アナログちゃんのこっそり映画鑑賞記

自宅でこっそり鑑賞した映画についてぽそぽそつぶやきます。

人間の集団心理の怖さ【ミスト】映画感想★完全ネタバレ

ミスト (字幕版)

原題:The Mist/上映時間:125分/製作年:2007年

監督:フランク・ダラボン

原作:スティーヴン・キング

脚本:フランク・ダラボン

出演:トーマス・ジェーンローリー・ホールデン、ネイサン・ギャンブル、トビー・ジョーンズマーシャ・ゲイ・ハーデン

 


映画 ミスト 予告編

 

【映画ミスト あらすじ】完全ネタバレ

随分前に公開された映画なので、完全ネタバレで書かせて頂きます。もしも未見の方がいらっしゃいましたら、このレビューを読まずに鑑賞される事を強くお薦め致します。

※それでも敢えて、ラストのオチだけは書きません。

 突如襲ってきた大嵐

主人公のデヴィッド・ドレイトンは人気の画家で、映画ポスターなどの依頼を受けています。ある日彼がアトリエで絵を描いていると、突然大きな嵐に見舞われました。そこで彼は妻ステファニーと、息子のビリーと共に地下室に逃げ込みます。

 

翌日になってみると、家の周囲は荒れ果てていました。隣人のノートンとは普段あまり仲良くないのですが、デヴィッドはこの嵐のせいで車1台パァにした彼に幾分同情します。スーパーマーケットへ食糧などを買い出しに行かねばと考えたデヴィッドは、ノートンと息子のビリーを乗せ車を走らせます。

 

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画像引用:http://moviescreenshots.blogspot.com/2010/09/mist-2007.html

 

 田舎町のスーパーマーケットで足止めを食らう

スーパーマーケットへ着くと昨日の晩の大嵐のおかげで店内は停電しており、普段以上のお客で大繁盛していました。田舎町なので皆顔なじみの様で、それぞれ会話をしています。薄暗い店内。

 

そこへ男が駆け込んできて「連れが何者かに襲われた」と言い出したり、激しい地震が店内を襲った事により、これまでの和やかな空気はがらりと変わります。よくよく見ると、スーパーマーケットは深い霧に包まれている。人々はそれを不安な眼差しで見つめます。

 

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画像引用:http://www.horrorhomeroom.com/apocalyptic-religions-mist/

 

そんなタイミングである女性が、「私帰らなきゃ」と言い出します。彼女は幼児を2人、家に置いてきたのだと。自分は車を持っていないので、誰か送ってくれないかと頼みますが、引き受けてくれる者はおらず。周囲の人々は「今店内から外に出てはダメだ」などと言い彼女を引き止めますが、彼女は怒って出ていきます。

 

そんな風にしてスーパーマーケット内のお客は家に帰る事が出来ず足止めを食らい、あまり親しくない者同士、店内で一晩過ごす羽目に。デヴィッドはビリーの為に倉庫へ毛布を取りに行こうとし、若い女教師アマンダにデヴィッドを預けます。

 

しかし倉庫では、とんでもない惨劇が待っていました。突如若い従業員ノームが、シャッターの向こう側にいた魔物に命を取られます。デヴィッドの警告を聞き入れなかった、ジム・グロンディンは若者を死なせてしまった事に甚く反省。

 

倉庫に居合わせた人達は先程起こったこの奇妙な出来事を、店内の皆に伝え危険を知らせます。しかしそこへ弁護士のノートンが出てきて「超常現象?お前ら頭おかしいのか?」と反論。皆は起こった事件を直接目撃したわけではないので、彼らが急にオカルトチックな突拍子もない事を言い出したと解釈します。

 

しかし店長が倉庫の魔物の触手を実際に目撃した事などから、大半の人達は尋常ではない事態に見舞われていると理解。ガラス張りのスーパーマーケットに魔物が入って来ぬ様、ドッグフードや肥料をやたらと積み上げ災難に備えようとします。しかしミセス・カーモディだけは作業にも参加せず、「神がお怒り」などと言い手伝いません。店内のお客らはそれを、「何この人!」という目で見ています。

 

 状況はどんどん悪化し、人々は追いつめられる

その後も「今すぐここを出る!」と言い出す人が出てきたり、夜中に巨大な昆虫みたいな化け物が現れたりして、スーパーの中は大惨事。

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画像引用:https://www.popsugar.com.au/celebrity/photo-gallery/30866017/image/30866003/Mist

 

負傷者が出た為翌日デヴィッド達は、すぐ隣にあるドラッグストアまで薬を取りに行きます。しかしそこでますますおぞましい光景を、目の当たりにしてしまいます。耐え切れなくなったジムの精神は崩壊。いきなりミセス・カーモディを支持し始めたりします。

 

更には店内に3人いた兵士の内、2名が自殺。残された軍人のウェインは、遂に軍で流れている噂について話します。霧の正体はアローヘッド計画の事故によるもので、それは軍の科学者によるミスであったと。よって異次元の世界の魔物が入り込む様になった。ただ彼は科学者ではないし、何も知らないに等しい訳です。地獄絵図と化した店内を、妄信的な宗教信者ミセス・カーモディイカレた思想が支配し始めます。

 

 ミセス・カーモディの信者が急増

この宗教おばさんが言うには、人間のおごりが神の怒りに触れたから。月面を歩いたり(笑)、幹細胞の研究をしたからこの様な現象が起こる。よって信仰深くなれと。こんな事になったのはウェインのせいだと言出した為、彼は急に増えた彼女の信者の1人に刺されます。更にカーモディは生贄を出す必要があるとかメチャクチャな事を言い出して、まだ若い軍人のウェインをあっさり犠牲にします。残酷過ぎる。その後彼女は「今日は、魔物が大人しいでしょう」と言い切ります。あんたが一番怖いわ!

 

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画像引用:https://www.hotflick.net/pictures/007MST_Marcia_Gay_Harden_007.html

 

この時点で店内の大半の人が、彼女の言いなりになるという異常事態。その晩ここにいるのはもう危険だと察した副店長らは、翌早朝にでも店からの逃げ出そうと言います。メンバーはデヴィッドと息子のビリー、アマンダ、副店長のオリー、アイリーン、ダン、マイロンらです。しかし彼らの行動はカーモディに読まれていた様で(1人だけ起きている・・・)、今度はビリーが生贄にされそうになる。そんなバカな?とアマンダが子供を必死に庇い、遂には副店長がカーモディを射殺。

 

 何とかマーケットから飛び出すも、全員は助からず

デヴィッド達は車に乗り込みますが、生き残ったのはデヴィッド、ビリー、アマンダ、アイリーン、ダンの5人のみとなりました。霧の中車を走らせるデヴィッド。そして衝撃の結末へと向かいます。

 

 

【映画ミスト 感想】完全ネタバレ

霧に覆われたスーパーマーケットの中の人達が、クリーチャーにタジタジになり精神的に衰退、その後店内は狂気の世界に変わっていくという大傑作ホラーです。

 

原作はスティーヴン・キング。監督は『ショーシャンクの空に』などの、フランク・ダラボンです。

 

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本作品はそんなキング先生+オタクダラボンの黄金コンビで作られた、3作品目となります。(ちなみに2作品目はグリーンマイル)。きっとダラボンはキング原作モノの中でも、初めてホラー作品を映画化できると大喜びだった筈。

 

またミストは無念すぎるバッドエンドで有名ですが、このエンディングはキング原作の『霧』には無かったものでした。映画でのあの衝撃的な希望の無いラストは、フランク・ダラボンからの提案。キングは彼が持ち掛けてきたエンディングのアイデアをたいそう褒め、自分が思い付けなかった事を悔しがっていたとすら言われています。

 

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画像引用:https://horrorfreaknews.com/mist-2007-review

 

さてこの映画はホラー映画ですが、これはオカルト的な恐さとはちょっと違う。私の解釈としては、途中からしゃしゃり出て来る宗教おばさんや物事をあまり考えない人々が、この話の肝だと思うのです。確かにキング原作ものだしショッキングな描写や、先の読めない展開など通常のホラー作品としても楽しめますが、やはり一番怖いのは普段はおとなしい町の住民が豹変していく姿を目の当たりにする事ではないかと思いました。

 

してはいけない事も、平気でしてしまう集団心理の怖さ

この作品が恐ろしいのは、この様な非常事態が起こった時の集団心理、群集心理がありありと描かれているから。普段は善良そうに見える田舎町の人々が、極度の恐怖体験をした事により、若い軍人を1人犠牲にする事に対してどうとも思わなくなる。

