、嬉しかったです。こういう場面が度々見られるだけでも、かなり満足でした。レイアは小型のドロイド「ローラ」を持ち歩いていて、彼女をとても愛しているようです。

 

また、意地悪な従兄に反論するシーンでは、スカッとさせられました。

「それで一目置かれると思う?怖がってるだけのくせに。自分で何かを決めることは一生ないわね。私は大したこと知らないけど、それだけは分かる」

 

って、サラッと言ってのけた。頭の回転が速いです。子供の頃からこうだったんだな...。今後の記事にもレイアの見どころ、書いていきたいと思います。ちなみに1話目のところでは、ルークの出番はあまりないです。オビ=ワンが、遠くからチラチラ眺める時ぐらいしか出てきません。オビ=ワンは一歩間違えるとルークのストーカーですよ(笑)

 

オビ=ワン・ケノービ(パート1)に出てくる惑星

第1話で舞台となる惑星はタトゥイーンとオルデランです。それぞれ、ルークとレイアが育った惑星からスタートしたのでしょう。タトゥイーンの砂漠には捕獲されたと思われる巨大生物が、横たわっており、これが何の生き物なのか気になりましたね。背中にギザギザがあってとにかく大きな魚っぽいのですが。「まさか、ハイパードライブできるあいつじゃないよね?」と心配になりました。ですが、おそらく背びれの数が違います。これが多分、オビ=ワンら労働者が加工している魚肉なのでしょう。屋外に軽く日よけを設置しただけの、仮設っぽい職場。オビ=ワンは黙々とそこに通い続けます。

 

一方オルデランの描写は、本当に美しかった。ほんの少しですがC3POなども登場してましたよ。遠くに少し見える程度ですが。パーティー会場みたいなとこで、通訳をしていたようすです。

 

尋問官チームが熱い!フィフス・ブラザーから目が離せない

 

これまで、尋問官が実写でクローズアップされることがなかったので、とても新鮮でした(上記投稿の右側の画像2枚が尋問官)。尋問官って元々はジェダイだったりするので、何か観ていて、いたたまれない気持ちになったりもします。殺されるか、ダークサイドに転向するかという選択を強いられて、仕方なく後者を選んでしまった人達です。

 

アニメ『反乱者たち』を観ていて、「あぁ~!」って思ったのですが、大尋問官がジェダイ・テンプル・ガードだった時は、まだ顔に赤いタトゥが入ってないのですよ。同じ顔なのにいい人感があって、印象が全然違いましたね。これを思うと、フィフス・ブラザー(上記投稿右下の画像の男性)にも何かしらの過去があったはず。そのバックグラウンドみたいなのを、もっと知りたいです。とりあえず、サン・カンさんがもっと観たいので。

 

尋問官について知りたければ、おそらく、コミックの『スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 帝国の爪牙』などを読めば良いのでしょうが、これ値上がりしててちょっと今は買えそうにないですね(汗)

私は本はなるべく新品で購入したい派なので、中古よりさらに高くなる。それでも、何度かは「買うか?」「買うか?」と自分に問いました(笑)

 

第1話のフィフス・ブラザーは、ジェダイ狩りの時「褒美を出す」とか言ったりして、ちょっと一般市民に優しかった。ジェダイの名残のようなものを感じます。また尋問官らは、互いにいがみ合っているように見えますが(特にフィフス・ブラザーとサード・シスター)、仲良くするとベイダーから制裁を受けるという噂もありますね。まるでブラック企業のようだ!

今後も尋問官情報入れていきます。

 

最後までお読みくださりありがとうございます。では、また。

【ヒーローキッズ】映画感想★完全ネタバレ

ヒーローキッズ

原題:We Can Be Heroes/上映時間:100分/製作年:2020年

画像引用:https://www.facebook.com/robertrodriguezofficial

監督:ロバート・ロドリゲス

脚本:ロバート・ロドリゲス

製作:ロバート・ロドリゲス

出演:ペドロ・パスカル 、ヤヤ・ゴセリン、クリスチャン・スレーター、サン・カン、ボイド・ホルブルック、プリヤンカー・チョープラーほか

 

こんにちは。今回は昨年ネトフリを引いてから、すぐに鑑賞した『ヒーローキッズ』の感想です。ワイスピシリーズのハン役サン・カンが出演しているのと、ロドちゃん映画が個人的に好きなので鑑賞しました。結婚してないので、子供と観た訳ではありません。

 

キッズ向け映画の良い所は、まず残酷描写が全くないところですね。なんだかんだ言って、極端に血生臭いのは苦手なアナログちゃんです。だからロドちゃん映画は好きなのですが、『デスペラード』とか『プラネット・テラー in グラインドハウス』とかは、結構きつかった(汗)その点『ヒーローキッズ』は、安心してロドリゲスワールドを楽しむことができますね。

 

  映画【ヒーローキッズ】の概要

監督はロバート・ロドリゲス。古くは『デスペラード』や『フォー・ルームス 』の第3話、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』などB級感溢れる作風の監督として、知られていました。タランティーノ監督の盟友とも言われていますよね。

 

そんな彼が2001年にこれらとは異なるテイストの子供向け映画『スパイキッズ』を製作。何とこっちの方が興行収入が良かったという...。トホホ。そして本作品『ヒーローキッズ』もロドリゲス監督のそっち系統の子供向け映画という事になります。また本作は、一般的には『シャークボーイ&マグマガール』の続編的作品とも言われてますね。でも物語自体は全く別の話なので、いきなり『ヒーローキッズ』から観ても大丈夫です。まぁ、単に大人になったシャークボーイとマグマガールが登場するということだけなので。『シャークボーイとマグマガール』も面白いので、興味がある方はぜひ!

 

  ヒーローキッズの主な登場人物【ネタバレあり】

たくさんのヒーローがいらっしゃって、一気に登場するので、誰が誰だかちょっと分かりにくい。アメコミ映画のヒーロー達みたいに、映画毎に小出しに出てきて覚える...みたいな余裕がないんです。だから、一応ここに全ヒーローをご紹介しておきます。

※ここでは便宜的にヒロイックのメンバーを大人ヒーローチーム、その子供らを子供ヒーローチームと分けておきます。

子供ヒーローチーム

画像引用:https://www.facebook.com/robertrodriguezofficial

ミッシー・モレノ(演:ヤヤ・ゴセリン)上の画像の中央

この物語の主人公。自分自身にはこれといった超能力がないというコンプレックスを持っているが、チームのリーダー的役割を任される。父親はリーダーのマーカス・モレノ。可愛いヒーローですが、ちょっと人遣いが荒いです。

 

ワイルドカード(演:ネイサン・ブレア)上の画像の左から2番目

瞬間移動などあらゆる能力を持ち合わせているが、序盤ではなかなか力を発揮できない。最初の内は、ミッシーがリーダーであることを認めなくて、嫌味を言ったりもする。しかしミッシーのおかげで、他人の間違いより、自分の正しさを証明すべきだと気付き、大きな力を発揮できるようになった。

 

スローモー(演:ディラン・ヘンリー・ラウ)上の画像の右から2番目

高速で動いているのに、時間のゆがみから抜け出せない。だからスローモーションで動いているように見える。そしてスローモーの父ジェットスピードは、逆に最速で動くことができる。

 

イールズ(演:アンディー・ウォーケン)上の画像の左下

筋肉が強すぎて骨折する恐れがあるため、車いすを使用している。物知りで頭脳明晰、天才。

 

グッピー(演:ヴィヴィアン・ライラ・ブレア)上の画像の右下

チームの中で最年少の女の子。父親はシャークボーイ、母親はマグマガール。水を操りさまざまな形にすることが可能。またこの力を発揮した時、怪力を持てる。演じているヴィヴィアン・ライラ・ブレアは、ネトフリで話題になった『バード・ボックス』にも出演しています。

 

アカペラ(演:ロータス・ブロッサム)上の画像の左から4番目

歌声で物を動かすことが出来る。劇中では、非常に活躍の場が多かった。母親はミセス・ヴォイス。

 

ヌードルズ(演:ライオン・ダニエルズ)上の画像の右端

首や手など体の部位を、ゴムのように自在に伸縮させることが出来る。ミッシーに頼られまくりで、出番がとても多かった。

 

フェイスメーカー(演:アンドリュー・ディアス)上の画像の右から3番目

顔を自在に変えることができる。よって自分以外の誰かになりすますことも可能。そのような意味ではX-メンのミスティークにも似ているが、顔自体を変えることができるので、目を極端に大きくしたりも出来る。ユニークなヒーロー。

 

リワインド(演:アイザイア・ラッセル=ベイリー)上の画像の左から3番目

時間を巻き戻すことができる。男女双子のきょうだいで男の子の方。褒められると嬉しくて何度も巻き戻し、フォワードからウザがられる。

 

フォワード(演:アキラ・アクバル)上の画像の右から4番目

時間を早送りすることができる。男女双子のきょうだいで女の子の方。リワインドが巻き戻した時間を、早送りする場面もあり。

 

オホ(演:ハラ・フィンリー)上の画像の左端

5分後の未来を予知し、絵で表現することができる女の子。親がいるかどうかは不明。実は○○○○○だったことが、物語の終盤で明かされる。何となく、エスターっぽい雰囲気。

 

大人ヒーローチーム

マーカス・モレノ(演:ペドロ・パスカル)ミッシー・モレノの父

ヒーローチーム「ヒロイック」のリーダー。現場での戦闘を引退しヒロイック本部に勤務していたが、エイリアンの侵略を受け急遽出動する。演じているのは、マンダロリアンペドロ・パスカル

 

アニータ・モレノ(演:アドリアナ・バラッザ)マーカス・モレノの母

マーカスの母で、ミッシー・モレノの祖母。いがみ合ってばかりいるヒロイックのメンバーに呆れ、次世代の子供達に期待をかける。演じているアドリアナ・バラッザは、バベルの家政婦役でも有名。今回は子供達のためにしたことが、ちゃんと実って良かったですね。

