流されて
原題:Sweapt away/上映時間:125分/製作国:1974年
- 監督:リナ・ウェルトミューラー
- 脚本:リナ・ウェルトミューラー
- 出演:ジャンカルロ・ジャンニーニ、マリアンジェラ・メラート他
【あらすじ】ネタバレあり
地中海の華麗な8月の海を一艘のヨットが走っていた。このヨットに乗っているブルジョア仲間の一人、実業家夫人のラファエラ(M・メラート)はビキニ姿で太陽を浴びながら、召使いのジェナリーノ(G・ジャンニーニ)のシャツの匂いが臭いと文句をいったり、仲間たちと時局問題について、とりとめなくしゃべりまくっていた。そんなある日、彼女はヨットからはなれた洞窟で泳ぎたいと言い出し、ジェナリーノに命じて二人だけでモーター・ボートで沖に向かった。しかし、ボートのモーターが故障し、海上をさまよったあげく無人島にたどりつく。ジェナリーノは、さっそく小屋を作り自給自足の生活を始めるが、こうなるともはやラファエラの召使いではなかった。料理も洗濯も、魚をとることもできないブルジョア育ちのラファエラは、伊勢エビなどをとって料理しているジェナリーノのまえでは、まったくの無力だった。(後略)
【感想】ネタバレあり
この映画との初めての出会いは、20代の頃。仕事で疲れて帰宅して、そのままうたた寝。深夜に目が覚めると、ケーブルテレビでこの映画をやっていた。寝ぼけているし途中から観たので、よく意味が分からない。ただただ、島に流された風の男と女が汚い言葉を使い罵り合っていた。イラー!何なのよこの映画・・・と思いつつもしばらく観ていたが、日々のストレスとオーバーラップしてきてテレビを消した。
それからしばらくして深夜のケーブルテレビをつけると、またこの映画をやっていた。またも途中からなので話の筋分からず、男女の醜い喧嘩。イラーッ・・・・。この時、この映画に対して、何らかのご縁は感じたが、テレビを消した。
それから何年かして、この映画をキチンと最初から観た。「流されて」面白いではないですか!これは、男女の恋愛の話だったのですね。
贅沢な生活をしヨットの中で不平不満をたらたら漏らす女ラファエラ。彼女の提案でジェナリーノ(使用人)とボートを出したのはいいけど、ボートが故障してしまい無人島にたった2人で漂流してしまう。
そこで、これまでの立場が一気に逆転。それまで使用人としてこき使われていた男ジェナリーノは、自身がこれまでに培ってきたサバイバル能力を一気に発揮し、大きなエビを取ったり住家を用意したりして、どうにかこうにか生活をしていきます。しかし現金が一切意味を持たない無人島では、女ラファエラの方は何も出来ず男が捕獲した獲物をただ眺めているだけ・・・。この状況下では女ラファエラにとってもはや男は使用人なんかではなく、指図する事も出来ません。私は思いました。せめてこの女の人にもう少しに生きる為の知恵があったらなぁと。
食事もままならず、主従関係も逆転したラファエラは始めの方こそ屈辱を感じ男に反発しますが、野生の本能むき出しで服従させようとするジェナリーノに魅了されていきます。
徐々に島での暮らしを楽しむ様になってきた二人ですが、ついに捜索のボートが通りかかり無人島での生活は終わります。ヨットに救出された二人にはまた以前の無意味で退屈な生活が待っているのですが、この後ジェラリーノが取った行動が非常に切ないです。この映画は当時のイタリアの社会背景が上手く表わされているという意見もあり、興味深いなと思いました。
追記:『流されて』は、2002に『スウェプト・アウェイ』ってタイトルでリメイクされています(観ていませんが)。監督は『スナッチ』、『コードネームU.N.C.L.E.』のガイ・リッチー。当時奥さんであったマドンナを主役にして撮られたものでガイ・リッチー低迷期の代表作です。こんなに評判が悪いなら、逆にいつかは観てみたいと思っています。『リボルバー』も個人的には、結構楽しめたので・・・(笑)。