 

群集心理が関係して引き起こした悲劇は魔女狩りホロコーストをはじめ、たくさんあります。しかしこの問題は非常に難しいし、私がここで何か言う事ではないかなと。

 

でも日々のちょっとした時に、集団心理の奇妙さを垣間見る気がします。居酒屋でも2、3人の飲み会だと静かなのに、10人、20人となると大声を上げたり一気飲みをしたりして、同じ人が急に周囲の迷惑を考えなくなる気がする。また昨今のハローウィン騒動なんかも、考えさせられますね。あとはスポーツイベントで起こる暴動など。集団になると道徳観が薄れるのかなと。私は昔から集団行動が苦手なので、この様な群集心理に敏感なのかも知れません。

 

本作ミストでは一見おとなしい田舎町の人々が、置かれた状況により如何に残酷な事をし得るか?がドキッとさせられる程上手く描かれていると思います。

 

 

カッコウの巣の上での婦長と同レベルで憎い、ミセス・カーモディ

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画像引用:https://stephenkingsthemist.fandom.com/wiki/Mrs._Carmody

 

ビリーを生贄にするからよこせと言い出した時には、この宗教ばばぁ本当に死ねばいいのにと思った。でもその直後に副店長に、あっさり射殺されました。やるな副店長。最後まで生き残って欲しかったです。(ちなみに副店長を演じたのはトビー・ジョーンズ)そして2発目の弾が撃ち込まれた時、ハッとする感じ。何とも言えないです。

 

確かに子供を犠牲にするなんて、それ自体あってはならない事ですが。このおばさんが怖いのは、妄信的過ぎて自分の思想に全く疑いが無い。そしてそれを周囲の人に押し付けてくる訳ですよね。責任感が全く感じられない。

 

スケールは小さくとも、実生活にも似た様な事はたくさんあると思います。例えば企業などの組織内でも。恐怖に突き動かされた人々が取る態度や、判断、選択はいずれもロクなもんじゃないと思うのです。

 

あれよあれよという内に、人々の態度が変わる

一昨日まで気が触れていると思われ、倦厭されていたミセス・カーモディが圧倒的な支持を得るまでの経過時間が圧倒的に短い。彼女の周りにわんさかと集まる人々を見て、えっそんなに急に?と思いました。映画の中の話だからとは思えない。現実でもきっとこうなのだろうと思うと、心底ゾッとします。ジムを筆頭に、彼らは考える時間があまりに短い。それが映画の尺に、表れていると思います。もしくは集団になると、考えないのかも知れない。極度の恐怖に煽られているからと言って、デヴィッドや副店長、アマンダみたいな選択が出来る人達もいる訳ですよね。ここでアメリカの閉鎖的な田舎町が舞台である、という設定が活きてくる。

 

立場的に不利な人物やマイノリティを犠牲に

軍人であったウェインは、確かに皆が知らない事情を知っていた。彼はその事に対して、ある種の後ろめたさを持っています。更には他の2名が自殺した事で仲間が減り、疑いの目が向けられ立場的にも相当に弱くなった。そこでジムや宗教ばばぁは、ウェインをただ軍人だからという理由スケープゴートにした。彼は直接研究に携わった訳でもないのに、NEW信者達もホント頭悪いなと思いました。

 

マイノリティやその状況に置いて立場的に不利な人、変わり者などを盾にする卑怯者達ばかりで呆れます。そんな事をしたって物事は具体的に何も解決しないし、真実も見えてこない。臆病者達がホッとする為に、彼が犠牲になったのが許せない。私も臆病ですが(笑)、弱虫なら弱虫なりにもっと別の手を考えられるようになりたいです。

 

じゃぁ自分は本当に大丈夫なのか?

この作品を観ている時自分は観客ですから、デヴィッドやアマンダの側に感情移入しがちです。自分は彼ら側の人物であると思っている。もしくはそう思いたいのです。でも心構えや仕組みを知る事なしに、彼らと同じ行為が本当に取れるのかな?とか少し思いました。

 

また超常現象や自然現象を理解したり、コントロールしたりする事は、余程の専門家でない限り難しく感じられます。少なくとも自分は頭が悪いので無理(笑)。しかしこの様な逆境に遭遇した時の人の心理などは、あらかじめ頭で分かっておくと、ちょっとしたトラブルやハプニングが起こった際にも幾分良いのではないかと思いました。だからもっと勉強しようと(笑)。1人1人の認識により、少なくとも二次災害が起こらない様に努める事は出来るのではないかと思いました。

 

何でも多数決で物事を決める恐ろしさ

例えばウェインがNEW信者らに取り囲まれている時も、主人公らはそれを必死で止めようとします。でも人数が少なくて腕力で負けてしまう。それが何とも悔しいです・・。いっその事主人公が、ドウェイン・ジョンソンとかであれば良かったのに!どう考えてもデヴィットや副店長らの方がまともな判断をしているのに、無念です。

 

人の数が多くなると、それだけで強気になっていく民にイラーッ。その場その場で自分らの都合の良い様に、意見をコロコロ変えたりする人達が勢いを増すのは如何なものかと。そもそも正しいか間違っているかをよく考えもせず、大半の意見がそうであるという理由だけで、自分らが正義だと思い込める理由がよく分かりません。これは相当にヤバい。

 

霧って案外怖いね(汗)

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画像引用:https://theiapolis.com/movie-2UFT/the-mist/gallery/thomas-jane-david-drayton-and-laurie-holden-1087627.html

 

この映画のタイトルにもなっている霧。普段は1年に1度も霧に遭遇する事なく、生活しているのでイマイチピンと来てません。しかし5m先とかがぼんやりして見えないとかなり不安だし、ストレスも相当に溜まるんじゃないかと。

 

スーパーマーケット内の人々は、軍が何かを隠していて自分達に正しい情報が来ていない事に薄々気づいている。それを皆上手く言葉に出来ない。そのモヤモヤが怒りや恐怖となって、攻撃的になり犠牲者を出してしまった。軍が情報を公開しない=霧というスタイルで表現されているのが面白いなと思いました。

 

 

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みんながそう言っているから正しいとは限らない、という事を限りなくリアルに感じさせられた作品。ストーリー序盤で幼い子供を2人家に置いてきたという女性は、スーパーマーケット内のお客全員の言う事を無視して、店を飛び出します。無謀な事をするものだ、誰しもがそう思った筈。でも母親で子供を置いてきてしまったのなら、無謀に思えてもそうせずにはいられないかも知れない。

 

主人公のデヴィッドや副店長らは、店内のその他大勢よりは随分マシな行動を取った。でも彼らの取った行動が必ずしも正解と思えない所が、この話のミソだとも思います。

 

個人的には人の恐さ>霧の恐さ>化け物の恐さという印象です。

 

ストーリーの大半がスーパーマーケット内で進行していくにもかかわらず、絶えずスリリングな展開を見せてくれてありがとうと言いたい。大規模な密室劇っていいもんですね。ラストが衝撃的過ぎるので、ついついそちらの話題になりがちですが、群像劇としても楽しめるのではないか?と私は思ったりしています。

 

 

そしてあのエンディング・・・。あぁ。イジワルダラボンめ!

 

 

ミスト (字幕版)

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アンチタイムマシン映画【タイムトラベラー】感想完全ネタバレ

タイムトラベラー(字幕版)

原題:Curvature/上映時間:89分/製作年:2017年

監督:ディエゴ・ハリビス

脚本:ブライアン・デリュー

出演:リンジー・フォンセカリンダ・ハミルトン、グレン・モーシャワー、アレックス・ラニペカン他

 


タイムトラベラー

 

最近ツイッターである1つの国の方々から、何フォローかあったので、気軽にフォローバックしてみたら、その1つの国の方々のフォロワーが異様に増えるという不思議な現象が起こりました(笑)。でもちょっとビビりました。

 

という訳でタイムトラベラーです。

 

本作品には類似したタイトルの作品が、たくさんあります。未見の方はお気を付け下さい。

【タイムトラベラー あらすじ】完全ネタバレ

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画像引用:https://teaser-trailer.com/movie/curvature/

夫の自殺を嘆くヘレン

研究者の夫ウェルズを亡くしたヘレは、僅かの休暇で職場に復帰します。ヘレンは夫と同じ研究所で働いていました。ウェルズとも親しかった上司のトーマスは、こんなに早く復帰出来るの?と彼女に問います。

 