 

テクノ(演:クリスチャン・スレーターワイルドカードの父

劇中で彼が主にした事は、セキュリティモニターの修理ですかね。得意技、超能力の種類分からず。でも、おそらく自分自身の小道具などを作ってそうです。

 

ジェットスピード(演:サン・カン)スローモーの父

身動きの速さは、世界最速。一瞬で色々なことを試すことができる。冒頭ではテープカットの真っ最中に飛び込んでいき、テープを切った。演じているのは『ワイルド・スピード』シリーズハン役で有名なサン・カンさん。最近、彼の活躍の場が多くて嬉しいです。5/27からディズニー+で配信の『オビ=ワン・ケノービ』のドラマにも出演予定。

 

ラクル・ガイ(演:ボイド・ホルブルック)ホイールズの父

劇中彼は、大統領に面と向かって「あなたには投票してない」と言っておられました。そこがちょっと、面白かったです。『ザ・プレデター』で有名なボイド・ホルブルックが好演。

 

シャークボーイ(演:ジェフリー・J・ダシュノー)グッピーの父

子供の頃竜巻のせいで父親とはぐれて以来、サメに育てられた。おかげで背びれや強靭な歯を持つ(『シャークボーイとマグマガール』より)。シャークボーイだけが劇中ずっとマスクを着けているのは、テイラー・ロートナーが出演できなかったから。演じているジェフリー・J・ダシュノーはスタントマンとしても活躍しているようですね。よくは知りませんが。

 

マグマガール(演:テイラー・ドゥーリー)グッピーの母

指先から火山のマグマを出し、鉄などを溶かすことができる。子供の頃は自分のことを破壊者だと思っていたがマックスのおかげで、自分は光のような存在なのだと知る(『シャークボーイとマグマガール』より)。大人になったテイラー・ドゥーリー本人が出演。髪の毛がピンク色で素敵です。

 

ミセス・ヴォイス(演:ヘイリー・ラインハート)アカペラの母

娘のアカペラと同じく、声が何らかの力を発揮するよう。おそらく超音波を出すことができるのでしょう。歌声がとても美しいです。

 

インビジ・ガール(演:ジェイミー・ペリッツ)ヌードルズの母

インビジというぐらいだから、透明人間系なのでしょう。この方はちょっと出番が少なくて、黒っぽいコスチュームを着ています。劇中ではレッド・ライトニング・フューリーから「消えて!インビジ・ガール」と言われていた。序盤にほんの一瞬だけ姿を消すシーンがあります。

 

クラッシング・ロー(演:ブレントリー・ハイルブロン)フェイスメーカーの父

このヒーローもどんな性質の能力を持っているのか、ハッキリとは分かりませんでした。冒頭に市庁舎に突っ込むシーンがありまして...。だから、何かを壊すのが得意なのかなと思いました。名前からしてもそんな感じです。

 

レッド・ライトニング・フューリー(演:ブリタニー・ペリー・ラッセル)リワインド、フォワードの母

双子きょうだいの親。夫はクリムゾン・レジェンドで、敵から襲撃されている時も軽く夫婦喧嘩を披露。得意技分からず。

 

クリムゾン・レジェンド(演:J・クイントン・ジョンソン)リワインド、フォワードの父

双子きょうだいの父親。得意技分からず。妻はレッド・ライトニング・フューリー。

それ以外の登場人物

ミス・グラナダ(演:プリヤンカー・チョープラー)

かなりクセの強いキャラクターですね。ヒロイック本部の指揮官だと思われていたが、実は○○○○○だった。

 

ニール・アナミ大統領(演:クリストファー・マクドナルド)

また、大統領かよ!この方は『スパイキッズ2 失われた夢の島』でも大統領役でした。出番は少ないものの、インパクトはありますね。

 

スパイキッズシリーズの2作品目『スパイキッズ2 失われた夢の島』。これ、マジで面白いので、もしも未見でしたらおすすめです。↓ ↓ ↓ ↓ ↓

 

  ヒーローキッズのざっくりあらすじ【ネタバレあり】

地球にオギマ星人というエイリアンがやってきて、「ヒロイック」と呼ばれるスーパーヒーロー集団を襲った。ヒロイックは、政府公認のヒーローが集まった組織なのだ。その子供らは、保護という目的でヒロイック本部の要塞に閉じ込められる。主人公のミッシーも、急遽ミス・グラナダに連れられこの部屋に入り込んだ。他の子供らは皆、親から受け継いだ超能力を持っており、それぞれの能力や得意技をミッシーに披露。一方彼らの親であるヒロイックのメンバーは、エイリアンに捕えられてしまった。子供らは、協力し合い親たちの救出に向かうが...。

  ヒーローキッズの感想【完全ネタバレ】

サン・カンが出てるから、もうそれだけで嬉しい

画像引用元: https://www.facebook.com/SungKangOfficial

改めて見返してみて、いやサン・カンかっこいいなぁ...と。イエローとブラックのスーツは、ブルース・リーのトラックスーツを連想させられました。でも能力的にはフラッシュみたいな感じ。最速で走ることができるの、非常に羨ましいですね。私は走るのが遅く(特に短距離走)、小学生の頃男子から「お前のタイムで、カールルイスなら2倍走れるよ!」と言われたことを思い出しました(泣)

 

ジェットスピードって役名は、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』に似てますね。序盤では皆が空を飛んでいるのに、エアーランを披露されていました。ラスト、息子であるスローモーくんが自分の元に走って来るのを辛抱強く待ち続ける姿からは、父親役としての貫録も感じさせられます。スローモーくん(上記画像の下の少年)は、謎の存在ですね。なぜ彼はゆっくりなのか?でも心優しく、マイペース、好感度も高めです。スローモーくんの名場面を集めた動画はこちら ↓ ↓ ↓

 


 

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「ゴー~~ダァ~~ド」(笑)また、サン・カンが出演する『オビ=ワン・ケノービ』のドラマも楽しみです。こちらは5/27からディズニー+で配信される予定。

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子供達に伝えたいメッセージが明確

画像引用元: https://twitter.com/Rodriguez

最近はアメコミ映画なども話が複雑になっていて、純粋に子供のために作られたヒーローものは意外と少ない。大人も楽しめる子供向けヒーロー映画ではなく、子供も楽しめる大人向けヒーロー映画が増えてきたなと。そんな中この『ヒーローキッズ』は、伝えたいメッセージがストレートに入り込んでくるので、非常に分かりやすくて良いと思います。

 

元々、ヒーローものというのは子供のためのものだったはずなのに、最近はレイティングもかかりまくりで、それを喜んで観ている私も随分大人げないですね(笑)その点『ヒーローキッズ』は伝えたいメッセージがはっきりしすぎていて、大人の私が観れば「何か説教くさいな」と感じる部分もあるのですが、多分、子供は素直なので、そんなこと思わないのでしょう。

 

ロドリゲス監督のスパイキッズ系統からの観点で見ると、今回はちょっと乗り物とかが洗練されてて、引き算のデザインになったような気がします。ある意味、玩具っぽい乗り物や小道具が減った。

 

一方でヒロイックの大人ヒーローたちのコスチュームや活動内容には、未だちょっとだけB級感が漂っていて、とても良いなと思いました。政府公認ヒーローのはずなのですが、何となく自警団っぽいムードを持ってますよね。そもそも子供版アベンジャーズだという先入観で鑑賞するから、何らかの違和感を感じる訳で、ロドリゲス映画だと思って観れば、ノープロブレムですよ。私は、そう思います。

 

大人ヒーローたちは、人間関係も若干複雑で、軽くいがみ合っている。その子供らが協力し合ってヒロイックのメンバーを助けるため四苦八苦するのですが、子供が親を助けるというシナリオは、スパイキッズの世界観をまんま受け継いでいると思います。

 

ラストのどんでん返しに関しては、別にいらなかったんじゃないか?とも思いますね。悪を完全に倒すというよりは、悪い方へ向かうキャラクターたちも改心するみたいな平和的なオチが『スパイキッズ』や『シャークボーイとマグマガール』にはあって、よく考えられたシナリオだなと思っていたのですが、今回のはちょっと強引すぎるのではないかと...(笑)。

 

いずれにしても、これはあくまで個人的な解釈ですが、ロドちゃんキッズ系映画からは「悪者を徹底的に叩きのめすのではなく、なるべく悪者を増やさない様に努力しようね!」的なメッセージが伝わってきます。そこが好きなんだな、きっと。

 

本作品は2020年12月25日に配信が開始されて以来、驚異的な試聴数(わずか配信4週間で4,400万世帯ぐらいが視聴)だったため、すぐさま続編が出るような話になったようです。楽しみですね。俳優さんたちがとても豪華だった。ありがとう。

 

 

過去1年間で観たSF映画(マイナー作品を含むおすすめ)21選【中編】

こんにちは。インプットは良いが、アウトプットはどうも...(汗)なアナログちゃんです。新しいの観たい!観たい!観たい!という欲望と戦いながら、中編やっと書けました。鑑賞後、すぐに書けば良いのですがね。なかなか...。

※以下、適度にネタバレしています。未見の方はお気を付けください。

8.ザ・フレーム

原題:The Frame/上映時間:127分/製作年:2014年

The Frame

監督:ジャマン・ウィナンス

脚本:ジャマン・ウィナンス

出演:デイヴィッド・カランセ、ティファニー・ムアッリム、カル・バートレットほか

  作品概要

本作品の脚本・監督を務めたジャマン・ウィナンスは過去に『Ink』という映画の脚本監督をし、そこそこ評価されてます。『ザ・フレーム』の方も、悪くない、予想以上に面白かったなどの意見が多く見受けられました。ちょっといい感じの掘り出し物的、SFファンタジー

