プレゼントでしつこく嫌がらせ【ザ・ギフト】映画感想
ザ・ギフト
原題:The Gift/上映時間:108分/製作年:2015年
監督:ジョエル・エドガートン
脚本:ジョエル・エドガートン
出演:ジェイソン・ベイトマン、レベッカ・ホール、ジョエル・エドガートン
【あらすじ】
シカゴからカリフォルニア州郊外に引っ越し、新生活をスタートさせた夫婦サイモンとロビン。夫の仕事も順調で幸せいっぱいの2人はある日、サイモンの高校時代の同級生だというゴードと出会う。すっかり忘れていたサイモンだったが、ゴードは旧友との25年ぶりの再会を喜び、さっそく2人にワインのプレゼントを贈る。その後もゴードからの贈り物が次々と届くようになり、次第に彼の真意を測りかねて困惑していくサイモンとロビンだったが…。
【感想】ネタバレ有り
スリラー映画で内容は濃いですが、グロ描写がほとんど無いので、エグイ描写が苦手な方にもおすすめです。
ガラス張りの無防備な家、突然現れる学生時代の同級生ゴード、玄関先に断りもなしに置かれた贈り物のワイン。この作品はずっと子供を欲しがっている若い夫婦サイモンとロビンが、郊外の一軒家に引っ越してくる所から始まります。
サイモンとロビンがおしゃれな家具屋で買い物をしていると、昔の同級生ゴードに再会してしまいます。これが悪夢の始まりですね。
住所を教えてもいないのに、ギフトを贈ってこられるのって、それだけで充分不気味だと思います。その上敷地内の庭の池に、勝手に鯉まで放された日には大きなお世話もいいとこですね(笑)。これでは気味が悪いだけでなく、全く常識が無い人だなと思われても仕方がありません。ゴードはただ単に他人との距離が上手く掴めない人なのかなと思いきや、実はそうではなかったのが本作の面白い所。
画像引用:http://tsutaya.tsite.jp/item/movie/PTA0000R7R42
そこには最初から明らかに復讐の意図があった訳で、徐々にその真実みたいなものが明かされていきます。実は旦那であるサイモンの方が、トンデモ野郎であった事が判明していくくだりは、鑑賞していてもギョッとしました。
しかし客観的に見て、復讐とは言ってもゴードンの嫌がらせはどんどんエスカレートしていき、それはそれでどうなのかなと。サイモンがサイモンなら、ゴードもゴード。妻のロビンが、気の毒でなりませんでした。
画像引用:http://tsutaya.tsite.jp/item/movie/PTA0000R7R42
特に最終的に時間を掛けて仕込まれたビッグプレゼントに、凹まない人はいないでしょう。ギフトがこんなに人にダメージを与えるとは知りませんでした。その上、実は貰ったのか、貰わなかったのかが分からないなんて、ありえない。後味が悪過ぎます。
本作は脚本・監督共にゴードン役俳優のジョエル・エドガートンが手掛けていますが、よくこんな気味の悪いオチを考える事が出来たなと感動しました。低予算で制作されている様ですが、全然安っぽくない良作だと思います。
2016年に公開された作品ですが、公式サイトに寄せられた著名な方のコメントのリンクです。↓