2017年5月26日の金曜日の休憩中、ヘレンはフローレンスから「いつでも好きに使っていい」と、研究室の鍵を受け取りました。それはフローレンスの精一杯の好意。

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画像引用:https://teaser-trailer.com/movie/curvature/

その日の晩帰宅したヘレンは、しばらくのぞいていなかっただろう夫の部屋を開けます。

 

逃げて!と言われて訳分からず、とりあえず逃げる 

目が覚めると朝になっていて、彼女はリビングのソファーの上で寝てしまっていた様です。その上着た覚えのない、ブルーのパーカーを羽織っている。

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画像引用:https://www.allmovie.com/movie/curvature-v694118/releases

 

更にコーヒーを淹れようとすると、昨日の朝淹れた筈のコーヒー豆の出がらしにカビが生えていて驚きます。

 

そこへすかさず、何者からか電話がかかってきました。電話の女性はヘレンに「逃げて」と言います。更に彼女は「後5秒で黒のBMWが来る」と予言。ヘレンが外を見ると、昨晩使用した筈の自分の車が無くなっていました。

 

更に電話の彼女の言うとおり黒のBMWに乗った男(クラヴィス)がやってきて、家の中に不法侵入。えっー。ヘレンは電話の女の声に従い何とか逃げ切りましたが、靴は履いていないし何が自分に起こっているのか分からず、ヨタヨタします。何気に路上のごみ箱の新聞を見ると、2017年6月2日になっていました。

 

即ち1晩の間に1週間が経ち、その間の記憶が全く無いって事?ヘレンは同僚で親友でもある、アレックスのアパートを訪ねます。アレックスは、1週間も行方不明であったヘレンを心配していた様子。ヘレンは裸足である上、トンチンカンな発言を連発し、アレックスを困らせます。

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画像引用:http://www.medyaindir1.com/film/24651-curvature-2017-1080p-web-dl-turkce-altyazili-145-gb-tek-link.html

 

ウェルズが籠りきりであった山小屋へ・・・

 更にヘレンは山小屋へ行くと言い出し、彼に車を出せと強引に要求。山小屋へ着くと、そこへ自分の車に乗った何者かが現れる。(多分もう1人の自分)。ヘレンは彼にスマホを借り、自分自身に電話を掛けてみます。するともう1人の自分が電話に出て、仰天。

 

実は夫ウェルズの研究内容はタイムマシンについてでした。彼の作ったタイムマシンの被験者は、1週間分の記憶が無くなっていたとヘレンは知っています。またこのタイムマシンは、最大で36時間までしか戻せません。

 

更に山小屋のベッドの下にはトランクがあり、中には銃が入っていました。暗証番号がヘレンとウェルズとの初デートの日であった事から、これを用意したのはもう1人のヘレンだと考えられます。更にヘレンは黒板の数式を見つけ、ビデオがどこかにあると気付きました。そして彼女はシカの剥製に隠されているのを見付けます。

 

もう一人のヘレン登場! 

一方トーマスの部下のラヴィスは車を走らせてホームセンターに向かいます。ホームセンターの中に、もう一人のヘレンを発見。慌てて追いますが逃げられてしまいます。クラヴィスはホームセンターの店長を買収して、ヘレンが品物を購入する写真をゲット。彼女はここ1週間で3日もここに来ていた。購入した物は、タイマー、デジタルスケール、圧力鍋。トーマスとクラヴィスは、ヘレンがそれらで爆弾を作ろうとしているのだと理解します。

 

トーマスとクラヴィスは再び山小屋へ。トーマスは小屋の外から、ヘレンに圧力鍋で何をする気だ?と問います。ここで軽く一悶着。普段から銃を使い慣れてない感じの人達ばかりで、笑います。ヘレンとアレックスはトーマスらの車のタイヤを撃ち、逃げました。

 

 何と自殺ではなかった!黒幕はトーマス

ヘレンとアレックスはホテルに入り、ビデオの記録映像を壁に映し出します。それはウェルズとトーマスが、言い合いになってる動画でした。ウェルズの言い分は「シリアの秘密工作は科学と関係ない」で、トーマスは「私も本当は協力したくない」と。更にウェルズのポリシーは「過去を変える為にこの技術を使用しない」でした。あくまで実証するのが目的であると。意味ないじゃん(笑)。

 

そこでタイムマシンの発表に反対するウェルズを、トーマスが殺害。ウェルズが席を外した時彼の飲み物に、薬を入れての犯行です。酷過ぎる。ヘレンに対して半信半疑だったアレックスも初めて事の真相が分かり、彼女を信頼します。

 

しかしクラヴィスから奪った銃にGPSが付いていた為、突如クラヴィスがホテルに乱入。ヘレンは窓から逃げ、アレックスはクラヴィスに映像を見せます。

 

「もう1人の自分はトーマスを殺すつもりだ」と思ったヘレンは、その行為を止めさせるべく彼女を探します。研究所に着きフローレンスに会うと、もう一人のヘレンがほんの15分ぐらい前まで、フローレンスの研究室にいた事が分かりました。フローレンスは、自分も中に入れてもらえなかったと言います。

 

おとり計画だったの?

ヘレンはトーマスを見つけ、「あなたを救いに来た」と言います。自分はタイムマシンの試作機で戻ってきたとトーマスに伝えましたが、信じてもらえず。更にヘレンはトーマスに、ウェルズ殺害の事を問い詰めます。そんな会話を2人がしている時、監視カメラにもう一人のヘレンが忍び込むのが写ります。

 

彼女はタイムマシンの試作機のある場所へ行き、ウェルズのパスでセキュリティーを通過しました。トーマスがウェルズを殺した事を認め、ヘレンが刃物をトーマスに向けた所で、警告のサインが鳴った。

 

トーマスは「ファック!」と言い捨て、タイムマシンの方へ急ぐ。もう一人のヘレンは指輪を外し爆弾を仕掛け、タイムマシンに横たわります。それをモニターで眺めるヘレン

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画像引用:http://www.shockya.com/news/2018/02/19/curvature-movie-review/

実は爆弾はタイムマシンの破壊の為で、トーマスを殺す気ではなかった。

 

彼女はタイムマシンから消え、ソファーで目を覚まします。その直後爆弾が爆発。ヘレンは、急いで駆け付けたアレックスに救助されます。やれやれ顔で、燃え尽きるタイムマシンを眺めるクラヴィス

 

後日・・・。無事ループから抜け出せて、ラッキーだったと言うアレックス。ヘレン宛で、もう一人の彼女からのUSBが届きます。USBの中には楽しそうに笑うヘレンとウェルズが。動画の中のウェルズは「俺なら過去に戻らない。後悔やノスタルジアは死と同類だ」と笑いながら言いました。

 

【タイムトラベラー 感想】完全ネタバレ

原題はCurvatureで、湾曲とかひずみとかそういう意味らしいです。主演はリンジー・フォンセカ。彼女はやはり美しい。余談ですが彼女が上の写真の様な格好をしたシーンは、1カットも無かったと思います。あとはターミネーターのサラ役リンダ・ハミルトンが、フローレンスという役で出演しています。個人的な欲を言えば、リンダの活躍がもっと観たかったです。

 

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画像引用:https://www.theterminatorfans.com/linda-hamilton-is-back-in-new-curvature-trailer/

 

まずこのストーリーがややこしく感じるのは、ヘレンが自分がタイムトラベルしてきた分際であるにも拘らず、もう一人の自分が同じ時間軸にいる!などと言い出すので、観ている観客がパニックに陥るのではないかと思います。

 

以下は私自身の個人的な解釈です。

 

私も最初の内は、何が起こっているのかよく分かりませんでした。最後まで鑑賞し冷静に考えれば、SF的なストーリーとしてはただタイムトラベルしただけ。でもタランティーノパルプフィクションの様に、一部時間軸の構成にトリックがある様な感じですかね。冒頭に出て来るガックリ気を落としたヘレンの物語が途中からぷっつりと消え、突如別のヘレンが現れる。

 

パルプ・フィクション (字幕版)
 

 

時間軸がバラバラという訳でなく、5月27日から6月1日までの描写がまるでない。これによって見ている側は、何が起こったのか推理しなくてはならない状況に、追い込まれるのではないかと。そこがややこしくもあり、面白くもある。よってこの映画は、ミステリーっぽいとも思います。

 

大雑把に申し上げるとすれば、本作品には2人のヘレンが登場します。仮に私の解釈が正しかったとして、冒頭から出て来るヘレンをヘレンA、ブルーのパーカーを着て目覚めた所からのヘレンをヘレンBとします。

 

ヘレンA

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画像引用:http://www.medyaindir1.com/film/24651-curvature-2017-1080p-web-dl-turkce-altyazili-145-gb-tek-link.html

ヘレンB

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画像引用:http://www.medyaindir1.com/film/24651-curvature-2017-1080p-web-dl-turkce-altyazili-145-gb-tek-link.html

 

冒頭ヘレンAにカメラが向けられていて、いきなりヘレンBに切り替わる。そこからはタイムトラベル後の彼女の話が延々続きます。これはあらすじで書いた通りです。時間を巻き戻せるのは最長36時間。劇中ではおよそこの36時間に起こった事が、主に描かれています。

 

物語の進行中ヘレンAが再び現れるのは、ホームセンターで爆弾の材料を買うシーンです。その後また山小屋のヘレンBの話になるという流れです。

 

 ヘレンAは何をしていたのか?