  ざっくりあらすじ(序盤)

マフィアのアレックス、救急隊員のサマンサは、互いに孤独な人生を送っていた。ある日2人はテレビを通じて、会話ができることを知る。アレックスのテレビではサマンサの日常、サマンサのテレビではアレックスの日常が以前から流れていて、互いにそれをテレビドラマだと思い込んでいたのだ。その後会ってみようという話なるが、どういう訳か会うことが出来ない。まるで、次元の違う世界に住んでいるようだ。

 

サマンサは、アレックスの出演するドラマ「泥棒と聖人」の予告を観て、そのドラマが最終回であることを知る。最終回、それはアレックスの死を意味していた。彼の身の危険を心配するサマンサは、そのことを本人に伝えるが...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

おそらくテーマは「自由」かなと思います。ちょっと不思議な映画ですね。微かな希望が与えられるエンディングは、なかなか情緒深いものがありました。「ザ・フレーム」というタイトルにあるように、枠の中でシナリオ通りに生きてきた2人。孤独な男女(アレックスとサマンサ)がそれぞれの自室でテレビを見ていたら、互いに会話ができることに気付く...という設定は珍しいと思います。

 

「そもそもが出来レースである人生」の中で、必死にもがいて何かを変えようと頑張るアレックス。そして、その気持ちを汲み取ったサマンサが、シナリオを書き換える。このシーンの表現が、独特ですね。タイプライターの置いてある建物内のセットのデザインがややくせもあり、個性的でした。

 

一方、物語は...。過去のトラウマからの呪縛、罪の意識からの呪縛、置かれた環境から抜け出せないでいるアレックスやサマンサに共感してしまうのは、やはり彼らが何かの象徴だからでしょう。大体私も「そういう運命だった」とかそういうのが嫌いです。そのような意味では、若干ですが『アジャストメント』にも近いものも感じました。

 

バイオリンを鳴らした時、好きなメロディーを口ずさんだ時、呪いが解ける。ファンタジックですが、何か全体的にセンスが良いですね。全然安っぽくないし、音楽やエンドロールのフォントなども、地味ながらに美しい。好き嫌いは分かれるかも知れませんが、個人的には良い作品だと思います。

 

The Frame

The Frame

  • David Carranza
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9.ブランデッド

原題:BRANDED/上映時間:106分/製作年:2012年

ブランデッド(字幕版)

監督:ジェイミー・ブラッドショー、アレクサンダー・ドゥーラレイン

脚本:ジェイミー・ブラッドショー、アレクサンダー・ドゥーラレイン

出演:エド・ストッパード、リーリー・ソビエスキーマックス・フォン・シドー

  作品概要

ロシアのSFドラマ、またはSFサスペンスで、劇場未公開作品。ブランド戦争のあり様を、分かりやすく視覚化した風刺的作品でありながら、ファンシーなクリーチャーも多数登場する。

  ざっくりあらすじ(序盤)

広告業界でがっつり成果を上げていたミーシャは、雇用主ボブの姪アビーと恋に落ちる。しかしボブは、ラブラブな二人の仲を良く思わない。そんな折、ミーシャは仕事で大失敗をしてしまう。これは、ファーストフード店を繁盛させたい男パスカルの陰謀によるものであった。世間からの信頼を失ったミーシャだが、謎の儀式により、「他者には見えない奇妙なモンスターを見る能力」が備わる...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

社会風刺の効いた作品と捉えることもできますが、主人公がいきなり農場に引きこもったり(笑)とか、中盤になっていきなりチープな造形の化物が出現したりとかして、どうしても珍作という印象の方が強くなってしまいました。リーリー・ソビエスキーが綺麗ですね。

 

細かいレビューはこちらです。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  

analogchan.hatenablog.jp

 

10.JUNK HEAD

原題:JUNK HEAD/上映時間:99分/製作年:2021年

JUNK HEAD(字幕版)

監督:堀貴秀

脚本:堀貴秀

出演:堀貴秀、三宅敦子、杉山雄治

  作品概要

7年がかりで制作された日本のSFストップモーション・アニメーション。人工生命体が人類から独立した後の、奇妙なディストピアが描かれている。最初の30分の制作は堀監督が4年もかけてたった1人で制作、その残りはスタッフらと3年かけて作り上げられた。独学でストップモーションアニメを学び、自前のスタジオで撮影されたようす。また、ほとんどのキャラクターの声を堀監督が担当した。ギレルモ・デルトロ監督も大絶賛。最近では、FUTURE GATE SCI-FI FILM FESTIVALで「BEST FILM賞」を受賞した。

  ざっくりあらすじ(序盤)

環境汚染が深刻化し、人類は地上での生活がもはや不可能となった。地下に住むためには新たな労働力が必要ということになり、人工生命体のマリガンが開発される。しかし、マリガンは人類に反発し人間が住むための地下組織は、まんまと乗っ取られてしまった。それから1600年が経ち、人類は遺伝子操作によって永遠の生命を得るが、それと同時に生殖能力を失ってしまう。さらに未知のウィルスが繁殖し、人口の3割が死亡した。こうした中、政府はマリガンを調べるための地下調査員を募集。調査員に選ばれたパートンは、ポッドに乗り込むが...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

多くは語りませんが、とにかく生々しいですね。あらすじでご紹介したのは物語のほんの冒頭部分で、ここからパートンとマリガンらの壮大なストーリーが始まります。パートンがクノコのおつかいに行くあたりが、一番スリリング&不気味でした。何というかもう、本当に生々しい。でも、同時に切ない気持ちになりました。普段はあまり見ない様にしている生き物の性みたいなのを突き付けられる感じです。当分は、辛子明太子が食べれそうにないですね(笑)ちょっと、質感が違いますが。

 

人形は1/6のスケールで制作されているようで、だから実写映画を観ているような感覚を味わえるのだ、という話です。素晴らしいディストピアの表現、というのも何だか変ですが、とにかく地下組織のセットにものすごいこだわりが感じられました。

 

 

11.ランダム 存在の確率

原題:Coherence/上映時間:88分/製作年:2013年

ランダム 存在の確率(字幕版)

監督:ジェームズ・ウォード・バーキット

脚本:ジェームズ・ウォード・バーキット

出演:エミリー・バルドーニ、モーリー・スターリング、ローリーン・スカファリア、ニコラス・ブレンドン、ほか

  作品概要

低予算で製作されたパラレルワールドもの。またはSFスリラー。監督は、アニメーション映画『ランゴ』の原案者の1人です。本作品の撮影中は、監督が俳優らにセリフを書いたメモをその都度渡し、読み上げてもらうスタイルを取るなど独特な工夫がなされたようですね。

  ざっくりあらすじ(序盤)

あるカップルが友人宅のパーティに招待される。その家に集まった8人の男女は、しばらく近況報告をしたりして久しぶりの再会の時間を楽しむが、突然停電が起こりその場の空気は凍て付く。その晩は彗星が地球に接近する夜だった。ヒューは大学で科学を教えているの弟から「おかしなことがあったらすぐに連絡するように」と言われていたことを思い出すが、携帯も電話も繋がらない。周囲を見渡すと、2ブロック先に1軒だけ電気の付いている家があった。

 

「あの家に行って、電話を貸してもらおう!」皆は一旦外に出たが、怖くてすぐ引き返す。その後、アミールとヒューがもう1度あの家に行くと言い出ていったが、戻ってきたヒューはどうも様子がおかしかった。彼は2ブロック先の家の中には、この部屋の中の人と同じメンバーがいたと言い張るが...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

初見では、ほとんど何がなんやら分かりませんでしたね(笑)その上本作品はスリラーテイストなので、何か起こるたびに登場人物がビビり上がり、ハラハラドキドキの感情を煽るんですよ!煽るんじゃなくて、ゆっくり考えさせろと言いたい。でもSF作品独特の、想像し難いシチュエーションにビビりたい、という欲望もきっちり満たされたので、トータルで言えば全然OKな作品です。とても楽しく鑑賞できました。

 

以下結構なネタバレ↓

最初の家に居た8人のメンバーがどんどんすり替わっていく、というハプニングが斬新でした。それぞれの家の8人が停電が起こった時にライトを用意するのですが、これが青だったり赤だったりして、同じ次元に居た人達ではないと分かる。戻る家を間違っちゃったんですね。で、違う色のライトだと「やべっ」って感じで隠したりするんです。え?何組の8人がいるの?ってだんだんややこしくなっていきます。また、劇中では「シュレーディンガーの猫」の話が持ち出されていましたよ。「スライディングドアって映画観た事ある?」とか言うセリフも飛び出してきて、ちょっと何だか、本格的です。

 

その反面、パーティのホストである家主の男が、多次元の自分の挙動を止めるため、過去の女性関係を思い切ってカミングアウト。「あんた、何よそれ!」とかなって、事態はそれどころじゃないのに、色恋事で揉めはじめる展開も面白かったです。そんなことしなくても、異次元の自分を説得する方法は他に方法あったでしょ、と問いたい。色々な面で楽しめる映画です。

 

ランダム 存在の確率(字幕版)

ランダム 存在の確率(字幕版)

  • エミリー・バルドーニ
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12.NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム

原題:Nerve/上映時間:96分/製作年:2016年

NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム(字幕版)

監督:ヘンリー・ジュースト、アリエル・シュルマン

脚本:ジェシカ・シャーザー

原作:ジーン・ライアン

出演:エマ・ロバーツデイヴ・フランコ、エミリー・ミード、ジュリエット・ルイス、マイルズ・ハイザーほか

  作品概要

よく知らなかったですが、一応日本でも2017年に劇場公開されていたみたいです。「劇場で観た」というレビューも上がっていました。2016年製作なので結構前の映画ですが、ソーシャルゲームを題材にした作品として、予想しうる危険な事態が上手く描かれていると思います。

