アナログちゃんのこっそり映画鑑賞記

自宅でこっそり鑑賞した映画についてぽそぽそつぶやきます。

ドゥニ・ビルヌーブ監督の傑作!複製された男

複製された男

複製された男 (字幕版)

 原題:Enemy/上映時間:90分/制作年:2013年

【あらすじ】一部ネタバレあり

大学で歴史を教えているアダム(ジェイク・ギレンホール)は、ある日同僚に何気に映画を薦められる。普段は映画など観ないアダムであるが、早速レンタルショップでレンタル。自宅にて鑑賞していると、自分とそっくりの役者が脇役で出演していた。彼は何者なのか?エンドクレジットの名前からネットで検索し、彼の事務所を訪ねてみると・・・。

 【感想】完全にネタバレします

ドゥニ・ビルヌーブ監督の『メッセージ』を観てない。これだけは観なきゃダメだってわかっていた筈なのに何で?と自分を責め続ける日々でした。今後ブレードランナーデューン砂の惑星と続くSF作品の大切なワンステップでもあるのに、・・・・・。

そしてそうこうしている内に・・・。

もうすぐブレードランナー2049がやってくる・・・。

ブレードランナー2049がやってくる・・・。

ブレードランナーがやってくる・・・。


映画『ブレードランナー2049』日本版予告編

 

確か18才の時レンタルビデオ屋で借りてきたブレードランナーを、こっそり1人で鑑賞した時の感動は忘れられません。リドリー・スコットはやっぱ天才。

そしてビルヌーブさんにも今回の『ブレードランナー2049』絶対に見逃さないぞ!と誓っております。誓わなくてもまぁ、間違いなく行きます。

 

そんな事もあってか、やや無理やりですが今回はドゥニ・ビルヌーブ監督の『複製された男』の映画感想です。

 

この作品についても過去に何度も書こうと思ったのに、うまく書けませんでした。多分ちゃんと分かってないから(自分の中で上手く解釈出来ていないから)書けないのでしょう。町山智浩さんの「映画ムダ話」を聞けば一発で解決するのは分かっているのですが、そればかりしてしまっては、自分で考えなくなる様な気がして怖いのです。そこでトンチンカンでも良いので自分自身で解釈してみて、後で答え合わせをしようかなと思います。一応YOUTUBEのサンプルの所まで聞いて(セコイ・・)、後は自分で考えてみようと思った訳です。

 

でもこの映画は解釈が人によって随分違う様ですね。何かIQを試されている様でもありちょっと嫌です(笑)。おそらくかなり見当違いな映画感想になるかと思いますが、ご了承ください。

 


『複製された男』予告編

 

出演は「ミッション: 8ミニッツ」のジェイク・ギレンホール。彼女役で「イングロリアス・バスターズ」のメラニー・ロランが出演しています。

 

超初歩的な事ですが、観ていて思ったのが「コレってSFじゃなくてミステリーなの?」って事です。ドッペルゲンガー系=SFかホラーと思い込んでいた私としては、そこがうっかりポイントでした。でも大きな蜘蛛の登場とかやっぱSFっぽいですね。この作品を鑑賞後どうも、もやもやしているのはそこなのです。ジャンルが分かりづらい・・・。色んな映画紹介で「ミステリー」とか「サスペンス」とか書かれていますが、本当なのかなって気分にさせられます。

 

そもそも皆さんがこの映画に対して「さっぱり分からない」とか「全然分からない」と言われていますが、私にとっては「何が分からないのか?すらも分からない」です。自分は、一体何を分かろうとしているのか?がよく分からない(笑)。そこがモヤモヤする2つ目のポイントです。

 

たこの作品において多くの人に語られている

 「 アダムとアンソニーは同一人物である」は正しいか?