おそらくこの後(2017年5月27日以降)ヘレンAは山小屋へ1人で行き、夫の残した暗号を解読例のビデオを観たのでしょう。それでウェルズは自殺したのではなかったと知り、タイムマシンの爆破を図る。彼女は研究所の仕事を無断欠勤し、銃を用意します。その間何度かホームセンターへ通う。ヘレンAはもしもタイムトラベルが成功するなら、未来から自分(ヘレンB)がやって来る筈だと思い、自宅に電話を掛け誘導します。ヘレンBが電話に出た時点で、タイムトラベルそのものは成功したのだと確信した筈です。その後ホームセンター行き、爆弾の材料を買う。その後フローレンスから自由に使っていいと言われた研究室で、爆弾を作ります。

 

以上が直接スクリーンの描写にはないけど(ホームセンターのシーン以外)、私が推理するヘレンAの行動です。そして最後まで観て気付いた事ですが、ブルーのパーカーを着て目覚めタジタジになるヘレンBは、タイムトラベル後のヘレンAですね。ヘレンAが知った事を、後追い的にヘレンBが知るがそれはタイムトラベルの副作用で記憶を失っているからに過ぎない。

 

 ラストにタイムトラベルしたヘレンAが、ヘレンBだと思う理由

1.ストーリーの終盤タイムマシンに乗り込んだヘレンAと、ヘレンBは同じブルーのパーカーを着ている。

2.ヘレンAはタイムトラベル直前に、指輪を外し置いて行く。ヘレンBは指輪をしていませんでした。

3.ヘレンAがタイムマシンから消え、自宅に現れる描写がほんの少しありますが、ストーリー序盤の光景と酷似している。

 

 ラスト付近のアレックスのセリフ「今もどこかで繰り返している」とは?

これははっきり言って、よく分かりませんでした。

ここまで考えをまとめ納得していたのですが、最後の最後になってアレックスが台無しにするような発言をしてくれたのでイラーッ!

「今もループしている私達が居る筈よ」とヘレン。更に追い打ちをかける様に、別のヘレンからはUSBが届く。解釈としてはストーリー終盤で、タイムトラベルをするヘレンはまた別の人になり、別の次元を彷徨っているという事が考えられます。

 

うーん、惜しい。これは私が何かを理解してないのですかね。それともストーリーの整合性が取れていないのかな?

 

何かに気付いた時は追記させて頂きます。

 

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タイムマシン破壊の為にタイムマシンを使う。このコンセプトに、何となくグッときました。未来からやって来るであろう自分に電話を掛け、自分を守り、更には計画に協力させるという考え。トーマスが信用ならない人物であったが故、こうするしかなかったのでしょう。

 

もう1人の自分は、思ったよりもしっかり者だったって事ですね。復讐よりも、ウェルズの望みを考える事に専念した。彼女に力強さを感じます。

 

 

良かったなって思った所は、テケテケ走って逃げるシーンがあった事(笑)。SF映画の中で登場人物らが、車ではなく走って追われたり、追いかけたりするシーンが妙に好きなのです。またタイムマシンが出てくる映画なのに、主人公ヘレンが、アンチタイムマシン野郎なのも良いですね。36時間前の過去にしかさかのぼる事が出来ない規制や、タイムトラベルした人は1週間分の記憶を無くすなどの設定を上手く行かし、派手なシーンこそ少ないですが退屈させない作品に仕上がっていると思います。

 

また劇中のタイムマシンの描写はほんの少しですが、おぉーって思う様なスタイリッシュなデザイン。

 

また本作品は、夫を失った悲しみに暮れるヘレンが、生前の夫の信念を貫き通す事で成長し、どうにか悲しみから立ち直るという人間ドラマでもあります。ラストシーンでのウェルズのセリフ「後悔やノスタルジアは死と同類だ」は感動を呼ぶものですが、じゃあ最初からタイムマシンなんか作らなきゃ良かったのにと、ちょっと思いました。

 

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これはSF映画ですね【デジャヴ】映画感想完全ネタバレ(後編)

デジャヴ (吹替版)

原題:Déjà Vu/上映時間:127分/製作年:2006年

製作: ジェリー・ブラッカイマー

監督:トニー・スコット

脚本:テリー・ロッシオ、ビル・マーシリイ

出演:デンゼル・ワシントンポーラ・パットンヴァル・キルマー、アダム・ゴールドバーグ、ジム・カヴィーゼル

 

 

デジャヴ【あらすじ】ネタバレあり

543名もの犠牲者を出したフェリー爆破事件が起こった。捜査官ダグ(デンゼル・ワシントン)は、現場近くで、事件の一時間前に見つかった女性の死体が鍵を握っているのではないかと直感した。爆発の犠牲者に偽装されたその女性はクレア(ポーラ・パットン)といい、ダグはその顔を見た瞬間、何故か既視感を感じる。捜査は驚くべき監視システム「タイム・ウィンドウ」を使って行われた。これを使えば約四日前の過去を監視することが出来るのだった。

https://movie.walkerplus.com/mv36092/

 

あー、もう難しくて更新が遅くなってしまった。いやはや、もう年始ですね。本年もよろしくお願い致します。

 

ジェリー・ブラッカイマー×トニー・スコットというとどうしてもドカンドカンと大味な大作というイメージですが、本作はそれとは対照的にシナリオがややこしい。直接スクリーンに現れない部分の出来事が結構多くて(汗)、いやもう分らん!と何回もなりました。

 

という訳で後編です。 

デジャブ【感想】完全ネタバレ

 ホシのアジトで研究者達が見たものは?

さてホシのアジトに乗り込んだダグですが、当然そこには犯人はいませんから何が起こっているのか分かりません。アジトには派手に救急車が突っ込んでいて、爆発した様子。しかし科学者達が見ている過去の映像には、「そんなのはない」と言います。

 

ここまでの流れを整理して考えると、結局ダグが過去にメモを送った事で、同僚のラリーが事件に巻き込まれた。更にはラリーが現れた事によって、犯人は車が使えなくなってしまった訳です。そこでクレアから車を買う必要性が出て来た。

 

よってクレアがこの事件に関わったのは、ダグが過去の自分にメモを送ったせいという可能性が出てきます。そこでダグが過去にメモを送ったのは、今回が初めてではないと予測出来ます。

 

一方研究者達は4日と6時間前の映像を見ているので、その現場でラリーが殺害されるのを目撃しえらく落胆します。でも過去の事なので、どうする事も出来ない。幸か不幸か先程のメチャメチャな運転でゴーグルが一部壊れていたので、ダグはそれを見ずに済んだ。でも音声は聞こえてくるので、辛い思いをします。

 

水辺にはワニがいて、誰のか分からない手が浮かんでいます。更にダグは、アジトでクレアのピアスを見つけます。

 

 何と!もう犯人が捕まる 

しかしこのタイミングで犯人の居場所が明らかになり、逮捕。犯人の名前はキャロル・オースタッド。ホシが挙がったにも拘わらず、ダグは落ち込んだ表情です。なぜなら、結局過去を変える事が出来なかったから。それとは対照的にキャロルは、取り調べ中も勝利したかの様な高慢な態度と発言が目立ちます。超ふてぶてしい奴。ちなみに犯人役を演じたのは、ジム・カヴィーゼルです。

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画像引用:http://mihois.blog.fc2.com/blog-entry-76.html

 

奴の「運命には逆らえない」この言葉が意味するものは、要は過去を変える事が出来なかったダグをあざ笑うかの様でもありました。

 

 ダグ、遂にタイムマシンに乗り込む

人を一人救う事は大勢の人を救う事。ダグは自らの危険を承知で、タイムマシンに入り込みます。ダグに協力する博士。案外後半はこの人が良い人で、だんだん好きになってきました。

 

タイムマシンはドラえもんの空き地の土管にのび太が入った様な、イメージですかね。でもこれがタイムマシン。これは割と現実的なのかも知れません。この中にデンゼルが体育座りして入り込むのですが、なんか笑える様で結構切ない。

 

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画像引用:https://www.timepilgrims.com/blog/deja-vu-2006-timetravel-movie

 

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画像引用:https://bokete.jp/boke/33736598


「これは2度目?」ダグは博士に聞きます。博士の答えはイエスですが、本当かどうか。

 

 病院の手術室に転送されるダグ

到着先は病院の手術室。やるな博士!