  ざっくりあらすじ(序盤)

主人公ヴィーは、内気な高校生。過保護な母親と2人暮らしの彼女は、常日頃、窮屈さを感じていた。ヴィーには地元(NY)を離れカリフォルニアの芸術大学に進学したいという願いがあり、晴れて合格通知も届くのだが、そのことを母親に言い出せずにいる。対して親友のシドニーは外交的で、人気のキャラ。シドニーは巷で人気のゲーム、「ナーヴ」にハマっている。これは挑戦者が超無理めなミッションを与えられ、クリアすれば報酬が貰えるというもの。このオンラインゲームにアクセスすると、「挑戦者」か「視聴者」かを選ばなければならない。シドニーはもちろん挑戦者。挑戦者は与えられたミッションをこなす際それを自撮り、オンラインで見る視聴者は、いくらか課金すれば番組を見ることが出来る。

 

シドニーから、からかい半分に臆病者のレッテルを貼られたヴィーは、ストレスが溜まっていたこともあり、半ばやけくそでこのゲームに参加する。しかしそこで、イアンという男性と知り合いラブラブムードに。次々に過酷なミッションをこなし、大金を得ていくヴィーとイアンだった。しかしヴィーを心配する男友達トミーは、このゲームで過去に死者が出たことを知る...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど(結構ネタバレ)

何となくティーン向けに作られた作品という先入観を持って鑑賞しましたが、案外おもしろかったです。「異性とペアになり協力し合いながらこなすミッションは、視聴者の興味をそそり高視聴率になりやすい」など若者にとってワクワクの要素がいっぱい(多分...)。そんな場面は、若干醒めた目で観てしまう私です。

 

でもラスト付近で、人の命がかかっているというのに、危険なミッションを見たい視聴者の票が圧倒的に増えるという展開になり、えぇっ!てなりました。こういうの怖いですね。自分達は見ているだけなので大して責任も感じず、しかも匿名なのでとことん残酷になれる。昨今のSNSにも通じる部分があると思います。そんなメッセージ性を持った、でも大まかにはティーンや若者に受けそうなSFという印象。ヴィーとイアンは色々あったけど、結末では結局ラブラブに。全てが丸く納まるハッピーエンドで、気分も爽快ですよ!

 

 

13.アンキャニー・不気味の谷

原題:UNCANNY/上映時間:85分/製作年:2015年

アンキャニー 不気味の谷(字幕版)

監督:マシュー・ルートワイラー

脚本:シャヒン・チャンドラソマ

出演:マーク・ウェバー、ルーシー・グリフィス、デヴィッド・クレイトン・ロジャーズ

  作品概要

製作は2015年ですが、日本での劇場公開はされていません。AIと人間のやや薄気味悪い交流を描いたSFスリラー。低予算で製作されたようなセットですが、なかなか捻りの効いた作品。

  ざっくりあらすじ(序盤)

研究所にひたすら籠っているデビッド。そんなある日、彼の研究所にジョイという美しい女性記者がやってきた。デビッドは彼女に、アダムという新しいAIを紹介する。アダムはまるで人間のようだった。さっそくジョイは毎日この施設に通い、このアダムについての取材を始める。元々大学院ではロボット工学を学んでいたジョイ。彼女はだんだんデビッドに惚れ込み、ラブラブモードになる。一方アダムの方もジョイを女性として意識しているようだ。しかしジョイはそのことに気味悪さを感じ始め、3人の関係は次第にギクシャクしはじめる。アダムの言動はエスカレートする一方。それは、デビッドにも制御不可能に思えたがしかし...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

他の方のレビューを読んでいると、『エクス・マキナ』との類似性を挙げられている方が結構おられました。まぁ、作品のスケールとかメッセージ性とか色々違うかなと思いますが、物語の舞台がほぼワンシチュエーション(隔離された研究所)であることや、和食(寿司)が出てくることなど、よく観ると色々共通点があって面白いですね。「アダム、不気味過ぎる...」と思って観ていたら、その理由が終盤になって分かるという...。このどんでん返しのトリックにあらかじめ気づいた人は、あんまり楽しめないかも知れないなと思いました。

細かいレヴューはこちらに書いています

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14.パーティで女の子に話しかけるには

原題:How to Talk to Girls at Parties/上映時間:102分/製作年:2015年

パーティで女の子に話しかけるには(字幕版)

監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル

脚本:ジョン・キャメロン・ミッチェル、フィリッパ・ゴズレット(英語版)

原作:ニール・ゲイマン

出演:エル・ファニング、アレックス・シャープ、ニコール・キッドマン、ルース・ウィルソンほか

  作品概要

『ミッドサマー』、『ムーンライト』などA24の作品にハズレなし、そんなA24の配給です。A24はわりと、不思議な作品も多いですよね。『イット・カムズ・アット・ナイト』や『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』なんかも、面白いと思いましたよ。

 

で本作品の原作はニール・ゲイマンの『壊れやすいもの』というSF短編小説に収められている物語で、主人公エンは若かりし頃のニール・ゲイマンを投影したものだと思われます。時代設定は1977年なので、やや懐かしい感じがしますね。

  ざっくりあらすじ(序盤)

パンク大好き高校生エンは、ある晩親友2人とライブハウスに出かける。しかし二次会には誘われなかったことに、しょんぼり。女子との関わりが極めて薄い3人だが、帰り道、不思議なパーティをする空き家を見つけた。中に入るとお揃いのコスチュームを着た人々が、音楽やダンスを楽しんでいる。エンは、その中でザンという同い年ぐらいの女の子と出会い恋に落ちるが...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

パーティで女の子に話しかけるには』というタイトルからは想像しがたいSF作品。でもちゃんと恋愛映画でもあって、なかなか印象深い作品です。いわゆるボーイ・ミーツ・ガールものですが、パンクが好きな方にもおすすめ。

 

細かいレヴューはこちらに書いています

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最後までお読みくださり、ありがとうございます!【後編】は現在作成中です。ではまた!

 

 

暴走する資本主義に警笛を鳴らすはずが...【ブランデッド】映画感想★ネタバレ

ブランデッド

原題:BRANDED/上映時間:106分/製作年:2012年

ブランデッド(字幕版)

監督:ジェイミー・ブラッドショー、アレクサンダー・ドゥーラレイン

脚本:ジェイミー・ブラッドショー、アレクサンダー・ドゥーラレイン

出演:エド・ストッパード、リーリー・ソビエスキーマックス・フォン・シドー

 

広告を見て胡散臭いな、嫌な気分だ、などと感じるようになったのがいつからかは思い出せないです。昭和の頃のTVのコマーシャルは、元気が良くて結構好きでした。もしくは、子供だったからそう感じたのかも知れない。でも20代前半にananとかそういう部類の雑誌を買った時はもうすでに、広告の枚数がやたら多くてイラッとしましたね。

 

2000年過ぎた頃から、胡散臭いチラシも増えてきた気がします。「!?」の多様で、はっきり物を言わない。「!」はびっくりマークでしょ。「?」はクエスチョンマークです。

 

「スリムなボディに!?」→痩せるのか痩せないのか、ハッキリしろと言いたい。

「○○○円もお得!?」→お得なのか損をするのかハッキリしろと言いたい。

 

ターゲットは大抵女性でしょ?舐められてるなぁって不快になります。でも多分、こういうのを相手にしちゃう人がいるから、無くならないんですよね。

 

まぁ美容関係だと薬事法とかがあるから表記上仕方がないのかも知れませんが、なんだかなぁ...。ポストを開けるたびにほんの微かに(ここポイント)嫌な気分になる。気付くか気付かないか?のレベルです。しかし、こういうのが一掃された世の中を想像してみると案外悪くないですよ。

 

で今回ご紹介する『ブランデッド』は、広告業界でバリバリ業績を上げていた男の話です。まぁ昨今はPCやスマホの普及率が更に上がって、屋外の電子広告ってあまりタイムリーな話ではないかも知れません。それは、自分が観たのが遅かったので仕方ないですね(笑)。でも大きな電子看板って、見たくなくても見てしまいますよ。何となく気になる問題ではあると思います。

 

  映画【ブランデッド】のざっくりあらすじ(完全ネタバレ)


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この予告を見ると、何だかスリリングなカットばかりが編集されている感じですが、躍動感はこの3分の1ぐらいですね。アクションの要素はほとんどありませんので念の為。

 

↓以下あらすじ↓

主人公ミーシャは、広告業界で働く男。雇用主ボブに拾われて以来、才能をばりばり発揮していた。そんなある日、ボブの姪アビーと出会い恋に落ちる。しかし2人の交際はボブからえらく反対された。その後アビーは、ミーシャの企画した番組を手伝う流れに...。その番組は、痩身願望のある女性ベロニカに美容整形手術を受けさせるという内容だったが、モデルのベロニカは昏睡状態に陥ってしまう。この一件でミーシャは世間から多くの批判を浴び、逮捕された。その後ボブが保釈金を支払ったので、ミーシャは釈放される。しかし、アビーをアメリカへ帰らせることが条件であった。

 

離れ離れになったミーシャとアビー。その後ミーシャはモスクワを離れ、牛飼いとなった。そこへアメリカからやってきたアビーが現れ、世捨て人になったミーシャに絶望する。

 

一方ミーシャは、夢のお告げで赤牛を生贄にする儀式を実行した。アビーは変わり果てたミーシャを見るに見かねて、モスクワへ連れ戻す。モスクワは豊満な肉体美ブームの真っただ中。誰もかれもが、バーガーやフライドポテトなどのファーストフードを欲していた。ミーシャはそれらの人々に奇妙なモンスターが付きまとっているのを見つけ、動揺する。

 