についてちょっと考えてみたいと思います。

仮にアダムとアンソニーが同一人物だったと考え、その名前をアダムアンソニーとして観てみる事にします。

アダムアンソニーは大学講師で歴史を教えている。いつ頃からやり出したのかは不明。

アダムアンソニーには、メアリーという彼女がいる。

アダムアンソニーは、三流役者なのにその割にいい所に住んでいる。

アダムアンソニーは、事務所のガードマンから「やあ久しぶり」と言われる事を考えると、しばらく役者の仕事をしていない。(おそらく6ヶ月)。

ビデオに映ったアダムアンソニーには確か髭が生えていない。ガードマンの人に「髭伸びたね」って言われる。

アダムアンソニーには奥さんもいて、妊娠6ヶ月。

アダムアンソニーには彼女と過ごす部屋がある。

妻は、大学に勤めているアダムアンソニーと出会い驚く。

  

要は、虚構(嘘)が生み出した人格が一人歩きしてしまった的な話では?と思ったのです。これは不倫をしてしまった男の人のお話ではないかと・・・。アダムアンソニーは、奥さんに子供が出来た事を機にしっかりせねばと思い大学で働き始めるが、その事にストレスを感じ上手く受け入れられない。そこで愛人(メラニー・ロラン)を作ってしまう。では虚構とは?それは奥さんが妊娠しているにも拘らずプラプラしているアンソニーの存在で、これは実はアダムの願望なのではないかと思うのです。現実には世間から認められるまっとうな道を歩き始めたのですが、その事が自分で認められないので、奥さんには大学で働いている事を隠してしまう(のではないか・・・と?)。

 

またアダムが独りで住んでいる部屋は実は隠れ家であり、そこで愛人と会っているという捉え方も出来なくはないですね。奥さんが大学でアダムを見かけた時、びっくりしていたのは役者だと思っていた夫が大学教授だったから。奥さんは夫に自分の知らない側面がある事は信じられないし怖いので、夫とそっくりな人を観たと思い込んだ。

 

 

アダムとアンソニーが一緒にスクリーンに登場するのはほんのわずかであり、その時に第三者が立ち合わせているシーンは確かほとんどありませんでした。つまりは同時に二人を観ている客観的な視点から物語は描かれていない、ので2人の人物が存在する事を証明するのは難しいのではないか?と思うのです。

 

また同じ位置に古傷があるのをアダムとアンソニーが見せ合っているので、彼らが双子である可能性も低いと思います。アンソニーが死んでアダムが生き残るのは、過去の自分との決別し大人になる過程の映像的な表現。そして何かが生まれ変わった様な気がしたのだけど、今度はシャワールームにいる妻が蜘蛛に見えてうんざりする。エンド。

 

結果やや無理やりですが、アダムとアンソニーは同一人物であるという結論に辿り着きました。よって厳密に言えばどっちが本当の存在だ、とかないのだと私は思います。

 

  いやー、しかし鑑賞前に『決死圏SOS宇宙船』の様なモロなSFを期待していた私としては、やや困惑する所でした。みんなが何であそこに蜘蛛が現れるのか?とか、それはどういう意味か?とか言っているなと思っていたらこの始末です。

 

たこの映画を鑑賞して思ったのは、いつもなんらかの情報を得て先入観を持って、映画を鑑賞するしているという事です。例えば一枚のチラシから受ける印象や、予告編、そのキャッチコピー、そして映画のタイトルなど。私はおそらくこの『複製された男』というタイトルからSF映画を想像したのだと思います。原題の『Enemy』は敵という意味です。以後、原題は要チェックだなと思いました。

 

ところで町山智浩さんが「映画ムダ話」のYOUTUBEのサンプルで『複製された男』は、古くからたくさん作られているドッペルゲンガーものの型から外れていないと話されていました。が、その作品とは一体何なのでしょう?何の映画なのかを勝手に想像してみた所思いついたのは「ジキル&ハイド」、「仮面ペルソナ」「プラーグの大学生(1913)」あたりでした。ただこればっかりは、「映画ムダ話」を購入しない事には分かりませんね(笑)。

 

いつかまた再度鑑賞して、「答え合わせ編」をしたいと思います。