 

 無事息をふきかえしたダグは、病院のベッドから抜け出し ます。連邦捜査官だと言って救急車をかっさらい、犯人のアジトへ向かうダグ。あんたはATFでしょ。クレアが危ない。救急車のサイレンをガンガン鳴らし、犯人のアジトまで向かいます。そして間一髪の所で、ダグの救急車がアジトへ突っ込む。

 

あれっ、またも前回と同じ光景を、作りだしてしまったのでは?大丈夫かなと思いました。もしや過去を変える事はやはり不可能なのではないか?と思ったりもする訳です。そこでアジトが大爆破。そこまでせんでも・・・と呆れる程、高さを強調した爆発の光景です。

 

犯人は車で逃げます。その後ダグは目隠しをされているクレアを助けようとするのですが、全然信じてもらえない。何とか説得したクレアを車に乗せ、彼女の家に向かいます。クレア宅で撃たれた傷の手当てをするダグ。

 

しかしクレアの疑いの念が再度勃発。「何で私の事そんなに知ってるのよ!」と言いダグに銃を向けます。そしてそのままの状態でATFに、「この男本当にいるの?」と確認の電話。これは冒頭にダグ宛てに女性から電話があったとは、この電話の事なのだと分かります。

 

それにしても血に染まったTシャツ、メッセージボード、机に置かれた銃の位置、留守番電話のメッセージ何から何まで以前見た光景と同じじゃないか!とダグは焦る。ダグは不意に、コップの位置を少しだけズラしたりします。ささやかな試み。更にクレアを1人にしない為車に乗せ、テロが起こるであろう現場へと向かいます。

 

 テロを阻止する為、いざ現場へ

従来犯人はフェリーに乗った車に爆弾のタイマーをセットし、バイクで橋の上まで行くつもりだった筈ですが、ダグが現れた為フェリーへ引き返しました。即ちヤツはここで、前回とは違う行動をとった訳です。それを見て、ダグの危険を察したクレアもフェリーに乗り込みます。

 

船の中の様子は聖者の行進の演奏、誤って人形を海に落とす子供、何もかもが冒頭と同じです。

 

クレアは犯人に見つかり銃を突き付けられます。更に警備員が現れ、彼が銃で惨殺される事に。銃声を聞きつけて船内の護衛の人達も、集まります。そんなに撃たんでも・・・と思う程発砲しまくる人達。

 

クレアは先日売った爆弾の仕掛けられた車に監禁されますが、車を出し犯人をはねます。ダグとクレアはテロリストである犯人を殺害した後、爆弾が仕掛けられた車に乗り込み、海の中へ突入。クレアは何とか脱出し助かりますが、車は爆発。ダグは命を落とします。しかしおかげで今度は、多くのフェリーの乗客の命を救う事が出来た。命は助かったものの、酷く落胆するクレアの元に、新ダグが現れます。

 

「以前に会った?」ダグのクレアに対しての話しかけ方が、他人行儀なのがちょっとだけ悲しい。で、ダグは「あ!オレ今デジャブ」と思った様です。だからその後のセリフが、「まさかね」なのでした。

 

この結末はハッピーエンドと捉えて良いのでしょうか?本作品をハッピーエンドと捉えるか、バッドエンドと捉えるか?は観た人それぞれという気がします。ダグは英雄ですよね。その上クレアにも、寂しい思いをさせなかった。でも、何かこの人じゃないんだけどな・・・ていう感じは、オブリビオンのエンディングとも近い気がします。

 

オブリビオン (字幕版)

オブリビオン (字幕版)

 

 

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緻密に書かれたシナリオと、トニスコのダイナミックな演出。昔の香港映画のVHSビデオには「火薬の使用量が通常の香港映画の2倍!」などのキャッチコピーが書かれていましたが、最近はこういうのをあんまり見かけませんね。これにも「レンタルした船は爆破させない約束でした」などのコピーが付くと良いなと思いました。

 

さて本作品の大きな特徴と見て取れるのが、パラレルワールドという観念。例えばダグは『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のケイジ(トム・クルーズ)の様に何度も死んでいる可能性があるが、ループはしていない

 

またループものだと主人公がだんだん強くなっていったりして、その成長を楽しむ事が出来ますが、パラレルワールドだとそういう訳にもいかないですね。

 

加えて大抵の場合はタイムトラベルのルールみたいなものが、早い段階で説明されるものだと思うのですよ。

 

例えばバック・トゥ・ザ・ヒューチャーの様に、過去を変えるとそれが未来に反映されるパターン。もしくはメッセージの様にタイムパラドックスの影響で、矛盾したループから抜け出せなくなるパターン。もしくはパラレルワールドの様な並行世界が描かれているなど。「ああなるほどこういうルールね!」と、観客に分からせそこから話を進める。しかしこの映画に関しては、最初の見せ方は明らかにサスペンスですし(笑)、その後も急に巨大なタイムウィンドウを見せられたりして唖然としたりします。そこで初めてSFなのか?と驚いたりして面白いですね。

 

その上見えていない世界をほんの少しの描写(ヒント)で、これがあるって事は、こんな事があったって事よ。と限りなく言ってくる映画。ウザイ。もう少しだけ、絵で見せ欲しかったです。まるでちょっとした態度で、自分が怒っている理由を察してくれと言わんばかりのわがままな女子のウザさですよ。これは。

 

でほんの少しの描写というのを、少し具体的に挙げてみますと。

・クレアの家には「U CaN SAVe heR (お前は彼女を救える)」と、謎のメッセージが残されていた。

これを冒頭にダグが見付けたという事は、ダグはこの時点でもう既に1度失敗したのだろうと予想が付きます。

 

・ダグがクレアの家を捜査した時、手袋を着用していた筈なのに、その後同じ場所を捜査した人はダグの指紋だらけだったと言う。

過去にダグがこの家に来ていた事を想像させられ、後半にはその理由が明らかになる。

 

・留守電のメッセージ

友人のベスからのメッセージにクレアが出た時、人が来ていると言っていた。それは誰なのか?後半を観ればダグだと思うが、この時に誰が来ていたのかは実際には分からない。またその後の無言のメッセージは誰なのか?など疑問も多い。

 

・犯人のアジトには救急車が突っ込んでいた

ダグのタイムトラベルは初めてではないという事が、後の展開を見る事で分かってくる。ダグが劇中で突撃するシーンは、少なくとも2度目。

 

 

 また、本作品を観ていると様々な疑問が湧いてきます

ダグは何回テロを阻止しようとしたのか?

おそらく3回以上。以上と考えるのは冒頭に出てくるダグが、果たして何度目のチャレンジャーなのかが不明だからです。彼はあの時点で5回目かも知れないし、100回目かも知れない。しかしあのしょっぱなの時点で、「U CaN SAVe heR (お前は彼女を救える)」という伝言をクレアの家で目撃した事から考えれば、少なくとも2回目以降の挑戦であると考えられます。その上クレアが事件に巻き込まれたのは、ダグがタイムマシンで送ったメッセージのせいであると考えると、その前に少なくとも1度はテロの阻止を試みている筈です。

 

ダグが過去にメモを送ったのは、劇中のシーンが初めてではない。

 あくまで推理ですが、冒頭でラリーとクレアは既に事件に巻き込まれている。過去のダグがの試みが、失敗した可能性が高いです。

 

安置された死体の中から、ダグと同じ携帯の着信音が聞こえる描写は?

 あれはタイムトラベルをし、テロを阻止しようとしてきたダグの携帯であるという説。しかし脚本家によれば、あれはダグではないという噂もあります。だったらこの際、紛らわしい描写は、止めて欲しい(笑)。

 

 ワニに食われたのは誰なのか?