これは例の赤牛の儀式を行ったせいで見えるようになったのだが、アビーは幻覚だと言い張り、心療内科に掛かることを勧めた。またアビーにはミーシャとの間に子供が出来ていた。その子供ロバートに会うが、幼い彼もまたえらくファーストフード中毒だった。「何でぇ~!!」って発狂しそうになるミーシャ。しかしこれは全てファーストフード店を繁盛させたいパスカルの陰謀であったと気付き、ある計画を実行する。

 

  映画【ブランデッド】感想(完全ネタバレ)

序盤はミーシャとアビーのデートシーンの会話でロトチェンコなどの名も出てきて「おぉ!どんな話になるんだろう?」っと思いましたが、何てことはない。バーガーを大量に売り込みたかったジジィのパスカルが登場。広告界の権威である彼が、影でこっそりミーシャをハメたのです。でもここからが本題で、この件以降、業界で半ば有頂天になっていたミーシャが、広告の害悪やあざとさについて真剣に向き合っていくという流れになっていきます。

 

ミーシャは、自分がされたことを逆手にとってパスカルにリベンジしていくのですが、彼の目標はそこにはなかった。ライバル企業のネガティブキャンペーンを行う手口を世間に見せつけ、広告戦争を引き起こさせる展開になっていくのはちょっと意外でしたね。でも化物の造形があまりにもちょっとアレだったので、そちらに気を奪ばれた人も少なくはないでしょう。一部の方からはクリーチャーが安っぽいと低評判ですが、安っぽい化物は消費者の操作された欲望のメタなのだから、それはそれで良いかなと個人的には思います。

 

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ミーシャ「僕が言いたいのは、ブランド志向を生み出す仕組み全体だよ。脳に刷り込むんだ。その企業の商品を買うと無意識に幸せを感じるように」

アビー「幸せならいいじゃない」

ミーシャ「去勢された羊と同じだ。欲望が操作されてる。選択肢があることを知らないんだ。粗悪品を選ぶように教育されてる。

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アビーみたいな人がたくさんいるわけですよね。「粗悪品を選ぶように教育されてる。」って部分は、『スーパーサイズ・ミー』とか『フード・インク』とかと通じる部分があると思いました。

フード・インク (字幕版)

フード・インク (字幕版)

  • エリック・シュローサー
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世の中には本当に体に良くて美味しい食事、食材を提供しようと考える仕事熱心な方がたくさんおられます。しかし、ほんの少数の巨大企業に市場を独占されてしまうと、もうなかなか打つ手がないんでしょうね。一方消費者はただひたすら安さを求めて、名の知れた企業の商品を買いまくる。ブランド戦略に、まんまとはまってしまっているのです。「地産地消」を唱えても「うまいもんは、東京や京都に行っている」という話もあるぐらいですから、なかなか難しいですね。

 

働いてせっかく収入を得ても、消費してそのお金が全部支配者階級に回るのなら、意味なくないですか?

 

話がそれましたが、『ブランデッド』もマーケティングのあり方、広告の見せ方についての風刺的な作品であり、その種のメッセージを持ち合わせているとは思います。まぁ大衆が無意識ながら支配階級に操作されているという物語だと『ゼイリブ』の方が素晴らしく、特に目新しい題材という訳でもないのですが。だけど、赤牛のいけにえの儀式のシーンあたりから何か随分変なとこにぶっ飛んだな、みたいな違和感を感じ、逆にそれも悪くないとちょっと思いました(笑)真面目に取り扱うと、非常にセンセーショナルなテーマだと思うんです。でもバケツの中で灰と水を混ぜてそれをかぶる珍シーンとか観たら、もう冒頭のロトチェンコの話とかがすっかり、どこかに行ってしまいました

 

一見荒唐無稽にも見えますが、話の筋は通っているように思います。あのまとわりつくようなナレーションが無ければなぁ!惜しい。

 

最後までお読みくださりありがとうございます!では、また。

 

 

過去1年間で観たSF映画(マイナー作品を含むおすすめ)21選【前編】

観た事すら忘れてしまっている映画が最近増えてきています。歳を取ってから思うのは、若い頃のように友人が「あの映画観た?」って飲み屋でいちいち話題に出してくれる訳ではないということですね。最近はコロナもありますし...。特にマイナー作品などはちゃんと記録しなければ、タイトルを見ても未見だと勘違いしてしまう作品がでてくる始末です(汗)。よって当ブログにもなるべく記し、皆様に少しでも役立てて頂ければと思います。メジャー作品もありますが、劇場未公開・配信のみの作品も入れています。

ここ1年の間に公開・配信されたというのではなく、自分が過去1年ぐらいに観たSF作品ですのでご了承ください。7選×3記事(前編・中編・後編)で21選の予定です。

※それとややネタバレします。ご了承ください。

1.イカリエ-XB1

原題:Ikarie XB-1/上映時間:88分/製作年:1963年

イカリエ-XB-1(字幕版)

監督:インドゥジヒ・ポラーク

脚本:インドゥジヒ・ポラーク、パヴェル・ユラーチェク

原作:スタニスワフ・レム

出演:ズデニェク・シュチェパーネク、フランチシェク・スモリーク、ダナ・メドジツカー、ほか

  作品概要

チェコスロバキアで作られたSF映画で、原作はスタニスワフ・レムSF小説「マゼラン星雲」。スタニスワフ・レムは『ソラリス』の作者ですね。この映画は1963年に公開されてますが、キューブリックの『2001年宇宙の旅』が公開されたのが1968年だから、当時は相当に目新しかったのではないか?と思います。

  ざっくりあらすじ(序盤)

時は2163年。宇宙船「イカリエ-XB1」は、未確認生物の探査のためアルファ・ケンタウリ惑星系を目指していた。乗組員は40人ぐらい。老朽した古い宇宙船を見つけるまで、旅は順調だった。しかしその後2人の乗組員をその宇宙船調査に送って以来、不穏なできごとが相次ぐ...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

昨年に突如アマプラの見放題で観れるようになり、すぐさま鑑賞しました。いやぁ、未知の世界。出演者1つとっても、知った人が一人もいないですね(笑)

乗組員は40人ぐらい。序盤は宇宙に旅立った人々の会話劇が主で、群像劇っぽい感じかなと思いましたが、地球のものと思われる古い宇宙船を見つけてから、ガラリと空気が変わります。未知の旅の道中、想定外の状況に遭遇した人々の狂気が淡々と描かれていました。

イカリエ-XB-1(字幕版)

イカリエ-XB-1(字幕版)

  • ズデニェク・シュチェパーネク
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2.囚われた国家

原題:Captive State/上映時間:109分/製作年:2019年

囚われた国家(字幕版)

監督:ルパート・ワイアット

脚本:ルパート・ワイアット、エリカ・ビーネイ

出演:ジョン・グッドマンヴェラ・ファーミガ、アシュトン・サンダースほか

  作品概要

監督は『猿の惑星: 創世記』でメガホンを取ったルパート・ワイアット。共同脚本のエリカ・ビーネイは、彼の妻らしいです。やや異色の社会派SFサスペンス。

  ざっくりあらすじ(序盤)

時は2027年、地球はエイリアンの支配下にあった。エイリアンの目的は主に資源の搾取。人々はそれぞれ首にGPSを埋め込まれており、常に監視下にある。貧富の差は広がり、街はピリピリモード。一方ピルゼン特捜班の指令官のマリガンは、近い内にテロが起きるのではないかと目を光らせていた。そんな中レジスタンスチームは、スタジアムでの団結集会にエイリアンが現れるとの情報を得て、テロの実行を試みる。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

猿の惑星の監督だし、ポスターには不気味なガンダムもどきが写っているので、ド派手なアクションとか戦闘とかあるのかと思いましたがそうではなかった。でもガンダムさんが動いてくれなかった(涙)とか、どうでもよくなるぐらい面白いです。人間の方も、エイリアンに媚びるチームと媚びないチーム即ちレジスタンスに分かれていて、「あぁ、大体こうなるんだろうな」と納得の展開。

 

自分がこの街の住民だったらどうするか?多分彼らのようにテロは起こせないですね。なぜなら、テロが起きることによって必ず巻き込まれる人物が出てくると考えてしまうからです。でも、ただ邪悪な権力者に従おうとは絶対に思わない。う~んどうすればいいのか?などと考えさせられる作品です。

細かいレビューはこちらに書いています。

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3.ギヴァー 記憶を注ぐ者

原題:The Giver/上映時間:97分/製作年:2014年

ギヴァー 記憶を注ぐ者(字幕版)

監督:フィリップ・ノイス

脚本:マイケル・ミトニック、(英語版:ロバート・B・ウィード)

原作:ロイス・ローリー

出演:ブレントン・スウェイツ、ジェフ・ブリッジスメリル・ストリープ、オデイア・ラッシュ、ブレントン・スウェイツ、テイラー・スウィフトほか

  作品概要

監督はフィリップ・ノイス。ちょっと古いですが私が観たのでは『パトリオット・ゲーム』とか『硝子の塔』とかの監督です。原作は、ロイス・ローリーという方の児童文学で『ザ・ギバー 記憶を伝える者』。ジェフ・ブリッジスメリル・ストリープらに加えテイラー・スウィフトなども出演しており、案外華やかなキャスティングです。

  ざっくりあらすじ(序盤)

激しい戦争を経験した人類が、争いの起こらないルールを設け平穏に暮らす理想郷。その名はコミュニティー。職業などは自分で選ぶことが出来ず、コミュニティーの長老が決める。また服装や食事、住居なども皆"お揃い"で、全てが平等とされる監視社会。過去の記録は全て抹消されており、人々は人類の歴史についての知識を全く持てない。そしてその記憶を唯一管理できる人物は「ギヴァー」と呼ばれた。主人公ジョナスは、その記憶を受け継ぐ職業「レシーヴァー」に任命されるが...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

