アナログちゃんのこっそり映画鑑賞記

自宅でこっそり鑑賞した映画についてぽそぽそつぶやきます。

映画感想【クレイジー・リッチ!】ネタバレ有り

クレイジー・リッチ!

【映画パンフレット】クレイジー・リッチ! 監督  キャスト

 

原題:Crazy Rich Asians/上映時間:120分/製作年:2015年

原作:ケヴィン・クワン「クレイジー・リッチ・アジアンズ」

脚本:ピーター・チアレッリ、アデル・リム

出演:コンスタンス・ウーヘンリー・ゴールディング、クリス・パン、ジェンマ・チャンミシェル・ヨー、オークワフィナ、ソノヤ・ミズノ、陳瓊華

【あらすじ】一部ネタバレ有り

中国系アメリカ人で生粋のニューヨーカー、レイチェルは、恋人ニックが親友の結婚式に出席することになり、一緒に彼の故郷シンガポールへと向かう。これまで家族の話を避けていたニックだけに、それなりの心構えをしていたレイチェルだったが、ニックはそんな彼女の予想とは真逆のアジア屈指の不動産王の御曹司だった。こうしていきなりセレブの世界へ足を踏み入れることになったレイチェル。しかしそこには、激しい嫉妬に燃える独身セレブ女子たちや、財産目当てと決めつけるニックの母親が、2人の仲を引き裂こうと待ち構えていた

映画 クレイジー・リッチ! - allcinema

 

【感想】完全ネタバレ

やっと観に行きました『クレイジー・リッチ!』。

気が付いたら、福岡では上映終了間近で焦りましたが・・・。

今このタイミングで感想を書いてもほとんどの劇場が、上映終了してしまっていてあまり意味がないかも知れませんが、レヴューを書かせて頂きます。

 

映画自体は、笑いあり涙ありのラブコメで普通に面白かったです。

泣けるシーンも何シーンかあり、年々自分が安い涙を流す様になってきたような気がします。

 

ヒロインのレイチェル役にはコンスタンス・ウー。また本作品は、ほぼアジア系俳優のみでキャスティングされています。

 

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画像引用:https://wired.jp/2018/10/21/crazy-rich-asians-review/

 

主人公のレイチェルは、中国系のアメリカ人。彼女はシングルマザーに育てられ立派に成長し、ゲーム理論の教授をやっています。冒頭ではポーカーでノーペアでも強い手札を持っている相手に勝てる理論を講義したりしています。

 

ちなみにこのブタでストレートやフラッシュに勝つ技は、自分が子供の頃いとこの兄ちゃんとポーカーをやった時まんまと嵌められた手でした(笑)。

 

レイチェルは実力を持っていて、ニューヨークでそれなりに上手くやれてるつもりだったのですよ。きっと。しかしその彼氏であるニックが、実はシンガポールの大富豪の息子だった。

 

彼女はニックから、彼の地元であるシンガポールの親友の結婚式に御呼ばれします。行きの飛行機がファーストクラスであった事から、「彼、実は金持ちなんじゃない?」とやんわり気付き始めるのです。

 

シンガポールではニックとレイチェルが泊まる為のホテルが用意されているのですが、それはニックの母親が彼女を家に招き入れたくなかったから。何も知らないレイチェルは「ホテルなんかに泊まって大丈夫?」などとトンチンカンな事を聞くのですが、それが庶民の意見というものです。

 

レイチェルにはシンガポールゴー・ペイク・リンという友人がいるのですが、ニックの実家は彼女らが名前を知っている位の有名な大富豪だった。それにゴー・ペイク・リンの家だって、普通の生活をしている人から見れば相当な金持ちですよ。

 

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画像引用:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-20/PDQDJ76JIJUV01

 

ゴー・ペイク・リンを演じるのはオークワフィナ。キャラ立ってるなーと思いました。彼女以外にもバーナード・タイを演じたジミー・O・ヤンなど、魅力的な脇役が勢ぞろい。

 

あまりにも極端な金持ちぶりを見せられた時に、レイチェルがどんどん縮んで行く感じが観ていて痛いです。それは彼女が母親と選んで用意した赤いドレスが、途端にみすぼらしく見える事でも表現されています。うーん、悲しい。可愛いのに!

 

そんな感じで彼女は、ニックの母親や友人らに次々と会っていきます。しかし当然物事が上手くいく筈がない。ニックの恋人である事で周囲からは嫉妬され、過剰な嫌がらせを受けたりします。枕元に魚の死骸を置くという、ゴッドファーザークラスの嫌がらせとか。ホント怖いなと思います。

 

レイチェルは全く事情が説明されていなかった事に対して徐々に怒りを覚え、ニックを責めます。古びた体育館を好むあなたが、こんなに金持ちだとは知らなかったわよ!って感じです。

 

しかしやや風変わりなキャラの友人ゴー・ペイク・リンをはじめ、何人かの個性的な人々の協力で何とか事態に立ち向かって行くレイチェル。変わり者は何かと少数派に優しい。ニックは呑気にプロポーズとかしますが、彼女にそんな余裕はないですね。きっと。

 

シンガポールの生まれつきただ金持ちだった人々に対して、彼女は自分の実力で勝負。冒頭のポーカーの安っぽい技とは違い、洗練された思いやりのある手で勝負した(様な気がする)。麻雀のルールはよく分かりませんが、前後のセリフなどから。何よりも彼女に、ニックと母親の関係性まで考える余裕があった事が意外です。このシーン以降で何かが逆転し、ストーリーは一気にラストへ向かいます。

 

ベタと言えばベタですが、そもそも期待していたよりは随分良かった。それにこの様な作品が作られる事で、今後ハリウッドがどの様に変わっていくのかに興味がありました。この作品は俳優のサン・カンさん(ワイスピのハン)がインスタでおすすめしていたので観ようと思ったぐらいで、そうじゃなきゃ観てなかったかもしれないです。

 

観た映画を記憶だけで書いていくのはかなり不安でしたが、案外書けるもんだなと思いました。(通常は何度もビデオ等で観返しています)。

 

またレヴューを書いておいていきなりこんな事言うのもアレですが、この作品については、鑑賞された方のなるべく多くの意見が聞きたいなと思いました。

 

監督は『グランド・イリュージョン 見破られたトリックの、ジョン・M・チュウ。この作品も確か、フォー・フォースマンが途中から中国に行くストーリーだった様な。

 

  

ほぼオールアジア人キャストで構成されたクレイジー・リッチ!は、ハリウッド映画の新たな革命とも言えます。これを機に日本人を含め、ハリウッドのアジア系アメリカ人にもっと活躍して欲しい。

 

全米での興行収入は3週連続1位を獲得。またこの作品の原作者であるケヴィン・クワンが、兵役義務を逃れていた為シンガポールで指名手配されたというびっくりニュースなど、何かと話題になる作品だった様です。