誰の腕か?という疑問に関してはよくよく観れば、見た目からどう考えてもあれはクレアやダグの手ではない。そうなってくると、ラリーの可能性がかなり高いですね。

 

それよりも何よりも、なぜ、いきなりワニが出て来たのかなと思いました。うーん、アメリカだとワニがそこら辺の川にいるのがポピュラーなのですかね。確かに多くの映画に出てきますが、でも何かが気になる。

 

 

過去を変えれるかどうかのハラハラサスペンスが魅力

何というか本作はパラレルワールドものですが、そこにいちいちタイムパラドックスの拘束とか、矛盾が絡むと言うか。それをハートと体で乗り越えようとするのがダグ。多分彼はトニスコの分身ですね。それに対して科学者達は、脚本家の分身の様な気がしました。

 

大雑把な所で言えば、伏線はきちんと回収されていると思います。

ダグがクレア宅を初めて捜査した時、留守電に自分自身からのメッセージが入っていて驚きますが、この事も後半で上手く回収してくれます。

 

 

唯一気になるのが、ストーリー冒頭のテロ以前の話。これは未来からやって来たダグが阻止できなかったものと思われますが、それ以前に起こった事を知ろうとすると、どうしても時間の計算が合わない気がします。

 

なぜなら犯人が橋の上にいたのが10:47分。テロが起こる直前。

クレアの遺体を少年が発見した時刻が10:42分。ダグは「爆発の2時間前に殺されている」と推測する。

 

しかしクレアの家の留守電にベスがメッセージを入れ、クレアは途中で電話に出る。これが9:44分。この時間までクレアは確実に生きている。「人が来てるから」というのは、おそらくダグの事だろう。

 

この時点で時間の辻褄が合わない。犯人は9:45分~10:41分の間にクレアを殺害した事になりますが、仮に9:45に犯人が現れたとしても、1時間もない。クレアを殺害し、川に流し、それからテロ現場であるフェリーに爆弾を仕掛けた車を乗り入れ、バイクで橋まで行く。1時間弱で。物理的に無理じゃない?これと思ってしまいます。

 

そこだけが、何となく気になりました。

 

でもあまり深く考えず、さらっと観た方が楽しめるのかなとも思います。

整合性のある緻密な筋書きが頭の中から一気に消え去る程の、ダイナミックなアクション。このギャップが心地良い。難しいお話って、時にイラッとするんですよね。そんな時ドカーンとやってくれるのが良かったです。

 

 

デジャヴ [Blu-ray]

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雑記 本年もよろしくお願い致します

本年もどうぞよろしくお願い致します。いやはや年を越してしまいました。他の方々のブログを読むのが面白くて、自分が1ブログの管理人であるという自覚が次第に薄れ、ただの読者と化していました。うーん、ばんやりしていて良くない!

 

ところで皆様は記事を、どのぐらい書き差しておられますか?私の場合は、現時点で18記事位が書きかけのままです。常日頃気になっていたのは、これは多いのか少ないのかと言う事ですね。またはてなブログの設定上、何記事まで書き差しOKなのかも疑問です(調べれば良い事ですが)。自分は50記事位書き差しているが大丈夫だぞ!という方などおられましたら、教えて下さい。

 

年末年始も記事を書き進めていなかった訳ではないのですが、購読中のブログがちょこちょこ更新されると、気になって読んでしまってだめですね。

 

また最近よく起こる、文字数が膨大に増えていくという現象。放っておくと8000文字とか9000文字とかになっていくのを、如何に5000文字くらいで抑えるか?これも今後の課題になってくるなと感じています。

 

さて新年早々どんな映画を観るか、これは雑煮やおせちよりも大切な事。初見でなくて良いので安心して観る事が出来るものが良いななど、いろいろ考えました。思い返せば、去年は宇宙人ポールだった。正月早々首が飛んだり(例えば沈黙-サイレンス-)、ピラニアが異常発生したり(例えばピラニア3D)、老人ホームをゾンビが襲う(例えばロンドンゾンビ紀行)様な映画は正直あんまり見たくないですね。

 

 

で正月はゆっくりパディントンでも観返したかったですが、過去3回ぐらい観たのであんまりかなと。パディントンはいろんな方がブログで素敵な評価されていますが、私も大好きです。ターミナルとメリー・ポピンズへのオマージュシーンが、特に良いと思いました。

 

という訳で年始早々、メリーポピンズを鑑賞。

 

メリー・ポピンズは『メリー・ポピンズ リターンズ』が、現在アメリカで上映されている様です。ロッテントマトのTOMATOMETERでは、78%とまずまずです。先日開催されたのゴールデングローブ賞の映画部門でも、ミュージカル/コメディ部門の作品賞などにノミネートされていましたが、惜しくも受賞ならず。でもやっぱり気になりますね。ラ・ラ・ランド以降、ミュージカルが流行ってきた気がします。

 

無意味なものとか疲れてる時、良いですね。思えばパディントンにも、ナンセンス感がある。時折ふっと『谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座』が観たくなるのも、原理は同じなのではないかと。

 

自分は基本SF映画が大好きですが、SFやアクション、ホラーなどは結構動体視力を酷使する様な気がします。特にアクション映画の場合、スクリーンの左下にいた人が右上の方にぴょーんと移動する時があったりして、イラッとするんですよね(笑)。映画に真剣であればある程。よって今後、日に2、3本鑑賞する時には、作品の動体視力の酷使度によって、組み合わせを考えていきたいなと思いました。

 

本年もよろしくお願い致します。

 

 

これはSF映画ですね【デジャヴ】映画感想完全ネタバレ(前編)

デジャヴ (吹替版)

原題:Déjà Vu/上映時間:127分/製作年:2006年

製作: ジェリー・ブラッカイマー

監督:トニー・スコット

脚本:テリー・ロッシオ、ビル・マーシリイ

出演:デンゼル・ワシントンポーラ・パットンヴァル・キルマー、アダム・ゴールドバーグ、ジム・カヴィーゼル

デジャヴ【あらすじ】ネタバレあり

543名もの犠牲者を出したフェリー爆破事件が起こった。捜査官ダグ(デンゼル・ワシントン)は、現場近くで、事件の一時間前に見つかった女性の死体が鍵を握っているのではないかと直感した。爆発の犠牲者に偽装されたその女性はクレア(ポーラ・パットン)といい、ダグはその顔を見た瞬間、何故か既視感を感じる。捜査は驚くべき監視システム「タイム・ウィンドウ」を使って行われた。これを使えば約四日前の過去を監視することが出来るのだった。

https://movie.walkerplus.com/mv36092/

デジャブ【感想】完全ネタバレ

念の為ご説明させて頂きますと、デジャブとは既視感の事です。「あっ待って!今デジャブ」とか言って、いちいち会話を中断する人いますよね。あれです。私も時々やります(笑)。

 

タイトルやポスターを見る限り、この映画がSF映画だと思う方は少ないでしょう。ミステリーかサスペンス、その様なジャンルを想像する人も多い筈です。

 

監督は故トニー・スコット。彼はリドリー・スコットの弟ですが、お亡くなりになられて残念です。お兄様が偉大なだけにトニー・スコットの評判は、賛否ある様ですが私は彼の作品が結構好きです。タランティーノの脚本を初めて世に送り出した、トゥルー・ロマンスの監督も彼ですし。また自分の場合、彼の名前を全く意識していない若造の内からトップガンビバリーヒルズ・コップ2、デイズ・オブ・サンダー、ラスト・ボーイスカウトと彼の作品を無意識に過剰摂取している訳です。だから今更、到底嫌いになんてなれません。

 

 

出演はデンゼル・ワシントントニー・スコット+デンゼル・ワシントンがタッグを組んだ作品では『サブウェイ123 激突』や『アンストッパブル』などもあります。ちなみに、この2作はいずれも列車が止まらなくなる話です。列車が止まらなくなる話を2本もたて続けに撮るなんて、とても正気とは思えない。で本作品はその2本の前に撮られたものになる訳です。

 

この作品はSF+サスペンス、あとは若干ラブストーリー要素もあったりして、そこが良いと思いました。

 

またお断りしておきますが、劇中には非常に不愉快になる場面があります。それはデンゼルが洗面所ではない所で、歯磨きをしているシーンです。ゆすいだ口の中の水を、空の紙コップにいちいちぺっと吐き捨てるという場面ですなのですが、汚いよ!