毎度ディストピア映画を観ている人なら、「あぁ、毎朝全員に感情を抑える薬の投薬ね」とか「みんなお揃いの服装ね」とか、既視感のあるSF設定に飽き飽きするかも知れません。しかしそんな中、目新しいまたは珍しい設定を探すのも私の楽しみの1つです。

 

本作品では、人々がユニットと呼ばれる一軒家に5,6人ぐらいずつで住んでいるのですが、これが血の繋がった家族ではないんですね。一見家族のようなスタイルをとりながら、ランダムに選ばれた人々と暮らしている。これはいかにも「憎しみや争いのない世界を築く」というコンセプトに相応しいな(褒めてない...)と思いました。

以下結構なネタバレ↓

また、人々が色彩のない世界に住んでいるという設定もやや特徴的ですね。これは色があると肌の色に違いが出るからという理由らしいのですが、だからって色彩をごっそり奪わなくてもいいでしょ。それは真の平等ではありませんよ。本は読ませないわ、歴史は伝えないわでメチャクチャな世界観が堪能できます。

 

4.サロゲート

原題:Surrogates/上映時間:89分/製作年:2009年

サロゲート (吹替版)

監督:ジョナサン・モストウ

脚本:マイケル・フェリス、ジョン・ブランカトー

原作:ロバート・ヴェンディティ、ブレット・ウェルデル

出演:ブルース・ウィリスラダ・ミッチェルロザムンド・パイク、ボリス・コジョー、ほか

  作品概要

ロバート・ヴェンディティ、ブレット・ウェルデルの同名人気コミックを『ターミネーター3』のジョナサン・モストウ監督が映画化。脳波でリモートコントロールした身代わりロボットに外出させることが、当たり前となった近未来を描くSFアクションスリラー。

  ざっくりあらすじ(序盤)

近未来、多くの人々は自分の分身のロボットを作り、外出させるようになっていた。自身の身代わりロボット=サロゲートを職場に向かわせたり、恋人とデートさせたしたりする毎日。本人は、部屋のベッドで横になって意識を送るだけ。主人公トムもサロゲートを所有しているものの、このシステムに疑問を持っていた。彼の妻は同じ家に暮らしながら自室に籠りっきり。サロゲートばかりを送り、長年会ってくれない。世の中のサロゲート普及率は人口の98%にも上り、特に金持ちだけが使用している訳でもなかった。そんなある日、あるカップルのサロゲートが襲われる...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

これ結構前に公開されていたのですが、観てなかったんですよね。で、昨年VODで鑑賞したら案外タイムリーでおぉっと思いました。すなわち、このシステムは感染症対策として使うとなかなか良いのではないか?という事です。まぁ、あまり現実的ではないので、こんなこと言えるのかも知れません。またそういう趣旨、コンセプトの作品でもないと思います。

 

でも自分の分身を自宅外に送るわけですから、ウィルスにも感染しなさそうだし、リモートワーク出来ない人にも最適ですよ。しかし、やはりアンチサロゲート派みたいな集団もいて、ロボット相手に身一つで頑張っていらっしゃる。すごいですね。ラストシーンは、結構印象深いです。

 

5.アナイアレイション -全滅領域-

原題:Annihilation/上映時間:115分/製作年:2018年

アナイアレイション -全滅領域- (字幕版)

監督:アレックス・ガーランド

脚本:アレックス・ガーランド

原作:ジェフ・ヴァンダミア

出演:ナタリー・ポートマンジェニファー・ジェイソン・リージーナ・ロドリゲス、オスカー・アイザックほか

  作品概要

原作はジェフ・ヴァンダミアの『全滅領域』。この小説は「サザーン・リーチ」3部作の1作品目にあたり、その後『監視機構』、『世界受容』と続くようです。読んだ事ないですが、好奇心そそられますね。そして監督は『エクス・マキナ』のアレックス・ガーランド。自分は福岡に出来たばかりのジュンク堂書店で、たまたまこの監督の著書『四次元立方体』を買った思い出があり、何となく思い入れが深いです。完璧なジャケ買いですが(笑)

主演はナタリー・ポートマン。あと好きな女優さんでは、ジーナ・ロドリゲスなども出演しています。

  ざっくりあらすじ(序盤)

主人公レナは、謎の任務に出かけた夫ケインを待ち続ける日々。しかし、ある日やっと帰ってきたケインは別人のようであり、突如血を吐いた。急いで夫を救急車に乗せ自分も同乗するが、正体不明の組織に拉致される。そこでレナは、夫が「シマー」と呼ばれる危険区域の極秘調査に協力していたと分かった。そこへは多くの人が調査に向かったが、生還者はケインのみ。レナは夫に何が起こったのかを知るため、ヴェントレスが率いる女性探検隊に入り、調査に向かう決意をしたが...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

不可解な現象が起こる、という表現は案外難しいのだなと思いました。例えば私はゾンビ映画を知っているので、「ゾンビが出る」のは不可解な現象ではありません。ゾンビが出るから恐ろしいのであって、恐怖の対象は明確です。しかし本作品の初見の印象では何か変なことが起こっているのに、それがイマイチよく分からない。例えば調査隊がエリアに踏み込んだ直後、メンバー皆の記憶が無く、その上食事は何日分か減っています。化け物が出るより「そっちの方が怖ぇぇ」ってなりませんかね?そんな感じの作品です。それ以外だとサントラがかなり特徴のある音色で、結構面白いです。何となく、1度聴いたら忘れられないメロディ。

 

6.ブリス ~たどり着く世界~

原題:Bliss/上映時間:103分/製作年:2021年

ブリス ~たどり着く世界~

監督:マイク・ケイヒル

脚本:マイク・ケイヒル

出演:オーウェン・ウィルソンサルマ・ハエック、マデリーン・ジー

  作品概要

劇場公開はされておらず、昨年Amazonで配信されたばっかりです。監督は『アイ・オリジンズ』や『アナザープラネット』の監督を務めた、マイク・ケイヒル。仮想現実を題材としたSFドラマ、SFファンタジーといった印象で、やや実験的な作品とも言えるでしょう。

ちなみに、アナザープラネットのレビューはこちらです。↓ ↓ ↓

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  ざっくりあらすじ(序盤)

コールセンターの中間管理職者である主人公グレッグは、ある日ちょっとした不注意で上司を殺害してしまう。社内の者には見つからなかったが、その日からグレッグの生活は一変した。バーでたまたま知り合ったイザベラに匿ってもらうため、ホームレスの住家に案内され、そこで生活することに...。イザベラいわく、この世界にはリアルとそうでない人がいると言う。その意味を理解するため、ブルーのクリスタルを鼻から吸い込んだグレッグ。目覚めると、そこは研究施設のようだった...。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

ザックリってしまえば、貧乏体験ツアー版マトリックス。序盤から研究施設に辿り着くまでの各シーンはやや退屈ですが、そこをがんばって乗り越えれば、ちょっと面白い話になってきました。哲学的な問いかけのあるSFファンタジーといった印象です。

細かいレビューはこちらに書いています。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  

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7.ブラック・ボックス

原題:Black Box/上映時間:100分/製作年:2020年

ブラック・ボックス

監督:エマニュエル・オセイ=クフォー

脚本:エマニュエル・オセイ=クフォー、ウェイド・アレイン=マーカス、スティーヴン・ヘルマン

出演:マムドゥ・アチー、フィリシア・ラシャド、アマンダ・クリスティーンほか

  作品概要

Amazonが配信する「WELCOME TO THE BLUMHOUSE」というホラー映画アンソロジー8本の中の1本。

  ざっくりあらすじ(序盤)

主人公ノーランは半年前に事故で妻を亡くし、自身も記憶を失っている。娘のエヴァはまだ小学生であるが、以前と全く違うノーランに対し、懸命に世話を焼く日々。ある日ノーランは友人ゲイリーの勧めで、リリアンという女性医師の治療を受ける。神経外科医であるリリアンの治療は、催眠術のようなものだった。「ブラック・ボックス」という特殊な機械を使い催眠にかかっている間、ノーランは過去の思い出の中に入り、自由に歩き回ることが出来る。しかしノーランはある日、仮想空間の中で、明らかに自分の過去とは関係のない人物と遭遇しパニックに陥る。

  感想、おすすめポイントや見どころなど

何となく『ブラック・ミラー』ぽいかなと思います。ホラー作品として観るとそんなに怖くないですね。ずんべら坊みたいなのが出てきて、そこだけはちょっと不気味。細かいレヴューはこちらに書いています。

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analogchan.hatenablog.jp

ブラック・ボックス

ブラック・ボックス

  • マムドゥ・アチー
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最後までお読みくださり、ありがとうございます。この後は【中編】【後編】へとまだまだ続きます。現在作成中。ではまた!

屈するか、それとも抗うか【囚われた国家】映画感想

囚われた国家

原題:Captive State/上映時間:109分/製作年:2019年

囚われた国家(字幕版)

監督:ルパート・ワイアット

脚本:ルパート・ワイアット、エリカ・ビーネイ

出演:ジョン・グッドマンヴェラ・ファーミガ、アシュトン・サンダースほか

 

この映画、昨年やっと観ました。ちょっと気になったのは、「宇宙へ追放される人達の乗る宇宙船」が真横に飛び過ぎじゃないか?ってことぐらいですかね?あの角度じゃ、いつまでたっても宇宙に行かないと思いますよ!あとは概ね、最高です。

 

※以下完全ネタバレ記事となります。未見の方はご注意ください。

 囚われた国家の主な登場人物(ネタバレあり)

ウィリアム・マリガン(演:ジョン・グッドマン

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画像引用元:https://www.facebook.com/captivestatemovie

元シカゴ警察官。ピルゼン特捜班の指令官で、近い内にテロが起こるだろうと予想していた人物。エイリアンに襲われ死亡したガブリエルの父とは同僚で、親しい仲だった。案外地元愛に溢れたおっさん。ジェーンは元教師だったとか、ガブリエルの子供の頃を知っているとか、そういう思い出を心に秘めている人物だったとラストで分かります。

 

マリガンを演じたジョン・グッドマンは「本作品を観て、(観客に)何を考えてもらいたいか?」というインタビューの質問に対して「”自分ならどうするだろう”と想像しながら観て欲しい、観ている間登場人物と自分を重ねて欲しいんだ」と答えています。

 

ジョン・グッドマンのインタビュー ↓ ↓ ↓

映画『囚われた国家』|ジョン・グッドマン(マリガン特捜司令官役)インタビュー - YouTube

ガブリエル・ドラモンド(演:アシュトン・サンダース)

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画像引用元:https://www.facebook.com/captivestatemovie

データ回収センターで働く青年。データを盗みそれを友人ユルギスに流し、金に換えている。でも基本的には恋人ルーラを愛しており、兄のように過激な行動は極力避けたい主義。以前のような監視されない生活を夢見ています。

 

ラファエル・ドラモンド(演:ジョナサン・メジャース)

ガブリエルの兄。ウィッカーパークで爆破テロを起こし死んだと思われていたが、実は生きていた。本作の山場となるスタジアムでのテロで、重要な役割を果たす。

 

ジェーン・ドゥー(演:ヴェラ・ファーミガ

娼館を営む娼婦。マリガンと親しい関係にあった。ストーリー終盤に差し掛かった時、この女性がフェニックスの総指揮者、「ナンバー1」であったと分かる。エイリアンから襲撃される前は、歴史の教師をしていた。

 囚われた国家のあらすじ(ネタバレあり)

地球外生命体による侵略から9年後の2027年、シカゴ。制圧されたアメリカ政府は「統治者」の傀儡と化していた。貧富の差はかつてないほど拡大し、街は荒廃。そして市民は、この圧政に対して従属する者と反抗する者に分かれた。自由を取り戻すために秘かに結成されたレジスタンス・グループは、市内スタジアムで開催される統治者による団結集会への爆弾テロを計画するが―。

引用元:https://www.captive-state.jp/

 

 ちょこっと用語解説(完全ネタバレ)

この映画の中でしか使われない言葉があって、ちょっともう忘れられてる方もいらっしゃると思うので、ここにざっくりまとめておきます。

統治者

この映画の中の人達はエイリアンたちのことをこう呼びます。

閉鎖区域

シカゴ市内の中心部の地下にある、エイリアン居住区。アメリカ政府がエイリアンからイヤイヤながら建設させられた。パリや北京にもある。

ザ・ローチ

レジスタンスを弾圧したり、怪しい動きをする人物を見つけ出し取り締まる組織。エイリアンの手下となった警察みたいなもの。基本人間。

ウィッカーパーク事件

ラファエルらが過去に爆破テロを起こした場所、ウィッカーパークの名を取りそう呼ぶ。テロなどが起こるとエイリアンはその地を焼き払うので、ウィッカーパークは廃虚と化した。

フェニックス(不死鳥)

ナンバー1の率いるレジスタンス・グループの名。ガブリエルの兄であるラファエルも、その一員だった。ウィッカーパーク事件以降消滅したと考えられていたが、新聞広告で連絡を取りあっているのをマリガンに見つかる。

 

 囚われた国家の感想(完全ネタバレ)

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画像引用元:https://www.facebook.com/captivestatemovie

 

侵略後、9年という舞台設定がミソですね。もはやエイリアン侵略中ではないので、『宇宙戦争』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』みたいなパニックは、もうとっくに終わってる訳です。よってこの映画は宇宙人侵略の恐怖をド派手なアクション、グロテスクなクリーチャーで見せる、といった部類の作品ではありません。本作品を単に”映像表現が地味な作品”として捉えるかどうかは、その時の気分や好みの問題もあるでしょう。

 

個人的には、むしろ非常にスリルのあるSFサスペンスだと思いました。エイリアンは平常時、監視を人間に任せじっと地下に潜伏しているのですが、人々は常に見えない何かに怯やかされることとなる。またエイリアンが全く出てこない訳でもありませんから、姿を現した時には「やっぱりいるんだ!」的な絶望感を味わうことになります。

 

統治者に媚びるチームと反発するチーム

とんでもない者の支配下に置かれた人類がエイリアンのご機嫌をとりながら、何とか日々の暮らしを営んでいる。貧富の差は相当に拡大してますが、ベッドで恋人と抱き合う程度のことは出来る毎日のようです。

 

さて、このように地球の環境が変化した時、

1.エイリアンに媚びるチームの人々

権力側=例えば本部長、ザ・ローチの一員、裕福層の人々


2.権力に対抗しようとする人々

レジスタンス=例えばラファエルをはじめとするレジスタンスのチーム、貧困層の中の反乱分子、ガブリエルやその友人ユルギスなど。


3.どちらでもない人々

「いやぁね、統治者ってウニで...」などと心の中では思いながら、日々の暮らしを重視する輩。貧困層。ガブリエルの恋人ルーラなども。エイリアンに地球の資源を搾取されながらでも、大人しくしておく方が無難と考える人達。

 

と大きく分けて、3パターンの集団に分かれたと思うのです。貧富の差が開き二分化とありますが、細かいことを申し上げれば、私は3つに分かれているなと思いました。

で、立場的には1であるマリガンがどこの人か?その立ち位置がストーリー序盤では明かされてない、という仕掛けですかね。ただ本部長が閉鎖区域へ向かう時それをじっと眺める目つきは、明らかにテロリストっぽかったですけどね(正直、笑)

 

で、こうして見ているとまんま、現代社会の縮図じゃないか!って気付かされたりします。これは宇宙人の話ではないのだな、と。また、ルパート・ワイアット監督は、この映画を撮るにあたって、『アルジェの戦い』(1966年)、『影の軍隊』(1969年)から大きな影響を受けているとインタビューで話されています。未見ですが、ぜひ観てみたいです。

 

また『パラサイト・イヴ』の作家瀬名秀明さんのコメントも興味深いので、以下リンクを貼っておきます。

一方で、スタジアムにエイリアンを招くシーンで歌手が「グローリー・ハレルヤ」を歌って、まるでスーパーボウル(※2)のように盛り上げたりするのは「幼年期の終わり」への見事な返答だと思いましたし、敵の造形はむしろあえて「プレデター」「エイリアン」などのアイコンに似せて、私たちの過去の記憶を掘り起こしているかのようであり、その点も興味深いところです。

傑作だと思います。

「囚われた国家」特集 - 映画ナタリー 特集・インタビュー

 

スタジアムでの革命シーン

大きな見せ場は、スタジアムのシーンですね。またここにいたるまでの、レジスタンスの段取りが凄い。

 

デジタルデータではすぐに見つかってしまうので、タバコの巻き紙に手書きの番号を書き込んだりして、やっぱこういう場ではアナログが強いなぁと。新聞の広告欄にさりげなくメッセージを載せ、特定の人に合図を送る手口は、羊たちの沈黙の前日譚『レッド・ドラゴン』でも観たような気がします。このやり方だと、確かにデータの監視から逃れることができるかも知れません。

 

タバコ→伝書鳩→公衆電話→レコードで特定の音楽をかける→etc...

みたいな、誰か1人でもヘマをしたら全てが台無しになってしまうので、もうみんなチョー真剣な訳です。しかも遊びでやる伝言ゲームなどではなく、こんなやり方でテロを起こすわけですから。そして遂に、スタジアムへ向かい、団結集会を台無しにしてやろうと。

 

またこのシーンのサントラがスタイリッシュですね~。いやぁ、素晴らしいです。そしてダニエルを演じたベン・ダニエルズもメチャ渋い。

 

終盤に静かなどんでん返しあり

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画像引用元:映画『囚われた国家』公式 (@CaptiveState_jp) | Twitter

どんでん返しと言っても、娼婦のジェーンは亡くなっているし、他の革命チームメンバーも次々と自殺。もの悲しさが漂います。マリガンがガブリエルに言った「敵を信じるな」という言葉は、元々歴史を教えるジェーンの言葉だった。だから、陽気に1本取られたな!などとは思えない感じです。データを消去するガブリエル、クラゲのような爆弾を貼り付けたマリガン、何ともやりきれない気持ちになりました。

 

ことマリガンに関しては「あいつは体制側に着きやがって!」というのは簡単ですが、就かされた人間側の心理は相当に複雑だと思うのです。いつかリベンジしてやる!と思いながら、格好としては従順な態度を取らなければならない。従順な態度を取れば、相手は左程酷いことをしてこないので、ほんの少し気を許してしまう。

 

権力者側と反体制側の境界に立つ人物、それがマリガンで、そのような意味ではアンダーカバー作品としての魅力もありますね。SFですがスパイものっぽい。

 

ーマッチを擦り、戦争を起こせ。抵抗する限りチャンスはある。ー

この言葉にふさわしいエンディングですね。

 

地味ながらにもこだわりの感じられるクリーチャーやオブジェクトの造形

ウニの殻のようなトゲトゲのエイリアンの造形は、アントニー・ゴームリーというイギリスの彫刻家の作品からインスピレーションを得ているそうです。殻を壊すと中にはアワビみたいなのがいて、案外弱い。現実でも、恐れられていた人物が、攻撃されると案外弱かったみたいなことはありますね(笑)

 

また本作品は、全体的に海洋生物をモチーフにしたようなエイリアンが多くて面白いです。ガブリエルが廃墟と化した地下の売店に潜り込んだ時に襲ってきたのは、タコみたいな吸盤の付いたエイリアンだったし、あと透明な爆弾はクラゲとかナマコとかを連想させられます。物静かですが、凄いディストピア世界の表現だなと...。

 

また全体的にディック原作映画に似た暗~い感じが漂ってて、メチャ面白いなと思いました。最高!最後までお読みくださり、ありがとうございます!