 

先日の朝コンビニで買い物をしている際に、よりにもよってふっとこのシ-ンが私の頭をよぎりました。そしてあの映画何だったっけ?と思ったのです。その後ちょっとしたデジャブ現象がありまして、この作品の存在を思い出し、レビューを書くに至ったという訳です。しかしこれプライマーレベルで解釈が難解。しまった(汗)。よってレビューが長くなる可能性があるので前編・後編に分けさせて頂きます。

 

 始まって5分ぐらいで大型フェリーが大爆破

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画像引用:https://blogs.yahoo.co.jp/unno1/31767336.html

 

さて冒頭から、エンディングかなと思う程のスローモーションの多様。トニスコ節炸裂です。更に海軍兵やその家族を乗せたフェリーが大爆破するという、これまたいきなりな展開。しかしこの事故で534名も犠牲者が出てしまいます。そこへ現れたのはATF(アルコール・タバコ・火器局)捜査官のダグ(デンゼル)。安置された死体の中からは、ダグと同じ携帯の着信音が聞こえます。ダグはこの事故をテロと判断、FBIはそれを世間に発表します。

 

同じ頃クレア(ポーラ・パットン)という若い女性の水死体が発見されます。見つかった時刻がテロの直前であった為、彼女がこの事件の謎を解くカギになるとダグは言いました。ダグがクレアの自宅を捜査すると、「U CaN SAVe heR (お前は彼女を救える)」と言うメッセージが残されています。更には休暇中であった彼の相棒のラリーもこのフェリー爆破事故で、命を落とした事が判明。FBIに見込まれたダグは、ラリーの事もありこの事件の捜査に協力する事になりました。そして彼はある場所に案内されます。

 

 ハイテクマシンのタイムウィンドウ

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画像引用:https://movie.walkerplus.com/mv36092/

 

で1つ目の山場として、タイムウィンドウという監視システムを見せられます。これは7機もの監視衛星が地球の周りをぐるぐると回り、監視するシステムだと説明を受ける。別名はスノー・ホワイト(白雪姫)。これが非常に上手く出来ているなと思ったのは、便利なのですが過去のデータから作りだしている為、4日と6時間前の映像しか見る事が出来ない。よって事件が起きた時間に何処を監視しておけば良いのか、ダグに推測して欲しいという依頼なのです。

 

ざっくり言えばGoogle Earthの人や車が動く版と言うか、進化版の様なイメージですかね。でもこれはあくまで再現映像だから、データの処理に時間が掛かって、4日と6時間前の映像しか監視する事が出来ないと、という説明を受けるダグ。でもダグは何か疑っているのです・・・。

 

※そしてここから更に重要なネタバレをします。

( 圧倒的なネタバレですので、くれぐれもご注意下さい。)

 

 タイムウィンドウの正体は? 

何かが引っ掛かるダグは、タイムウィンドウの中のクレアを眺めていた。そして赤いペンライトを画面の方に向けると、クレアがそれに反応したのです。ダグは気付きます。これは過去の衛星管理システムのデータではない。彼女は今赤い光を見たじゃないか!!と言います。

 

そこでアレクサンダー博士達は、しぶしぶ本当の事情を話します。専門的用語を多用し、長々と説明する研究者達。そうこうしている内に「普通の言葉で説明しろ」、とダグがキレはじめます。私はいいぞもっとキレろ!と腹の中で思いました。そして遂に彼は、モニターの内の1つに椅子を投げつけて破壊(笑)。100億ドルを1秒で無駄にしました。SF映画で主人公が理系の頭脳や理屈について行けず、キレるシーンってなかなかないです。ダグはクレアは生きているのか?死んでいるのか?と、半ば脅し気味に問います。そこで要はタイムウィンドウは、過去に起こっている事をリアルタイムで見れるタイムマシンであったと判る。なんとこれが偶然の産物だそうです(笑)。

 

ダグがキレたのは、もうクレアにゾッコンになってしまっていたから。眺めている内に、死んだ人を好きになってしまった。クレアを救いたい。彼は1度でいいから、犯行前にホシを挙げたいのだと言います。

 

人間がそのタイムマシンを使用して過去に戻るのは危険だと注意されたダグは、過去の自分にメモを1枚送り、テロを事前に防げないかと考え実行します。しかしメモがダグのデスクに届いたのは、過去の彼がデスクを離れた5秒後。それを相棒のラリーが見付け、犯人の犯行現場へ。しかしラリーはあっさり撃たれてしまう。しまった!ラリーを危険な場所に誘導してしまった!と一同落胆します。犯人はまだ息があるラリーを、車に乗せます。

 

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画像引用:https://margot2005.exblog.jp/5342794/

 

 ダグ、過去の次元の敵を追い一人相撲運転を披露

ここでまたいきなりな展開。ラリーを乗せた犯人の車が監視外区域に突入。領域外?なにそれ、そんなのありですか。犯人を追う唯一の方法は、車を運転し過去が見えるゴーグルをつけて追うというもの。一見無茶苦茶な対処法ですが、ダグは車に乗り込みます。 更には自動フォーカスで、ゴーグルを装着したダグの視点を研究者らと共有。

 

しかし犯人とダグは異なった次元に各々存在する為、交わる事はありません。ダグが居る世界はテロ後の世界犯人が居るのは、テロが起こる以前の世界です。ダグの世界の道路は結構混んでいる。その上ちょいちょいゴーグルを見ながら運転しているので、周囲の車にぶつかりまくります。そしてぶつかった車は、お約束のスローモーショーーンでひっくり返る。うーんダグは過去を見る事に集中し過ぎている。周囲から見たら完全にイカレ野郎の運転ですよ。これは。

 

しかしこんな描写はなかなか無くて、良いなと思いました。同じ場所なのだけど、タイムラグがあるカーアクション。そしてアジトらしき所へ辿り着く犯人。ダグも同じ場所へ行きます。そしてここからストーリーはクライマックスへと向かっていきます。

 

 

さて本作品はタイムトラベルものですが、並行世界が描かれるカーアクションシーン辺りから、徐々にパラレルワールドものなのだなと気付いてきます。

 

パラレルワールドを題材にした映画は、タイムトラベルものなどに比べると比較的少ないと思うのですが、スライディング・ドアザ・ドア 交差する世界などが面白かったです。

 

スライディング・ドア(字幕版)
 

 

前編のレビューはここまでです。実はこんなのがあります、とか実はこうでしたみたいな展開が多いのですが、むしろそれが新鮮で良いと思いました。

 

ではまた後編で、お会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リアルじゃなかった!【13F】映画感想◆完全ネタバレ

13F(字幕版)

原題:The Thirteenth Floor/上映時間:100分/製作年:1999年

監督:ジョセフ・ラスナック

原作:ダニエル・F.・ガロイ

出演:クレイグ・ビアーコ、グレッチェン・モルアーミン・ミューラー=スタールヴィンセント・ドノフリオデニス・ヘイスバート

13F【あらすじ】完全ネタバレ

1937年のロス。フラーという初老の男が、ダグラス宛に手紙を書いている。その重要な事実が書かれた手紙は、ホテルのバーテンダーに預けられた。フラーはホテルから自宅に戻り、妻の寝ているベッドに潜り込む。そのままフラーの目がピカッーと光って、現代と思われる場所に戻る。

 

装置から起き上がった彼は、研究所らしき建物から出て、バーへ向かう。彼はこの会社の社長なのだ。フラーはバーからダグラスに電話を入れるが、留守電だった為メッセージを入れる。しかし話の途中でダグラスらしき人物が現れたと見え、フラーはフラフラとバーから出ていく。しかし話の途中でその男に殺害されてしまう。バーテンダーは預かった手紙を開封したが為、知らなくても良い事を知ってしまった。

 

翌日主人公のダグラスが、目覚めると血まみれのシャツがあった。その後フラーが何者かに殺害された事を知る。ダグラスは刑事のマクベインにフラーの殺害容疑をかけられるが 、全く身に覚えが無い。続いてフラーの娘だと名乗る美女ジェインが現れる。フラーに娘なんかいたっけ?と疑問に思うダグラス。彼と親しい間柄であったのに初耳である事を、ジェインに伝える。

 

内心俺何をやったんだ?と思っているダグラスは、事実を確かめる為ジェイソンの協力を得て仮想世界に入り込んでいく。仮想空間の人物は個体と呼ばれていた。仮想空間でのダグラスは、ジョン・ファーガソンという銀行員の男の個体に入り込む。要は仮想空間の中には自分とそっくりな人物がいて、その人物に入り込む格好なのである。入り込まれた個体は、その時間だけ記憶を無くす。

 

13F【感想】完全ネタバレ

ずっと観たかったのに、なかなか観る事が出来なかった作品です。原作はダニエル・F・ガロイの『模造世界』。こちらと同じ原作で1973年に、ドイツで制作された『あやつり糸の世界』と言う映画もある様です。これも随分前から観たいのですが、なかなか見る事が出来ない。面白そうなので予告を貼っておきます。

 


ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督 『あやつり糸の世界』予告編

 

さて『13F』の特徴は、仮想現実が2層ありその上に現実の世界があるという、入れ子構造になっている所です。よって観客が現実として観ていた世界も仮想空間であった為、裏切られたような気持になり主人公ダグラスと共にショックを受ける。と同時に自分たちの住んでいる世界だって、実の所分からないじゃないか!!と思わせて来るスタイルの作品です。そこで冒頭になぜデカルトの引用『我思う故我在り』が出てくるのかが、ようやく理解出来ると言った流れです。 

 

長々あらすじを書かせて頂きましたが、早い話がバーチャルな世界を作って、中をのぞきにやにやしていた人達が、実は自分の住んでいる世界もバーチャルであったと気付きショックを受ける。といった内容の話になります。これらの事実を鑑賞者に少しずつ情報開示していき、なるほどそうだったのか!と思わせる仕組み。

 

オープニングからテンポ良く話が進むので、すぐに作品の中に引き込まれました。

お話がややこしくなく、スッキリしているのも良いです。

 

仮想現実の中に入っていく映画としては、マトリックス以外にもバーチャル・レボリューションやトロン、インセプションなどたくさんあります。13Fは公開した時期がマトリックスと近かった為、あまり話題になりませんでした。

 

トロン:オリジナル(字幕版)
 

 

しかし一般的にマトリックスよりは地味だけど、良作という評価を得ている様です。この作品を観るとむしろ派手なアクションシーンが無い分、仮想現実の仕組みやルールをゆっくり見る事が出来、かなり満足しました。

 

また創られた仮想現実が1937年のロスというリアリティのある描写である為、タイムトラベルものに近い感覚で鑑賞出来るのではと思います。

 

劇中の仮想空間のルールも極めてシンプル

思いつくところで言えば

1.仮想空間に入る時、本人は寝ている

2.入り込まれた側の仮想空間の人物は、その間記憶が無くなる

3.タイマーのセット時間になると元いた世界に戻る

などが挙げられます。

 

仮想空間に入る時の装置は、こんな感じです。

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 画像引用:http://blog.livedoor.jp/katchan29/archives/51205161.html

 

 ドノフリオが1人2役

あとはジェイソンというダグラスの同僚役で、怪優ヴィンセント・ドノフリオが出演しています。メン・イン・ブラックで、悪い宇宙人に体を乗っ取られ、散々な目に遭った人でした。

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画像引用:https://renote.jp/articles/9468

 

今回の役は結構イケメンです。またこの劇中のキャストの人達は皆1人2役ないしは3役演じていて、大変そうでした。

 

果ての描写がショボい・・・

これはちょっとなと思った部分としては、世界の果ての描写ですかね。小説の表紙なら良いのですが、劇中でこれをされると何だか安っぽい。確かに世界の果てなんて見た事ないから、表現は自由だと思うのですがこれはないなと。この描写を見せられた時の気持ちは、リュック・ベッソンの『ルーシー』で「これが次世代のコンピューターだ!!」とか言って、ひじきみたいなもずくみたいなのを見せられた時の気持ちに近い。絵的には全然違うのですが、気持ちが、です。

 

 

しかしフラーも仮想現実の中で女遊びをしていた事が、部下であるダグラスにバレるのは相当に痛い所だと思います。前代未聞の重要な研究をしていると言うのに、それを使って若い女性といちゃいちゃしていた。

 

本作品に於いては仮想空間の中の人々が「えっ、オレってリアルじゃない訳?」と知り傷付くという情緒あるSF作品。私はこの様な文系SF作品を、こよなく愛しています。だからディック原作モノなどが好み。バリバリ理系の人に好まれる様なSFも好きなのですが何か説明が難しくて、言葉に出来ない。でも2004年のプライマーは、とても面白かったです。

 

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雑記-映画鑑賞以外の事を少々-

昨年劇場で『ブレードランナー2049』を鑑賞した際に、映画に集中し過ぎていたせいか立ち上がった時足が痺れていて、よろけてくじいてしまいました(笑)。幸い大した事はなく、普通に歩いて帰れる程度だったのですが・・・。当分は足が痛くて。自分は何てドンくさいのかと(笑)。

 

そもそも昔から体育の成績は5段階評価で2だったし、その事もさほど気にせず生きてきました。もちろんスポーツとは無縁だし、美術系の学校に行ったせいか、周囲にもインドア派の人が多い。当然キャンプやスポーツのイベントに誘ってくる友達もいないです。

 

趣味は映画鑑賞など、完璧インドアなものばかり。たくさん歩くのは仏像を観る時や博物館、本屋、後はバーゲンぐらいです。

 

しかし歳をとっていくにつれ体力が衰えるのは、よろしくないなと。なんか昔より機敏な動きが、出来なくなった。今以上に動作がのろくなったり、体力が衰えていく事を思うとゾッとします。また矛盾している様ですが、ブログを書いたりその為の情報を集めたりするのって、思いの外体力を消耗するんですよね。

 

以前カタログの編集の仕事に就いていた事があるのですが、その時も体力の消耗が著しくて焦りました。

 

文章を書くのに結構な労力が必要というのは、WOWOWぷらすとで西寺郷太さんも話されていた様な気がします。確かその時西寺さんは草野球の大切さを、語っておられました。

 

また最近俳優のサン・カン(SungKang)さんが、インスタグラムで連日自身のランニングの投稿をされていて。彼は俳優ですがその投稿が興味深いし、超面白くて。いいなぁ、こんなカッコイイ人に遠隔でもナビゲートされながら走る事が出来たら、などと思います。

 

でもそれはある程度、身体能力がある人の話。自分が今走ったら倒れるかも知れないし、またくじくかも知れない(笑)。倒れたりくじいたりしたら、体力もへったくれもありませんからね。

 

でインスタグラムとかで声援を送ったりしてる訳です。自分はホントダメなヤツだなと(笑)。でもこんな風にスポーツが出来る人に、憧れを抱く感情が何となく良い。彼は1972年生まれだから冷静に考えると、自分より1歳年上なんですが本当にタフですね。走りながら動画を撮ったりされているのですが、その時の走るペースも結構速い。

 

 

ダイエットや健康管理と言う観点から申し上げるならば、敬愛するみうらじゅんさんの名言が心に響きます。

 

体型とは趣味です。痩せたきゃ痩せろ、太りたければ太れ、です。

文科系が焦って腹筋を始めるのはまちがっています。ヘルシア緑茶を飲んでいればそれでいいのです。体質は変えられても性格は変わりません。

出典元:『正しい保健体育』みうらじゅん [株式会社 理論社]

 

この言葉は、購入後時が経った今でも色褪せません。とかく歳を取ってくると、何か運動を始めなきゃとか言いがちですが、我を見失うのはもっと良くない。もうこの本はホント爆笑なので、機会があればぜひお読み頂きたいです。

 

 

30歳前後の頃は、1ヶ月に購入する書籍代が2~3万程になり、活字中毒で手に追えなくなった時期がありました。買って読んで売って買って読んで売ってもう自分は一体何をしているのかと(汗)。その上市内で一番大きな図書館にも通っていたので、交通費も1回に1200円以上かかる。しかしある時期を境に、ほとんどみうらじゅんさんの本しか読まなくなりました。理由は分からないけど、何かこれで良かったんじゃないかと。救われた。みうらさんの本だけは、絶対売らないです。しかしこの話は長くなるのでまた別の機会に、お話させて頂きます。

 

 

そんな事をあれこれ考えていたら、横尾忠則さんがツイッターで興味深い事を言っておられました。

 

 

 

 

なるほど!大きい絵を描かなきゃだめなんだ!と。よっていざとなったら、キャンバスサイズを大きくするのも1つの手だなと思いました。そう言えば昔、親しい友人にも「大きいモノを作るといいと思うよ」と、アドバイスをもらったのを思い出しました。

 

ランニングは超一流の人も、ただ単に自分の趣味で走っている人もいます。だから私の様にへたくそでも、絵を描く人がいたって良い訳です(多分)。絵を描くと良いのは、やはり頭や心をからっぽにする事が出来るから。絵を描く時は次にどうしようかなどあれこれ考えたり、悩んだりしなくて良いのが、凄く楽なんです。黙って手を動かせば良い。

 

そんな風にして極力運動をせず如何に映画館でよろけないか、これは今後の生きていく上でのテーマになってくるなと思いました。