 

 

恋愛マナーの悪い奴オンパレード【エターナル・サンシャイン】映画感想

エターナル・サンシャイン

原題:Eternal Sunshine of the Spotless Mind/上映時間:107分/製作年:2004年

エターナル・サンシャイン (字幕版)

監督:ミシェル・ゴンドリー

脚本:チャーリー・カウフマン

出演:ジム・キャリーケイト・ウィンスレットイライジャ・ウッドキルスティン・ダンストマーク・ラファロ

 

バレンタインは32歳の時に、本命の人に渡したっきりです(笑)。寒い日でしたよ。天神コア前で(ローカルネタですいません)。それ以来、このイベントに一切興味が持てなくなった。そもそも自分もショップ店員をしていたので、バレンタインなんて、企業が儲かる為に出来てるって事は常々実感していた訳ですよ。


自分はアクセサリーショップに勤めていたので、ホワイトデーの当日とか、翌日位にあわててお返しを買いに来るサラリーマンの男性をたくさん見てきた。血相を変えて飛び込んで来るお客さんらは、店に入ってからお返しする人数を数えたりする。で「12人」とか言う訳です。居酒屋の予約かなと(笑)。

 

そんなのを毎年見ながら、ばかばかしいイベントだなぁと思ってました。それなのに渡した。ゴディバのチョコでした。煩悩丸出しですが(笑)、彼は大人なので「わぁ、ゴディバだ!」って、ちょっと大げさに喜んでくれましたよ(泣)。そんなバレンタインの思い出。

 

忘却はよりよき前進を生む。ーニーチェ

という訳で『エターナル・サンシャイン』です。

 


エターナル・サンシャイン

 

完全ネタバレ記事です!ご注意ください。

エターナル・サンシャイン】の主な登場人物

ジョエル・バリッシュ/ジム・キャリー

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 画像引用元:https://ja-jp.facebook.com/EternalSunshineMovie/

この物語の主人公。シリアスモードのジムが観れるのはこの映画と『トゥルーマン・ショー』ですかね。クレメンタインと出会った当時はラブラブでしたが、次第に「こいつ、何か考えが足りねぇな...」と嫌気がさし倦怠期に突入します。

クレメンタイン・クルシェンスキー/ケイト・ウィンスレット

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画像引用元:https://ja-jp.facebook.com/EternalSunshineMovie/

こういう女性いますね。もしかすると、若い頃の自分もそういうことしてしまったかも知れない。突拍子もないことを言い出して、男性を困惑させるタイプ。急に氷の上に寝そべろうとか言い出したりして、子供じゃないんだから。髪の毛の色をコロコロ変えるのも、観ていて落ち着かないですね...

パトリック/イライジャ・ウッド

この映画のキーとなる人物。クレメンタインとジョエルの思い出を丸パクリして、クレメンタインを口説こうとする若者。ゲスの極みです。演じているのは『ロード・オブ・ザ・リングシリーズ』などで知られるイライジャ・ウッド。私が彼を初めて観たのは子役時代のイライジャで『ラジオ・フライヤー』だったと記憶しています。確か兄の方ですね。また子供時代はマコーレー・カルキンと共に『危険な遊び』にも出演していました。可愛かったです!

メアリー/キルスティン・ダンスト

ラクーナ社の受付係。スタンの出張施術現場、すなわちジョエルの部屋に呼ばれスタンといちゃつく。博士には、実際の現場を見て勉強している的な言い訳をしたが、博士の方がもっとあかん奴だった。

スタン/マーク・ラファロ

ラクーナ社の若い医者。記憶除去手術の合間にメアリーといちゃつく不真面目な男かと思いきや、実は純粋に彼女のことを愛していた。地味キャラだけど、案外いい奴感があります。手術中にトラブルが発生した時も、すぐに博士に連絡するなど真面目な人物なのですが、そもそも勤めている会社の業務内容がダメなのでどうすることもできません。

ハワード博士

妻持ちの医者。記憶除去について精通している。

 

エターナル・サンシャイン】チョー短いあらすじ完全ネタバレ

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 画像引用元:https://www.facebook.com/FocusFeatures

主人公ジョエルは、バレンタイン前に喧嘩してしまった恋人クレメンタインの職場である本屋を訪ね仲直りしようとしますが、まるで他人のようにあしらわれてしまい失望します。後日クレメンタインが記憶除去手術を受けたと知り逆切れしたジョエルは「クソー俺も記憶を消してやる!」と手術の手続きをします。しかしいざ眠りに入り、彼女との思い出を辿っていくと「やっぱり消したくない!」という気持ちが強まる一方。そこで、夢の中で「やっぱ手術中止!」とキャンセルしようとするも、それは出来ませんと言われてしまいます。そこで記憶の中にいるクレメンタインと協力し、思い出を消し去られないようにてんやわんやするという話です。

 

エターナル・サンシャイン感想】完全ネタバレ

記事のタイトルからしてアレなんで、一応申し上げておきますが、私はこの映画が大好きだし素晴らしいと思っていますよ。ただ、いい年して照れくさいんです。

 

脚本はチャーリー・カウフマン。あと原案の部分には監督のミシェル・ゴンドリーと、ピエール・ビスマスも加担しています。もしも失恋の苦しみを消せたなら...このような観点から書かれたシナリオは秀逸で、第77回アカデミー賞脚本賞を受賞しています。

 

多分物語はループしていないと思う

回想シーンの表現が独特で、タイムスリップする訳ではないのですが、何だかタイムトラベルものを観ている様な気分にさせられる。そこが良いなと思いました。

 

鑑賞した当初の感想としては、この2人は無限ループに入っているのではないか?と疑ったのですが、残念ながらその筋は薄そうです。この映画は『メメント』や『パルプフィクション』同様に時系列がバラバラに入れ替えられているので、一瞬ループものを観ているような錯覚に陥るのではないでしょうか。 

 

また他の方のレビューを呼んで、「ループ」や「無限ループ」などの言葉を見かけるたびにもしかして...と期待するのですが、やはり違うかなと。でも、もしそうだったら面白いな、とは思います。がしかしこれは編集のトリックであり、冒頭に物語の終わりとよく似たのカットが入っているので、そう感じるのでしょう。だから終盤でパトリックが車内のジョエルに「大丈夫ですか?」って声をかけるシーンは、あぁここに繋がるのね!ってフツーに納得すれば良いのではないかと思いました。

 

ジョエルとクレメンタインは、知人らのパーティで海辺の家で出会い

恋人同士となり、ラブラブな日々を過ごすが

記憶を消した後

今度はモントールで出会う(冒頭のシーン)

というシンプルな話だと思うからです。

 

でもあの二人の恋愛が何度も繰り返されている、風な想像力を働かされるのは素敵ですね。

ポイントはクレメンタインの髪の色

ストーリーが時系列順ではないから、物事の経緯を若干理解しづらいですが、クレメンタインの髪の毛の色を意識して観ていくと分かりやすいです。

 

時系列順では

グリーン(1度目に出会った頃)

 ↓

赤(ラブラブの頃)

 ↓

オレンジ(倦怠期)

 ↓

青(別れて、記憶除去をした後)

 

 

でも映画のシーンとしては

冒頭に青い髪の毛のクレメンタインが出てきます。

その後のざっくりとした流れではオレンジグリーンとさかのぼっていきます。これは記憶除去の施術の方法が、新しい記憶から消していくという手順だからでしょう。ジョエルの思い出の中のクレメンタインが、思いつきでものを言ったりするので、余計にややこしいですね。でも過去・現在・未来が交差する世界観は、恋愛そのものだと思いました。

恋愛に関するジレンマが上手く表現されている

相手の事を忘れたい、でも忘れたくないという葛藤。記憶除去をするサービスを提供する世界=SFですが、これはある意味現実に恋愛で苦しむ人々のニーズをよく掴んでいると思います。

 

また恋愛をした時、様々な思い出が断片的に入り混じるあの感覚を、こうもスタイリッシュに表現できるものか!と驚かされました。この映画が特に人気である理由の一つが、主人公ジョエルの記憶が蘇ると共に、観ている人の恋愛体験も回想され、断片的な思い出がフラッシュバックされるからじゃないかなと思います。ある意味、エモいですね。

 

他の登場人物が不真面目過ぎて笑える

見所は記憶の除去手術のシーンですが、普通に考えて自宅でするか?と思いましたよ(笑)その上スタンとメアリーは、ジョエルが横たわっているすぐ傍で、エッチなことをはじめてしまいます。顧客のベッドの上でぴょんぴょんしたりして、本当にけしからんですよ。パトリックはまぁ、悪役的な存在だから仕方ないですが、こういうマナーの悪い男性の表現も絶妙ですね。

 

ジョエルのセリフに「(パトリック)は僕を盗んだ。僕のものを。僕の言葉や物で彼女(クレメンタイン)を誘惑している」というのが、あります。いますね、男女問わず、自分自身で勝負しない人。こういうのは現実には形として罪にならないから、問題にされにくいです。しかし劇中のパトリックは、記憶除去のためにクレメンタインが用意したジョエルとの思い出の品を盗み見しているので、はっきりいけないことだと分かります。いいメタだと思いました。

 

しかし、一番けしからんのはハワード博士でしょうか。自身の不倫を、自らの商売道具で改ざん。あんまりだなぁ。一見不真面目なメアリーですが、彼女にも悲しい過去があったのですね。酷い!

 

その他、ジョエルと同じマンションに住む夫婦、恋愛で落ち込んでいる友人の前でガミガミ喧嘩するなとか。博士の奥さん、クラクションを鳴らしたスタンを責めなくて良いでしょ。とか突っ込みどころ、たくさんでした。だけど、本当に大好きな映画です。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございます!